表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法使いと少女  作者: 徒然花
本編
PR
9/14

港町にて

方向音痴発動☆

ザザーーーン…… ザッパーン


波が、寄せては返しているのよ。

これはいわゆる『海』ってやつよね? 多分。


私は今、岬の先、灯台の元に座り込んで海を眺めているの。

確か私、実家の方向を目指してたはずなんだけどなー。おっかしーなー。

実家の近くには海なんてなかったったはずなんだけどな~。できたのかな~? なわけないよね~。

自分の方向音痴は重々承知してるから、まずは迷いなく行ける村に行って、そこで王都への道順を聞いたのよ。東の森から西の森の方向へ行くには王都を横切るって、アル様が言ってたからね。


「あ~! サシェさん! こんにちは」

「あら、ガーネット! こんにちは」

「王都の方に行きたいんですけど、道を教えてほしーなぁって思いまして」

「え? 王都? アレッサンドロ様のご用事か何かで?」

「まあそんなところです」

「ご苦労様ね。この道をまっすぐ行けば村外れに出るでしょ? そこで三叉路になってるから、その道の真ん中を行けば、王都に着くわ」

「真ん中ですね?」

「そうよ。でも、徒歩だと結構時間かかるわよ。アレッサンドロ様に転移魔法をかけてもらった方が早くない?」

「今、アル様は外出中なんですよ。だから自力で頑張ります」

「そう? ……おかしいわね?」

「ん? 何がですか?」

「いえ、こっちの話よ。まあいいわ。気を付けて行ってらっしゃい!」

「ありがとうございました!」


話の途中でサシェさんに何か気づかれそうになったけど、笑顔でごまかせた。……はず。

にっこりと美しい笑顔を浮かべるサシェさんと別れ、教えられたとおり、村外れまでは順調に着いた。


そして三叉路。


真ん中を選んだはずなんだけどなぁ?

気がつけば南の地方の港町にたどり着いていたのだ。

う~ん、致命的だな。私の方向音痴は。(はたしてそれだけか??)




いつまでも海を眺めているのもなんなので、町に行ってみることにした。

宿も探さないといけないし、もういっそ、ここで薬屋をやるのもいいかもしれないし。

とりあえず視察せねば。


「よいしょっと」


立ち上がり、おしりに付いた砂をパンパンと叩いていると、


「ガーネット!!!」


よく聞き馴染んだアル様の声が後ろから聞こえた。




アル様の声に振り返った私は、そこにいるはずのないアル様の姿を見つけてびっくりした。


THE☆仁王立ち!


腕を組み、これ以上はないというくらいの不機嫌オーラが立ち上ってる。

纏ってる空気が黒いです~!!

って、なんでそんなに不機嫌なんでしょうか?


「アル様? こんなところにどうしたんですか? お仕事か何かですか~?」


と、まずは一番最初の疑問からぶつけましょう。


「はあ? 仕事なわけないだろ」


黒いオーラのまま、アル様は不機嫌に答えてくれた。

ふ~ん。仕事じゃないんだ。じゃあ次。


「じゃあ、親戚に会いに来たとか? あ、お友達かしら?」

「それも違う」


即答。

違うかー。じゃあなんだろ? 次の質問をうんうん考えてたら、


「お前を……」

「はひ?」


盛大な溜息をついた後、おもむろにアル様はつぶやいたんだけど、イマイチ聞こえなかったのよねー。ほら、波の音がサブーンサブーンておっきくてね。


「私がナンデスカ? 忘れ物を届けに来てくれたんですか?」


まるでト○ロですね!

充分確認してきたはずなんですけど、やっぱり抜けてる私ですね。てゆーかアル様も、そんなのわざわざ届けに来なくても処分してくれてよかったのに。

とつらつらと考えていたら、


「違うわっ!! お前を迎えに来たんだろうが!!」


今度はでっかい声で怒鳴られましたさ。

って? 私を迎えに来た? はて。なんで?


「ええ? アル様? なんで私を迎えにきたんですか? もしかして迷子になってるのが伝わりました?」


電波かなんか、とんでたのかしら?


「まあ、実際迷子になってるようだがな。それはいい。勝手に家を出て行くから、連れ戻しに来たんだ」

「ええ? 勝手じゃないですよ~? お手紙書きましたよ?」

「オレの同意はないだろが!」

「まあ、そうですね」

「じゃあ勝手だろうが」

「そうなりますね。ほんとだ」

「~~~~~」

「アル様?」

「とりあえず帰るぞ。話はそれからだ」

「えええ~~~???」


アル様は私に近づいてきたかと思うと、おもむろに抱え上げて、そのまま移動魔法を展開しちゃいました。


今日もありがとうございました(^^)


私は方向とか大丈夫な人なんですが、だからか、私の周りには方向音痴ばかりが集まってくる……(笑)

でも座右の銘は『すべての道はローマに続く』!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