終
前回に引き続き超展開です。疲れたので、やたら展開速いです。
見にくいアヒルの子 終
牛蒡林の住処から逃げ出して、丸一日寝ていたヒンメルはゆっくりと目を覚ましました。野鴨が滞在する沢地だと気付いて、しばらくじっとしていました。空を飛んでいる野鴨ではなく水を泳いでくつろぐ野鴨は初めて見ましたが、牛蒡林の鳥という鳥はみんな彼をいじめてばかりでしたので、身を隠している方が安全だと思ったのです。
他のアヒルの子でしたら、小川というのさえ憚られるような細い水場で虫もなしに草だけ食べて過ごすというのは大いに苦痛となるでしょうが、昔からヒンメルは水草以外を欲しいと思ったことはありませんでしたから、なんとかやっていけるのでした。
そうして目立たないような暮らしを二日ばかりしていた時、いくらかの野鴨に見つかって声を掛けられてしまいました。追い出されるかとヒンメルはびくびくしていましたが、野鴨は「ずいぶん、みっともないんだねぇ」とは言いましたが、嫁を欲しがらないのであれば彼をそこに住ませてくれるといってくれたのです。
ソル以外をお嫁になんて考えたこともないヒンメルはその条件をすんなり飲んで留まることにしました。
仲良くしている訳ではないけれど、いじわるをしてくることもない野鴨の住処はソルがいないことを除けば、前に住んでいた牛蒡林とは比べものにならないほど素敵な場所でした。
その上、しばらくたって沢地を通りかかった二羽の雁が醜くても構わないから仲間にならないかと誘ってくれたのです。
「こっちにはまだ嫁いでいない娘もいるから、ちょうどいいんだ」
「そうそう、君は醜いが、運はいいと思うよ」
お嫁さんを見繕ってやるという提案には魅力を感じませんでしたが、自分のことを仲間にしてくれるという鳥がソル以外に現れるなんて他の鳥がいるとはおもっていなかったヒンメルは嬉しさに驚いて固まってしまいました。そして、嬉しいと思った次の瞬間にはソルに伝えたいと思って悲しくなり、彼女に何も言わずに逃げてきたことも芋づる式に思い出して顔を顰めるのでした。
雁はそんなヒンメルの様子を面白そうにみていましたが、突然、妙な音が響きました。
ポンッ、ポンッ。
聞いたこともない破裂音にヒンメルが固まっていると、雁は二羽ともぱたりと地面に落ちて、あたりを赤く染めていきました。
その段になって経験豊富な野鴨たちは人間の狩りが始まったのだと気が付いて、一目散に逃げ出しましたが、銃声は止まず、しばらくして駆けつけた猟犬に咥えられて消えてしまいました。当然、ヒンメルも猟犬に見つかりましたが、彼らは鼻面に不快そうなしわをよせてヒンメルを無視します。
鳥が沢山集まっていた沢地に残されたのは真っ赤な鉄くさい水と、べったりと赤く濡れた羽……それに、ヒンメルの「……僕は醜くて、運がよかったんだね」という悲しい呟きだけでした。
すっかり静かになった沢地をなんとも言えない気持ちで歩いていると、今度は嵐になってきました。あんまり酷い嵐なもんで小さなアヒルの子の足ではにっちもさっちも行かなくなりまして、戸の蝶番が壊れた古い小屋に逃げ込むことになりました。
その小屋には老女と火の粉をだせる猫、おいしい卵を産む雌鳥がいました。猫はまるで家の主人というように威張るし、雌鳥は何もできないヒンメルを馬鹿にします。彼は世界の中心が自分達であると疑わない傲慢な一匹と一羽にすっかり辟易としてしまいました。三週間ばかりそこで暮らしていましたが、ついに耐えきれなくなってしまったヒンメルは小屋を飛び出しました。
嫌な気分にさせる小屋を出たことは心は随分軽くしましましたが、季節は秋も半ばを過ぎて冬になるというころでした。森の木々は橙色や黄色に染まり、日が差さすと黄金に輝くようでしたが、空気は身を切るように冷えていくのです。
そんなある日、ヒンメルは夢のように綺麗な鳥の群れを見ました。
