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# 第八話 ## 「勇者召喚!?まさかの同級生」

# 第八話


## 「勇者召喚!?まさかの同級生」


数日後――


王都。


---


王城では緊急会議が開かれていた。


---


「世界の危機です」


王様が真剣な顔で言う。


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「黒い結晶が再び動き始めました」


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騎士たちの表情が曇る。


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魔王も腕を組む。


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「厄介だな」


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だが。


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母・美鈴だけは違った。


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「お昼ご飯は何にしようかしら」


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緊張感がない。


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「お母様ぁぁぁ!」


王様が泣いた。


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その時だった。


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天井からミルフィが落ちてきた。


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ドガッ!


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「痛いです!」


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「いつも通りだな」


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ミルフィは立ち上がる。


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そして。


---


重大発表をした。


---


「勇者を召喚します!」


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全員が固まる。


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「今さら!?」


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「はい!」


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「もっと早くやれ!」


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「忘れてました!」


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「最低だ!」


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ミルフィは胸を張る。


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なぜか誇らしげだった。


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そして巨大な魔法陣が展開される。


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光が溢れる。


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風が吹く。


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王城が揺れる。


---


そして――


---


ドォォォォン!!


---


一人の青年が現れた。


---


黒髪。


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制服姿。


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十八歳くらい。


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「え?」


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青年は周囲を見回す。


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そして。


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悠人を見る。


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固まる。


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「・・・え?」


---


悠人も固まる。


---


「・・・え?」


---


二人同時だった。


---


「高橋!?」


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「山田!?」


---


高校時代の同級生だった。


---


会場中が静まり返る。


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「知り合いなのか?」


王様が聞く。


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悠人は頷いた。


---


「高校の同級生です」


---


高橋陽介。


---


高校時代の人気者。


---


サッカー部。


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イケメン。


---


勉強もできる。


---


誰からも好かれていた。


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対する悠人。


---


地味。


---


友達少ない。


---


モテない。


---


まるで正反対だった。


---


陽介は驚いていた。


---


「なんで山田が先に異世界来てるんだよ!?」


---


「それ俺も聞きたい」


---


すると。


---


ミルフィが説明する。


---


「間違えました!」


---


全員。


---


「またかぁぁぁぁ!!」


---


ミルフィは泣いた。


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「本当は勇者を先に呼ぶ予定だったんです!」


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「うん」


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「でも順番を間違えました!」


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「仕事辞めろ!」


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その夜。


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悠人と陽介は久しぶりに話した。


---


城の庭園。


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月明かり。


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静かな夜。


---


「久しぶりだな」


陽介が笑う。


---


「そうだな」


---


昔を思い出す。


---


高校卒業以来だった。


---


陽介は少し真面目な顔になる。


---


「山田」


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「ん?」


---


「お前、昔よりいい顔してるな」


---


悠人は驚く。


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「そうか?」


---


「ああ」


---


陽介は笑った。


---


「昔はいつも疲れてた」


---


図星だった。


---


介護。


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仕事。


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毎日必死だった。


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だが今は違う。


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仲間がいる。


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母が笑っている。


---


恋もしている。


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少しだけ。


---


自分の人生を歩いている。


---


陽介は言った。


---


「なんか羨ましいな」


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「勇者なのに?」


---


「勇者だからだよ」


---


その顔は少し寂しそうだった。


---


その時。


---


遠くで鐘が鳴る。


---


ゴォォォォン!!


---


警報だった。


---


騎士たちが走る。


---


悲鳴が聞こえる。


---


王城が揺れる。


---


「何だ!?」


---


リリアが駆け込んでくる。


---


「大変です!」


---


息を切らしている。


---


「黒い結晶が――」


---


その瞬間。


---


夜空が裂けた。


---


巨大な亀裂。


---


まるで世界そのものが割れたようだった。


---


そこから現れる。


---


漆黒の腕。


---


山より巨大な腕。


---


禍々しい魔力。


---


誰もが震えた。


---


魔王ですら青ざめる。


---


「まさか・・・」


---


王様が呟く。


---


「封印が・・・」


---


そして。


---


空の向こうから声が響いた。


---


『目覚めの時だ』


---


『我は終焉』


---


『世界を無へ還そう』


---


その声だけで大地が揺れる。


---


誰も動けない。


---


だが。


---


一人だけ。


---


母・美鈴だけは違った。


---


「あら」


---


全員が振り向く。


---


美鈴はエプロン姿だった。


---


「夕飯の時間なのに」


---


終焉の存在より夕飯を心配していた。


---


そして静かに言う。


---


「ちゃんと食べてる子かしら?」


---


世界最強のお母様。


---


終焉の存在を見ても、


まず心配するのは食生活だった。


---


### 次回予告


## 第九話


### 「終焉の神、お母様に捕まる」


ついに復活する世界滅亡級の存在!


誰も勝てない絶望的な敵――


のはずが、


お母様がまさかの手作り弁当を持参!?


さらに勇者・陽介の秘めた過去も明らかに!


笑いと涙と家族愛の異世界ファンタジー、最初の大決戦へ!

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