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東の大陸巡り、何で付いてくる!?

 デジールとの話が終わり、城から出て来たコリン達。



 ボディガードに関しては全くの不要だったようで、彼らの出番は無いまま終わる。



「ひとまず無事に終わって良かったかなぁ?国同士の問題も大丈夫そうだったし」



 話をずっと聞いていたアリナ、特に争う事もなく両国が手を取り合うという形で合致し、良好で終われた事から問題は無いだろうと思えた。



「うむ、カランドーラが良い方向に向いているならば大丈夫だろう。本当振り回してしまったな」



「とりあえず危険な事が無くて良かったよー」



 アマンダは謝罪するも、コリンが女王に対して見上げれば笑顔を向ける。



 彼の笑顔を見れば女王の胸はときめくばかりだ。



「コリン…やはり妾の伴侶にならんか?」



「外で堂々と王族が口説くの不味いのでは〜?」



 再びコリンへ求婚を迫るアマンダに、アリナはコリンの前に立って壁となる。



「アリナよ、恩人とはいえ妾のする事を邪魔し過ぎだぞ…!」



「失礼〜、あたしはお二人の為を思って行動したのでー」



 再び2人の女性が火花を散らす。



「え、え〜…」



 間に挟まれたコリンは2人に声をかけられず、それぞれの顔を見るぐらいしか出来ていなかった。



「おい…とりあえず此処じゃ目立ちそうだからエノルム戻った方がよくねぇ?」



「女王様目立ちますから…」



「む…そうだった、では引き上げるとするか」



 マルシャとカリーノに今の状況を伝えられると、アマンダはハッと気付き一行と共に待たせてあった馬車に乗り込む。



 カランドーラでの用は済んだ、滞在している理由は無い。




「時にコリン、お前達はこれからどうするのだ?このままずっとエノルム王国に滞在してくれるなら妾は大歓迎だぞ」



 移動する馬車の中、アマンダがコリンにこれからどうするのか尋ねていた。


 さり気なく自分の国に滞在し続けてほしい、という願望も込めている。



「流石にずっとって訳にはいかないよ〜。特に急ぎも無いし東の大陸をあまり知らないっていうのあるから少し見て回ろうかなって」



 西と比べてコリンは東のグロース大陸にあまり馴染みが無い、なのでどんな所か見てみたいという気持ちが湧いて来る。



「それにひょっとしたら彼の帰る場所も見つかるかもしれないからさ」



 コリンの視線の先にはカリーノ、エルフの彼は捕まって奴隷にされ、マルシャンの町まで連れて行かれていた。


 彼の住んでいた場所に送り届けなければならないが、正確な場所は何処なのかコリンもカリーノも分からない状態だ。



 手がかりにも繋がるかもしれないので、それも兼ねての事だった。



「エルフの話に関して妾も耳にした事はあったが…今更ながら実際目にするとはな」



 アマンダの目がエルフの彼に向く、今はキャスケットを頭にかぶって特徴の耳を隠しているカリーノ、こうなれば人間の子供と見た目はそう変わらない。




「よし、では妾も案内の為に同行しよう」



「はい!?」



「え…!?」



 突然のアマンダの共に行くという発言、これにはコリンもアリナも揃って驚いた。


 一国の女王、それも東の大陸を統べる頂点に立つ者が城に留まらずコリン達の東の大陸探索に付き合うと言い出すなど想定外だ。



「いやいやいや不味いでしょー、そんな城の中を空っぽにして何かあったらヤバいんじゃないですかー?」



 何で付いてくるんだと内心不満を抱きつつ、アリナはそんな気軽に出歩くべきではないとアマンダに告げる。



「確かに東の大陸について色々知ってて道案内に適してはいるけどな」



 女王を道案内扱いのマルシャ、だがアマンダは気にする様子は無い。



「なあに、空っぽにはせんよ。コリン…お前は魔王で多彩な魔法を使えるんだったな」



 悪戯っぽく微笑んだ後にアマンダがコリンへと向いた。



「うん…使えるけど?」



 自分が何をするのか、何となくコリンはこの時点で女王の考えている事に気付く。





「ほお、これはよく出来ているではないか」



 エノルム城へ一度戻ったコリン達、彼らの前には2人のアマンダが居た。



 片方は本物で、もう片方がコリンによって作られた魔法人形だ。



 スケープという人形を作り出す魔法は対象者そっくりの人形を作り出し、以前グレーゴルを欺いたのもそれによる物。



 今回はアマンダを対象者にして影武者を作り出していた。




「魔王を扱き使う女王…うーん、すっごいレアケース」



 アマンダの頼みを聞いて魔法を施しているコリンの姿に、アリナはゲームや漫画でもあまり見ないかもと、珍しそうに眺める。




「これで大丈夫だけど、本当に来るのー?」



「各国の様子を見に行くのも女王の務め、直に見れば様々な問題が見えて来るだろう?玉座に座って紙に目を通すよりもそちらの方がより見える物が多いはずだ」



 最終確認として本当に来るのかコリンはアマンダに聞くと、女王の考えは少しも揺らがない。


 単にコリンと共に居たいというだけでなく、女王としての考えも持っていた。



 同行は確定のようだ。



「(と言いながら隙あらばコリン君といちゃつく気ならー…あたしが鉄壁ガード!)」



 絶対コリンを誘惑はさせまいと、アリナは密かに決意。



 アマンダが加わり東の大陸巡りはまた賑やかになりそうだ。

此処まで見ていただきありがとうございます。


アマンダ「という訳で妾も加わる事になった」


コリン「流石にこれはビックリだよ〜」


アリナ「本当良いのかな〜?」


アマンダ「良い、妾が決めた事だ」

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