その美しい真白な羽、先が黒いもののソルのように鮮やかな黄色の嘴。アヒルより長いけれど細い首を優雅に曲げて水面を滑らかに泳ぐ様は、何よりも美しく気高く……そして、幸せそうに見えました。
あの恐ろしい人間さえ魅了してしまう白鳥と呼ばれた鳥たちは、冬の寒さから逃れる為に丁度飛び立つところでした。クゥクゥと不思議にヒンメルの心に染み渡る声を響かせて飛んでいく白鳥を見て、彼はしばらく涙に暮れていました。
どこを探しても白鳥がいなくなるころになってくると、季節は本格的な冬になり水という水が凍ってしまいました。ヒンメルは凍えたりしないように、水の中で餌を探している間に氷ができてしまわないように腐心せねばならなくなりました。
その生まれて初めて迎える厳しい冬と、その間ヒンメルに起きた沢山の不幸は言葉にすることができないほどのことでした。何度も死にそうなめに遭う度に、ヒンメルは今度こそ死んでしまおうかとも思うのですが、目の端に黄色がちらつくような気がして死にきれないのでした。
寒くて涙もでないようなつらい日々を送る中で考えるのはソルのことです。
考えていないと、すぐに頭までまっしろになりそうな寒さの中で唯一温かく思えるのがソルの黄色い姿が瞼に浮かぶ時だけでした。
けれど、心を温めてくれるソルにヒンメルがしたことと言えば、協力の約束を破り、彼女が他のものに盗られるならいっそ誰にも見えないままでいればいいと逃げ出したことです。
あんなに幸せをくれて、今でもヒンメルの命綱のように心を支えてくれているソル。
自分の行いを反省するにつけて積もる罪悪感はもう雪よりも高く募り、嫉妬のような感情もすっかり埋め尽くしてしまうほどです。
そうして、死にかければ死にかけるほど、もしソルに会えたら全部を話して謝らなくてはという思いが強くなりました。ソルがもう自分を見てくれなかったとしても、逃げたまま死んでいくよりはずっとましだし、最後に一目彼女を見られるだけいいじゃないか、と思うようになっていたのです。
あまりの寒さに耐えかねて木の洞に入り、僅かに持ち込んだ水草と雪で飢えをしのいで半分夢の中にいるような状態でぼんやり過ごしていたのですが、水草を取りに行こうと外に出たところでヒンメルはついに気を失ってしまいました。
ヒンメルが目を覚ますと、そこは沢地の蒲の中に倒れていることに気が付きました。ヒンメルが木の洞でうとうとしている間に冬は過ぎ去っていたのです。
夏生まれのヒンメルが興味深くあたりを見回していると、いきなり穴ウサギが跳びだしてきた為に酷く驚いて真上に飛び上がってしまいました。
そう、飛び上がってしまいました。
冬の間存在すら忘れていたヒンメルの羽はすっかり大きくなっていて、驚いて飛び上がっただけなのにびっくりするほど彼を高く押し上げたのです。ヒンメルは冬中考えていたソルのことを思い出して、この立派な羽なら彼女の元にすぐにでも辿り着けるだろうと思いつき、無我夢中で飛び立ちました。
どうやら新しく羽の生え替わった翼は綺麗な白であるらしく、前の汚い灰色よりはましに見えます。そのことにも気を良くしたヒンメルはついつい限界を忘れて飛んでしまい、あと少しという所で力尽き、大きな庭園に落ちるようにして降り立ちました。
その庭園は醜いヒンメルがいるのが申し訳なくなるほど綺麗で、花盛りの林檎や香しい接骨木を囲む緑の柔らかな芝生と澄んだ小川に彩られています。早く飛び立とうと考えるのに、焦りと疲れでヒンメルはちっとも上手く飛べません。
そうこうしている間に、小川を伝って三羽の白鳥が訪れました。
いつか見た美しい鳥の来訪にヒンメルは慌てました。こんなに美しい鳥ですから、気位も高いことが予想されます。そしたら、醜いヒンメルなどを見たら無礼だと言って殺されてしまうかもしれないではないですか。
