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てんやわんやで異世界転生  作者: いんふぃ
第2章 コルカ王国
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てんやわんやな主人公3

マドックとの情報交換を終え、お茶でもしようかと外に出るとリデルが待っていた。リデルとマドックぐらいしかこの船で無条件で信じている人はいないので流石に除け者にするわけにはいかない。


「何の用だ?リデル。これからお茶でもしようかと思っているんだが付き合うか?」


リデルは無表情のまま頷く。これは官僚の方で何かあったかな?と考えながらマドックとリデルを連れて食堂に向かう。丁度席が余っていたので3人で席に座りお茶を頼む。


「あー俺が聞いても良い話なのか?都合が悪ければ席を外すが?」


マドックが逃げようと先に先手をうってくる。はははこやつめ、危険察知は高そうだ。


「いえ、丁度船長にも聞いて頂きたい話なのでご一緒にお願いします。」


どうやら逃げ道はないようだ。諦めたマドックはぐったりと席に座り話を待つ。


「今回我々が助けた竜騎士なのですが、マルガス公国の竜騎士のようでして………しかもドルティア公爵の長女らしいのです。」


俺達2人は知っていたが驚いた表情でその話を聞く。本当なら内密の話もリデルにしたいんだが、こいつすぐ顔に出るからなぁ…


「なるほど。かなりの案件ですな。それで怪我の原因は分かったのですか?」


親父が上手く話を聞く。長年の経験が出るよね、こういう対応には。


「それが………任務に抵触するということで内容を話してくれないのです。カーター殿も流石にそれ以上は聞けず我々としても困ったもので。」


そう言って頭をかくリデル。こりゃまたカーターから何か言われたな…


「そこでワイバーンと仲良くなったベルに話し相手をしてもらえないなとカーター殿がこちらに話を振ってきたのです。」


「良し!カーターを潰そう。親父後は任せた。俺は少し奴と話がある。」


カーターに会う為に席を立つ。そのまま向かおうとしたのだが2人に取り押さえてしまう。


「これ以上面倒事を増やすんじゃねー!俺の胃が持たねえから止めろ!」


「俺もこの件については抗議しているから安心しろ。お前は護衛なんだからそこまでする必要がない。カーターの責任だから問題無い。」


2人がかりで止められてはしょうがない。奴が何か言ってきてから対応しよう。


「それじゃ俺に用があるのは何だ?冒険者の方か?あちらなら話は終わってるぞ?貸し1にしているけどな。」


他に聞かれることは無いと思うので話しておく。あれはギルツさんが態と此方に喧嘩を仕掛けて来ているのは分かっている。ある程度此方の実力を見せたからこれ以上の話にはならない筈だ。


「それが向こうから謝罪の嘆願がこちらに来ているんだ。ギルツ殿の謝罪とは別に謝罪したいらしい。まぁ鑑定を何回もかけるのは確かにマナー違反ではあるがそれ以上にお前さんの力量を感じての謝罪なんだろうな。」


要は思ったより力を持ってるからちゃんと仲直りしとけって事か?そういう意味も含めて謝罪を受けた筈なんだがなぁ。


「向こうは上位冒険者だ。下手なやり方だと名前に傷が付いちまう。要は周りに対するアピールだな。受け入れてやらないとあいつらが恥をかくって事だ。」


面倒くさい………仕方ないか。リーダーはいい人だし、セラさんを泣かせる訳にもいかないからな。これだから社会的立場つてやつは大変だ。この仕事が終わったら山にでも篭ろう。


リデルとマドックに説得され仕方なく冒険者の所に向かう。3人は個室のはずだが今回はリーダーの部屋に呼ばれた。大変だな、リーダーは。




「今回のことはリーダーである私バフマン・シェーガーの名前によって謝罪する。申し訳なかった。」


後ろに2人を連れて頭を下げるリーダー。ってかリーダーも貴族なのかよ。これ以上フラグを立てないでほしい。


「バフマン殿、謝罪は受け入れます。ギルツ殿にも謝罪は頂きましたし、借りも作らせて頂きました。これ以上は何もいりません。」


社会人だとこういう事良くあったな。主に取引先相手にこちらが謝る立場で。そんな事を考えながら謝罪を受け入れる。セラさんに頭を押さえつけられているギルツさんが笑える。セラさんの方が立場は強いのかな?


「いやー本当にすまんな。こいついつまでも坊っちゃん気分で困っていたんだ。鑑定なんて喧嘩の元だと何回も言ってるのに興味があるやつにはしてしまうんだ。セラも初対面でされて怒って張り手したもんなー。」


………ゆるい。急に緩くなったバフマンさんに戸惑いを感じながら少し気になった事があるので聞いてみる。


「バフマン卿、その話し方ですとギルツ殿のお立場もよく知っているという風に聞こえますが?」


取り敢えずどの爵位か知らないから卿で呼んでおこう。バフマンさんはこちらの意図に気がつくとニカっと笑って教えてくれる。


「なんだ、ギルツからマルガス公国のお坊ちゃんだった話を聞いていたのか。そりゃ今の状況なら切れるわな。こいつ社会性ってもんをまるで分かってないからな。取り敢えずマルガス公国からのスパイって線はないな。こいつ勘当状態みたいなもんだし。行くのも実は嫌がっていたんだが俺とセラが無理やり連れて来たんだわ。あと俺は男爵だが公式な場以外では呼び捨てで構わん。」


そう言ってギルツさんの頭を無理矢理撫でる。なんだこりゃ?






読んでくださりありがとうございます。

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