表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
てんやわんやで異世界転生  作者: いんふぃ
第2章 コルカ王国
31/107

てんやわんやな神鯨さん

 誰もいなくなった島に1人だけ残る自分。


 地球ならサバイバル生活開始という所だが、今回は目的が違う。


『そろそろ話しかけてもいいかな? 』


 念話にて問題の相手に話しかけてみる。今回みんなに離れてもらったのは、いないとは思うが先程の船に念話使いがいたら困るからである。


 《今回はすまなかったね。使徒さんや》


 念話で返答が返って来たのを感じてやっぱり大事おおごとだったかと溜息をつく。


 この位大きな無人島で虫すら居ないのはおかしいし、植物の種類がバラバラ過ぎる。


 何より島は動かないし【鑑定】なんてしてこない。


 《挨拶が遅れたね。神鯨のバープットと言う。まさか自分も操られるとは思わなかったよ》


 そういって話しかけてくる。




 神鯨……全長10km以上を誇る海の王者。神獣であり、現在知られている5体の内の1体。




「それで何であんな危険な物を載せて泳いでいたんですか? 」


 《それがね〜何時の間にか音楽が聞こえだしての〜覚えていないんだ》


 どうやらバープットの記憶にはないらしい。


 まあ、あの巨体だと人間がいたって分からないよな。


「それにしても神獣様でも効果があるとはとんでもないですよね。これどうしましょうか? 」


 完全に危険物であるオルゴールをどうするか困ってしまう。


 どのような原因でここにあったのかは知らないが、取る前に【解析】した結果がこちらだ。




 望郷のオルゴール


(階級)

 神器


 ・音楽を聞いた知的生命体に故郷の幻を見せ、記憶の中で一番良かった頃の思い出を繰り返す道具。


 ・破壊不可

 ・洗脳




 と、いった凶悪さだ。


 ただ不可解なのは所持者がいなかった…という事である。


 全員が洗脳状態にあり、誰も命令を出している様子がなかった。


 アイテムボックスの中で死蔵が決定か?


「すいませんね。こんなことになってしまいまして…」


 自分の真横からいきなり声が聞こえる。


 振り向くと1人の女性がこちらを見てにこにこしている。


「すいませんがいきなり声を掛けられると、流石にびっくりしてしまうんですがね」


 そう言いつつ戦闘態勢をとる。


 多分勝てないな事は分かっているがやられるがままなのは嫌だ。


 それにしても何も感じなかったし、気を抜いたつもりも無い。


「あぁ。すいません。そんなつもりはなかったんですよ。ただ目的のものがここにあるのを知って急いで駆けつけた所、今の状態を知りまして…大変ご迷惑をおかけしました」


 そう言うと自分に向かって深々とお辞儀をした。


 流石に敵意がないのは分かったので戦闘態勢は解除する。




「良かったです、穏便に済みそうで。名乗りが遅れました楽天使の使徒が1人、ピュセルと申します。創世神の使徒ベル様には感謝しております。」


 ピュセルさんはそう言って綺麗な挨拶をしてくれるが自分としてはそれどころではない。


 え? 使徒? 何でこんな所に? な状態である。


「実は楽天使様の宝物庫から今回原因となった品が紛失しまして、私が派遣されました。しかも発動した状態でしたので中々私も近寄れず周囲で待機していた所ベル様に解決していただきまして」


 使徒でも近寄れないって…まぁ何とかなって良かった。


「そういう事でしたらお返しするのが筋なんですが…すいません。自分には貴方が楽天使様の使徒である事が本当かどうか判断できないんですよ。神鯨さん、貴方なら確認出来ます? 」


 楽天使の使徒だという確認が取りたいので神鯨さんに話を振る。


 仕方ないじゃん…こんな破滅兵器、はい分かりましたで良く知らない人に渡さないよ。


 いくら相手が本当に使徒さんだとしても確認くらいはしないと自分の所為になってしまう…


「ふむ。わたしにもお前さんに助けてもらった恩があるしね。わたしの【天啓】でなんとかしよう」


 そう言ってスキルを使い神の啓示を受けてくれた。


 ありがたい。自分は流石に非礼なのは分かっているのでピュセルさんに頭を下げて待つことにする。


「あらあら。確認するのは当然ですよ。こんな危ない物ですから」


  そう言って笑ってくれているが自分としては心苦しい。


 そうして待っていると森がうっすらと輝き、そして消える。


「うむ。間違いないようだね。識天使様より啓示があった。あと楽天使様を説教しに行くのであなたに謝っておいてくれた頼まれた…」


 楽天使様すいませーん! 後ラシャンさん何してるんですか ⁈ 知ってたなら連絡くれればいいじゃないですか?


 《何でもは知らないわよ知っていることだけ…》


 人様の箱庭にまだいたんですか? しかもそのセリフ。


 地球の情報どうやって引っ張ってきた?


 《ぱそこんとやらは使い方が分かると楽しいです》


 あんた人の部屋まで入るなよ ⁈


 《わいふぁいせつぞくは正義です。あと、その使徒は確かに楽天使の使徒です》


 最後の言葉を教えてくれるだけで良かったんだが…


「ピュセルさん。確認が取れました。面倒ごとに巻き込んで本当に申し訳ない」


  頭を抱え、謝る自分にピュセルさんが満面の笑みで返事を返す。


「いえいえ。楽天使様が説教を受ける…これだけでこの仕事を受けて本当に良かったと思います。出来れば当分やんちゃが出来ないように徹底的に…」


 ピュセルさんの笑顔が怖い ⁈ 使徒って大変なんだなぁ…






 









最後の方は変なテンションで書いたので変更するかも知れません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