やがて、怯えるあまり硬直したヒンメルの前に白鳥たちがやって来ました。
ヒンメルは何かされる前に幼なじみに謝りにいく間だけ見逃してくださいと頼もうとしたのですが、白鳥たちの反応は全く予想外のものでした。
なんと、「初めまして、よろしくね」と伸びたヒンメルの首の羽をを嘴で整えながら、優雅にお辞儀をしてくるではありませんか。
驚くあまり飛び退いてから首を振り、水面を見れば、そこには美しい白鳥が四羽いるのでした。そして、四羽の内、最も若くて美しい白鳥がヒンメルの思う通りに動くのです。
この時になってヒンメルはようやく、自分が世にも美しいあの白鳥になっていることに気が付いたのです。
「あらあら、どうしたの。まるで白い羽がのぞいてきたときの小鳥みたいよ」
三羽の内の一羽がそう言ったので、白鳥の子どもはどんなのかヒンメルが聞くと、その白鳥が優しく答えてくれました。
「そんなの、もちろん、灰色に決まっているじゃない。あなた、とても若くてたくましいのに、不思議な子ね」
今まで望むべくもなかった美しい白鳥の慈愛溢れる対応よりも、ヒンメルには自分が美しくなっているという事実が衝撃でした。
「そ、そう、なのか……ありがとう」
白鳥たちにお礼を言って早々にヒンメルは飛び立ってしまいました。
おかしなことに、先ほど力を使い果たしてしまったと思っていたのに、今は力がみなぎるようで、前よりずっと速く飛べる気がするのでした。
「これなら、きっと、ソルも……!」
謝りにいったらそれきりソルとは別れなければならないと思っていたヒンメルでしたが、誰よりも綺麗なソルにも釣り合いそうな今ならば彼女が許してくれた時には傍にいることを許してもらえるかもしれないのですから。
そう考えれば現金なもので、懐かしい牛蒡林を目指してヒンメルは真っ直ぐ飛んでいきました。
庭園からは近かったようで、あっという間にヒンメルは牛蒡林に着いたのですが、どうにも様子がおかしいのでした。
「あれ……おかしいな。こんなに牛蒡って小さかったかな」
そりゃ、ヒンメルだって大人になったんですものある程度は予想していました。けれど、ヒンメルより背の低い牛蒡は記憶とどうにも合わないのです。
何故なら、アヒルは大人になっても牛蒡より大きくなんかなりっこないのですから。
ヒンメルは早鐘のように鳴る心臓の音を聞きながらそっとあたりを見回してみました。昔と違って醜さではなく美しさから遠巻きにヒンメルを見るアヒルたち。そのどれもがヒンメルの半分ほどしか背丈がないではありませんか。
ヒンメルは子どもだったころ、他のアヒルの子と比べてかなり大きな子でしたが二倍近い差はありませんでした。
そう、同じ種族だと思える程度に違いだったのです。
ヒンメル自身も違和感は感じていましたが、毛色が違うとか、近くに住む野鴨程度の違いだと考えていたのです。
それがどうでしょうか。
番どころか、一緒に生活するのまで問題になるような差があるではありませんか。
アヒルが隠れるのに丁度良い牛蒡林はヒンメルには狭すぎて、ろくに羽も広げられやしません。水草の量も少なめでヒンメルがお腹いっぱいになるほど食べたなら、他のアヒルは虫の餌だけでは足りなくなってしまうことでしょう。
ヒンメルは自分をあの醜いアヒルの子と知らずに畏敬と興味をもって眺めてくるアヒルたちを見て悲しみで目がくらむような気持ちになりました。
運が良ければ仲直りするだけと思いつつ、心のどこかで今の彼女と釣り合う器量を手に入れた今なら隣にいる権利を得るのも夢ではないと思っていたのでした。
けれど、自分の半分しか背丈がないアヒルとどうやって結ばれるというのでしょう。
ヒンメルはこんな思いをするなら、あの時ソルに何もかも話してから旅立ち優しく迎え入れてくれた三羽の白鳥の所に留まればよかったと後悔しました。
