表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/62

朝っぱらからこのザマである

ミカンが生まれ一日が経過した。

曜日で言えば土曜日。つまりは休日である。


「出て行けぇっ!」


 一坂は朝っぱら、開口一番これだった。

 しかし、当の本人はラブリーな寝顔で、

「すぴすぴす ぴーすぴすぴす ぴすぴすぴ……」と、寝息で一句詠んでいる。

 膨らませた鼻提灯で、今にもお空にぷかぷか浮いてしまいそうだ。


 そんなエイリアン娘は中身は五歳児がせいぜいだが見た目はしっかりお年頃。

 パジャマ代わりに着ているTシャツが無防備にはだけちゃって、可愛いおへそが、ちらり☆なんてドッキドキの刹那なのだが、生憎一坂はそれどころではない。


 一坂の住むアパートは、また倒壊の危機に瀕していた。

 ミカンは尻尾の寝相がすこぶる悪く、平和な寝顔とは裏腹にさんざっぱら暴れ回ってくれちゃって、おかげさまで部屋が日当たり良好風通し良しの劇的なビフォーアフターを遂げていた。


「もうあきまへんて……こないな生活」


 寝ていようが関係ないっちゃ。

 このまま簀巻きにして、警察に着払いで送りつけてやる。


 ……………パチ。


 起きた。

 大っきなエメラルドグリーンのお目めをパチクリさせている。


「パパおはやー」


 起き抜けからの太陽サンサン笑顔の元気。


「……………ああ、おはよう」


 なんか、怒気を抜かれてしまった。

 やりどころを失った一坂はがっくり肩を落とす。


「起きていたか。感心感心」


 いつの間にか詩織がいた。


「どうした? まるで目の前で起こる凄惨な光景に身動き一つ取れず、一睡もできなかったような顔をして?」

「ズバリだよちくしょったれ!」






=====================================


※数ある作品の中からこの作品を読んでくださり、本当にありがとうございます。

 少しでもいいな、と思っていただけたなら、応援していただけるとものすごく励みになります!

                              おきな

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