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てんやわんやで異世界転生  作者: いんふぃ
第2章 コルカ王国
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てんやわんやなクリステラさん

「久しぶりだな。クリステラ殿。こんな所で会うとは思いませんでしたよ。」


ギルツがクリステラに笑顔で話しかける。ギルツの笑顔なんて珍しくてバフマンに高く売れそうだな。写真はないけど。何で自分まで一緒に入室しているのだろう。ギルツが一緒に入れと言うから仕方なく入ったんだが。まぁフィナさんがいるので問題ないか。


「!………本当に久しぶりですね。ギルツ。貴方がマルガス公国を出て以来ですから7年ぐらい前になりますね。…今の貴方はどの立場の人間なんでしょう?」


流石貴族様だ。自分の立場と国の立場を考えて行動するんだな。ギルツは苦笑いしながら説明をする。


「今回はマルガス公国公爵家としての会談だね。何せこの船はコルカ王国からの船だし。貴方と出会った後に私の身分がバレたら面倒ごとにしかならないからね。」


ギルツがそう言うと納得したのか若干表情が和らぐ。ただし自分から目を離さない。当然だよな。こんな若い護衛だと怪しいもんな。


「それで隣にいる方はどちら様です?公爵家の会談に同席するのですから、いえ違いますね。貴方が信頼する程の人を紹介して頂けませんか?」


ふーん。自分の事をえらくかってくれているんだな。フィナさんも少し驚いているし。


「ははは。それはそうさ。彼は私が頭が上がらない友人でね。君も彼には借りが出来ているんだよ?君の飛竜を落ち着かせ一緒に餌まで採りに行ってもらっているんだからね。」


止めてくださいギルツさん。……ほら、クリステラさんが驚いているじゃありませんか。セラさんもそんな目で見ないでください。


「そ、それは失礼しました。私の竜を見ていただきありがとうございます。このお礼は必ずさせてもらいますね。

…そうですわね。それほどの方なら是非同席して貰いましょう。」


自分を見る目がかなり変わったんですが…例えて言うなら小鹿を見る肉食動物みたいに。ここから本題に入るんだろうな。その前に


「セラ殿これより公爵家のお二方の内密な話となります。御苦労ですが風の結界を張ってご退席願います。」


そう言ってセラさんに退席してもらう。コルカ王国の人がここにいると不味いしね。セラさんもハッとした顔で風の結界を張り頭を下げて退席する。


「彼女はとても親切でしたからいていただいても良かったのですが。」


クリステラさんがそう言うがそう言うわけにもいかない。


「彼女は王国から官僚達を護衛する為に来られた人達ですからね。ここにいると後々大変なのですよ。」


そう言って彼女の退席を正当化する。実はカーターから問いただされるセラさんを見たくないだけだったんだが…


「なるほど。色々ありますものね。貴方はよろしいの?」


どうやら此方の意図を読んでくれたようだ。俺の心配までしてくれる。


「構いませんよ。元々私は流浪の民ですから。」


澄ました顔でそう言うとクリステラさんが驚いた顔で此方を見る。ギルツも同じだ。解せぬ。


「そうだったのですか。それは失礼しました。それならば確かに中立と言えますわね。」


そう言って自分を慈しむような目で見てくる。ギルツも真剣な表情でこちらを見てるが実はそれ程ひどい人生を歩んだ訳じゃないので少しだけ申し訳なく思う。


「では私に起こった出来事をお話ししましょう。」


そう言ってクリステラさんが話した内容はワイバーンが話した事とほぼ同じだった。違うところと言えばエンドローは恋人ではなく同僚の騎士で婚約者に偽装して島に向かったという所か。慌てん坊なワイバーンめ。


「帰りの船で鎧を纏っていたのは何故なんです?」


違和感のある場所だけ聞いてみると魔獣が現れたと聞いて完全武装をして甲板に向かう途中背中から切られたそうだ。


「しかし、何故エンドローは裏切ったのか?」


ギルツとしてはそこが1番気になるのだろう。任務の為ぼやかされた所がある為聞きにくい所だ。


「何かに操られている感じがしました………でも、もしかして………」


クリステラさんには思い当たる事があるのだろう、少し複雑そうな表情で考え込んでいる。


「私は今すぐにでも帰りたいのですが…」


クリステラさんはそう言うがギルツが許さない。


「今の状態で襲われて勝てるのか?空だとこちらも助けられない。しかも傷のせいで血を失いすぎだ。このまま船で帰った方が良い。」


ギルツの方が正しいと感じるのでここは頷く。無理して2重遭難など目も当てられない。後4日もすれば着くのだから養生した方が良いだろう。


「分かりました。では療養させてもらいたいと思います。すみませんが私の飛竜はベル殿に任せても良いでしょうか?」


クリステラに尋ねられたので頷く。餌を取りに行くのと散歩ぐらいは頑張ろう。後はたわいのない話をして話を終わる。外に先に出てフィナさんを呼びクリステラさんの世話をお願いしギルツと外に出る。ギルツはある程度の説明のためバフマンと共にカーターの所に向かうそうだ。自分は親父の所に向かい今回の件を説明する。イジメじゃやないよ?


「もう嫌だ。帰りたい。勇者してる方がまだマシかも。」


完全に胃がやられているようですね。仕方無いよね偉いんだから。









読んでくださりありがとうございます。

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