どうやってもソルが手に入らないと知るくらいなら、何度も倒れそうになった冬に見た夢のように大きくなって能力を身につけたら認められるかもしれないと思い込んでいたほうがよっぽど幸せでした。
「だれか、伝言を頼めるかい」
静かにヒンメルが言うと、真新しい飾り紐をつけたアヒルがおずおずと前に出てきて頭を垂れました。彼はそれに一層悲しい気分になりながら、微かに震える声で伝えました。
「ソルというアヒルに、ヒンメルが『ごめんなさい』と言っていたと伝えてほしいんだ」
プライドの高そうな新しい飾り紐のアヒルは恭しく頷き、「必ず伝えます」と言いました。それを見たヒンメルは、ソルを尋ねられなかったことに彼女がもう見えないアヒルの子ではないことを感じながらお礼を言って飛び去ろうとしました。
ところが、ヒンメルが純白の羽を広げきらないうちに彼にぶつかってくるものがありました。
「こンの、ド阿呆がぁあああああぁぁあああぁ!!!」
いつかを思い出す威勢の良い怒声と、鋭く正確な跳び蹴り。
黄色のお日様みたいな羽じゃなくたって、橙色のかわいらしい嘴ががっしりしていたって、身体が完全な大人のアヒルのものになって声が変わっていたって。
それは間違いようもない、ソルのものでした。
黒い目に薄い涙の膜が張って星の瞬く夜空よりも綺麗で、朝の凜として澄んだ空気に浮かぶ綿雲のように白くて柔らかそうな羽は飾り紐のアヒルなんて足下にも及ばないほどです。
ヒンメルは想像していたよりもずっと綺麗なのに、どこか昔と変わらないままのソルを見て見事に固まってしまいました。
もしまた会えたなら謝ろうと必死に考えていた言い訳も、何もかもを懺悔してしまいたいと悩んだ夜に思い浮かべた事実も言葉にならず、クゥクゥと神秘的で綺麗な音を出せるはずの喉は痙攣するばかりです。
「お前、ヒンメルだな?」
これ以上ないほど顔を顰めて死刑宣告のような剣呑な響きを含んだ声にヒンメルは竦み上がりました。
「返事は……?」
跳び蹴りの影響でまだ地面に倒れ込んだままヒンメルはかくかくと必死に頷きました。なんとなくソルの背後には黒い煙が見えるようで、どれだけ彼女が怒り狂っているのかが窺い知れるのでした。ヒンメルは独りでつらい生活を送っていたので他の白鳥より力がありますし、胸くらいまでしかない小さなソルに負けるはずがないのですが、あまりの迫力にすっかり白旗をあげてしまいました。
「ふぅん……やっぱり、ヒンメルなわけなんだな。お前、オレとの約束を反故にして……今更戻ってきて覚悟できてンのか?どうなんだよ、あア?」
気が付けば、地獄の底から響くようなソルの声に動けないヒンメル以外のアヒルたちは逃げており辺りは閑散としていました。
「えぇと、その、これには事情があって?」
異様な空気に飲まれて何故か疑問系にりつつもヒンメルが声を振り絞って説明を始めました。年老いた牡鹿から始まった説明はかなりの長さになりましたが、ソルは黙って聞いていました。
「……ということなんです。はい、黙って消えて申し訳ありませんでした」
途中から恐怖のあまり敬語になっていたヒンメルが語り終わると、ソルはゆっくり口を開きます。
「ってことは、お前はオレが他のに盗られるとかいうくだらねえ疑心暗鬼で約束ごとオレを捨てて消えたんだな」
激しい怒りを滲ませた声に身を震わせて「ああ、今生は詰んだな」とヒンメルが心のどこかで達観しつつ首を縦に振りました。
「突然、唯一の友がいなくなってオレがどう思うか、考えもしなかったんだな?」
横たえた首元に橙色の水かきを持った足が沈むのを感じてヒンメルは叫びました。
「違うよ!自分勝手だってわかってるけど、それでもソルが僕から離れるくらいならって、ソルにどうでもいいって、醜いってソルにだけは……言われたく、っなくって!」
