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てんやわんやで異世界転生  作者: いんふぃ
第3章 マルガス公国
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てんやわんやな大公様2

マルガス公国大公バルトさんがギルツとクリステラさんだけを連れて俺達2人と会う。それだけで厄介事の匂いがする。マドックと自分は席を立ち、膝を折り、頭を垂れる。右手は胸に、左手を後ろにするが礼儀作法なに任せているだけなので少し不安だ。


「今回は非公式の会談の為、楽にしてくれていいぞ。」


バルトさんはそう言うが他国の王との会談である。バルトさんが席に着いてから頭を上げる。


「此度はクリステラ嬢を助けていただき誠に感謝する。恩賞を与えるので後で受け取ってくれ。」


バルトさんがそう言うとマドックの顔が少し固くなる。何か問題があったかな。


「マドックとやら。何か言いたそうだな。発言を許す。言ってみよ。」


バルトさんは何か感じたのかマドックに発言の許可を与える。身分の上の人に対して話し掛けるのは不敬に当たるって礼儀作法さんが言っている。ベル覚えた。


「では、失礼して。今回の救助に関してですが、この航海はコルカ王国により派遣されたものであり救助に対する恩賞は国にいただけたらと考えます。」


マドックが真摯な顔でそう答える。成る程、下手にマルガス公国から爵位なんぞ貰ったらえらい事になるのは目に見えているしな。いい案だ。


「ふむ。私としてはそれでも構わないがベルとやらもそれで良いのか?」


探るような目で此方を見てくる。ふむ、自分を取り込む為にまさかこんな会見をしたんじゃないだろうな?考え過ぎか?


「私も父に同意します。我らが今回クリステラ嬢をお助けした名誉を得られたのはこの仕事を引き受けたという事実があればこそ。その事に恩賞が与えられるならコルカ王国に与えられるのが道理でありましょう。」


バルトさんは少し考えると試すような口ぶりで自分に話しかけてくる。


「お主達2人はそれでよかろうがあの文官や騎士達、それに船員達はそれで良いのか?彼らにも考えがあり欲しいものがあるのではないか?」


んー嫌な所を突いてくるな。要はお前達が恩賞を勝手に決めていいのか?と言いたいなのかな?まぁそれならそれで良いけどな。


「文官や騎士が国の為に働くのは当然の事でしょう。国の為になるなら彼らは喜んでこの意見を受け入れてくれるに違いありません。船員達は海で人を助けるのは当たり前の事だと言うでしょう。彼らには私達から酒を与えますので問題ありません。なにせ海の男は酒が1番の報酬ですから。」


要は騎士と文官には国の為になるから文句は言わせない。船員にはこちらから報酬を与えるからお前が考える事じゃないといった意味を入れたつもりだ。事実ギルツは顔を青ざめているしクリステラさんは驚いている。バルトさんは………何故喜ぶ?


「これは傑作。恩賞を棒に振るとは思わなんだ。そなたらに欲はないのか?今なら叶うのだぞ?」


そんなに面白がられても困りますがな。マドックに視線を合わせ、お前が言えと催促する。


「私は船長として今は大切な仲間と共に海を渡る事が1番の楽しみです。仲間と共に生き、そして生活する今の状況が私の大切なものなのですよ。息子もいますしね。」


マドックは頬に笑みを浮かべそう答える。マドックは勇者として戦った後に仲間を全て失ってしまったからな。思うことがあるのだろう。船長として働いている所をこの航海で見ていたが彼の部下は彼を本当に慕っている。サルサ爺や副船長もとても腕の良い船乗りなのに何一つ文句なく彼に従う。

彼の言葉と表情に感じるものがあったのかバルトさんは目を伏せ、他の2人も表情が引き締まっている。まぁ息子の自分はおまけのように言われたけどな!


「ベル。お主はどうなのだ?その若さで欲がないとは言わせんぞ。何か欲しいものがないのか?」


少し間をおいて自分にも尋ねられる。…自分精神年齢は50代に近いんですけどね。


「私の望みはこの世界を見て回る事です。それに私は母と祖父にも誓っていることがあります。自分らしく生きることを、ありのままの自分でいることを………」


ここにくる前に神様と誓い合った光景を思い出す。人間と関わることを恐れて生まれ変わる事すら嫌がった自分の事も。目を瞑ると今でもあの光景を見る事が出来る。


「そうか………すまぬな。少し邪推した。その方達がそこまで言うなら問題なかろう。そのように配慮しよう。」


バルトさんが俺達に謝る。言葉だけとはいえ大変な事だ。後ろの2人を目で止め、何も言わせない。


「さて、長くなってしまったな。私は会議があるのでここでお別れだがこの2人が少し話したい事があるそうだ。すまぬが話し相手になってやってくれ。」


そう言ってこの場を去るバルトさん。大公という職業も楽ではないのだろう。自分はあんな大変そうな事はしたくないなぁ。


「やれやれ此方の報酬を蹴るとはなかなか剛毅な2人じゃないか。陛下があんなに喜ぶのを見たのは私は初めてだぞ。」


すまんなギルツ。自分は流浪の民なんだ。堅苦しい所に長時間居たくはない。


「陛下はいつも難しい顔をされておいででしたからね。ここ100年は大変とお聞きしますし。」


大公100年以上してんの⁈


そっちの方が驚きだよ⁇
















なんとか書き終えたので投稿します。毎日続けられるか分かりませんが取り敢えず行ける所までは…

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