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てんやわんやで異世界転生  作者: いんふぃ
第3章 マルガス公国
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てんやわんやなお買い物2

あれから数日が経ち、もうすぐ港に着く模様。クリステラさんも順調に回復し今は問題は無いみたいだ。カーターとも何度か会い話し合ったと聞いている。自分は余程カーターに嫌われたのか会うことは無かった。ワイバーンの相手をしないといけないから丁度いいけどね。

ギルツとは話し合った結果、フォーベイン家に帰る時にバフマンさんとセラさんと一緒について行かないといけないらしい。

リデルにはかなり怒られた。知ってたなら話せと言われたがマルガス公国に関する事だから中々話せないんだよね。一応謝ったけど。

親父は船の点検とサラムーン海運に付き合いがある商店に顔を出さないといけないらしい。つまり自分は初日はフリーという事だ。




港に着きクリステラさんの無事を報せると大人数の騎士達が集まって来た。ギルツが王宮まで知らせに行ったらしいが帰りに付いていたらしい。クリステラさんはかなりの人気があるのだろう。それにカーター達も王宮に行くためについて行くらしい。という訳でリデル達とはここでお別れだ。




「マドック船長。船の方ですが側面と甲板のダメージが結構でかいです。やはり幽霊船にぶつけたのと黒い紐が暴れたのが原因ですな。」


「工房では20日ぐらいかかると言ってたから予定の出港日にギリギリ間に合うかどうかって所だな。船員達にはいい休暇になるだろう。決めてある宿屋にちゃんと戻って来れば問題ないしみんなは休暇に入っていいぞ。サルサと副船長は俺と一緒にデオドラ商会にいくぞ。ベルも一緒にいくか?」


急にマドックに呼ばれたが鉈や魔道具で欲しい物もあるのでついて行こうかな?


「商会で欲しいものがあるからついてくけどその後は別れるよ?」


そう言うとマドックは困った顔をしながらも了承してくれた。




「ベル坊や、ここがマルガス公国の首都マルガスだ。竜人の貴族が多いのが特色だな。竜人は誇り高く強さを1番と考える事が多い。気をつけろよ?

公国とは公爵家の中から大公が選ばれその大公が治める国のことだ。今の大公はザルツ家だったかな?公爵家は3つあり、ザルツ家、シェーガー家、フォーベイン家となっている。この3家はうちらの王家のように子供が継承出来るようになっている。

次はこの首都マルガスについて簡単な説明だな。マルガスはギードと同じく港と大きな道の重なる交易都市だ。ギードと違うのはギードが国境沿いの都市だというのに対してマルガスはマルガス公国の中央部にあるって事だな。国の真ん中にあるから国中の交易に使われている。まぁ首都だから当然なんだけどな。その為何でも揃いやすい。

最後は種族の割合だが竜人が半分。人間が3割。残りはバラバラって感じだな。今の所公爵家も2つが竜人。残る1つが人間だしな。

………あぁ。もう1つあった。この場所には聖地と呼ばれる場所があるからそこには近づくな。竜人達に殺されちまうぞ?」


「サルサ爺すげえな!他国の事なのによく知ってるんだな!」


素直に驚いたのでサルサ爺を褒めちぎる。サルサ爺も満更でもなさそうで照れている。サラムーン海運のリナイデルさんに聞いた話より詳しいな。マドックと共にデオドラ商会に馬車で向かう途中にサルサ爺が説明してくれたのだがその様子をマドックと副船長は微笑ましそうに見ていた。言っとくけどサルサとはほぼ同期だからなお前ら?




「マドック船長、無事なようで何よりです。」


デオドラ商会会長さんとマドックが挨拶をしている。どうやらうちの船の事はすでに話題になっているらしい。長くなりそうなのでこそっと別れて商会の店の方に廻る。流石首都の大商店だ物が溢れかえっているな!今回探すのは鉈の代用品と魔法の袋である。鉈の方から探してみよう。………色々見て回り剣鉈と呼ばれる片刄を強調したような鉈だ。取り回しもいいし物も良い。銀貨2枚となっていたが2本即買いした。だって格好いいもん。

さて魔法の袋を探しているのだが中々見つからない。やはり高価な物だしあまり世間には出回ってないのか?魔道具コーナーを見て回っていると店の店員がいたので聞いてみる。


「え?魔法の袋ですか?この国では登録制になっていまして紹介状が無いとお売り出来ないのですが。」


………そうだよね。軍事物資に近いもんね。諦めてトボトボと帰ろうとした時、異様な感覚に囚われそちらを見てしまう。そこは部屋の隅で目立たなくなっており誰も近寄らないのが逆に怪しいくらいだ。近寄って見てみると1振りの剣が飾られている。無骨なまでに全く飾りのない剣だ。鞘にも飾りが無く一般的な剣にしても遊びがなさすぎる。長さは刃渡りが70cmぐらいだが持ち手の部分が若干長く全長100cmぐらいになってある。鞘から抜くと磨かれてはいるもののそれ以上に硬そうな雰囲気を醸し出している。両刃のようで普通の剣より厚みがある。思わず[鑑定]してみるが普通の剣のステータスしか表示されない。[看破][真贋]を使い見てみると漸く名前だけが表示される。




極めし長剣


(階級)


・鉄を使い鋼に鍛え人の身で鍛えれる技術を全て使い完成された剣。作者不明だがわざと名を残さぬよう名入れもしてない。斬るより折れない事を重視している。







なんだろ………この匠の逸品は。










読んでいただきありがとうございます。

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