どことなく怒りが静まったソルの顔を窺おうとすれば、鋭い声がふってきました。
「なんでだ。なんでそう思ったか言ってみろよ返答次第じゃ許さなくもねえ」
ようやく見えた希望を逃さぬうちにと、ヒンメルは即答しました。
「好きだから、ソルが好きだからだよ!」
正直焦りすぎてヒンメルは自分がどう言ったかよくわかっていない有様でしたが、怒りに凝り固まったソルの心には届いたようでまた空気が柔らかくなりました。
「そうか。それで、それはどんな風に?」
なぜか軟化したソルを観察しつつ、ヒンメルは慎重に答えました。
「それは、なんというか、ずっと一緒にいたい友達……そう、友達よりもずっと一緒に、いたい、みたいな?」
友達は二羽の間で大事な言葉だったはずなのに、その言葉にまた顔を顰めたのを見てヒンメルは言い直しました。処世術ですね。
「なら、まあ、仕方ねえな。今度やったら承知しねえが、今回はオレの言うこと聞くなら許してやらなくもない」
昔と違ってどことなく感情を抑えた物言いを気にも留めることなく、ヒンメルは二つ返事で了解しました。命の危機を脱出できる上に、仲直りできるなら渡りに船です。
「ヒンメル今から言うことは絶対聞けよ」
「もちろん!」
屈み込んでヒンメルの褐色の瞳をじっと見つめながら真剣に言うソルにしっかりとヒンメルは返事をしました。
「よし、じゃあ、お前今日からオレの番な」
「うん!!……うん、うん???」
反射に近い状態で元気よく頷いてから、ヒンメルは首を傾げました。
「え、なんて言ったいま?!番?え、うそだよね?」
驚きに身を起こそうとしたヒンメルを踏みつけて留めたソルは笑顔で返します。
「なんか問題でもあんのか?」
ヒンメルは慌てて「色々あるよね、主に種族とか!」と言いましたが、ソルはどこ吹く風。それどころか、じっくりとヒンメルを見て「問題ねえ」と言い切りました。
「どこが問題ないの?!僕はソルの二倍近く身長るし、嘴の色も鳴き声も……というか、何度も言うけど種族が違うでしょ!」
「ンな細かいこと気にすんなよ。二倍しか変わらねえし、お前の嘴は半分黄色だから似たようなもんだろ。鳴き声ならオレも他のアヒルと違うっつーの。それに、結局は同じ水鳥だし、どちっも白で……」
地面に伏してぴるぴると震えるヒンメルの首筋を橙色の嘴でなぞったソルは満面の笑みで言いました。
「首が長い種族なんだ。変わらねえよ」
春なのにも拘わらず寒気のするような笑顔に身体をぴんと伸ばしてヒンメルは叫びます。
「うわぁあああああぁあぁああ!!なんか、なんかおかしいよソル!」
「うるせえ、なんでも言うこと聞くって言ったんだ。ちゃんと聞け」
「聞いてはいるじゃないか、聞いては!叶えるとは言ってない!」
「今更何言ってんだ?ぶん殴るぞ」
「殴るってどうやるの?!握り拳とかないよね、どこの部位……って、つつかないで、蹴らないで!」
「ああ言えばこう言って面倒なのがいけない」
「いけなくないから!ソルのこと大好きだし不満はないはずなのに何この敗北感というかコレじゃない感」
「……だっ?!すっ、すううぅ?!っっっがああああああああああああああああああああああああああああっ!!!」
「ちょ、ま、なんで攻撃が激化したんだい……って待ってって!!無言で突かないで、蹴らないでああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!」
後にヒンメルは語りました。
「ああ、僕はあの醜いアヒルの子だった時、こんな幸せになるとは思いもしなかったよ、いや、本当さ」
あまり意味のないあどがき。
ヒンメルが雌でソルが雄じゃないのか、こいつらこの口調でホントに雛だったのか、ソルは病んでないのか、色々よく分からない筆者です。
かなりぶっ飛んだ(文が)上にテキトウな話を読んでくださってありがとうございました。