第四十三話 戦いとは常に孤独さ
用語説明
探共
探究者共済組合の略称
様々なギルドと役所と農協、漁協と併せた様な国際機関組織
各国に支部があり街には出張所がある。
自警隊
厄災規模のモンスターの襲撃や大規模災害等に備える国際機関組織、民間では難しい大型モンスターを使役しており陸海空と別れて世界中に存在する。
国家間の紛争や戦争には介入しない。
慢性的な人手不足で催物等で官民一帯を目指す。
武格者
タイトルにもなっている言葉で武道・武芸・武術・格闘技・護身術等を行っている者
伝説者
日本からの転移者 重力等が10分の1の為超人の様な存在
ゴチになります!
一夜明け、R2.5.1(金)の朝
二人は探共内で依頼を見ていた。
正確にはオーキナーゼンの地へ向かう藤井 智美が道中、出来る依頼がないか見ているのだった。
藤井 智美
〔ダメね、どれも遠回りになっちゃう、あまり時間的なゆとりも無いし諦めよう〕
うーん、船着場のあるアバズレシリ探共に寄った時に期待します。
丸山 岬丸
しっくり来る依頼がなかったんじゃな、で、コレからどうするんじゃ?
藤井 智美
時間的にもオープンしてますから行きましょう!ラーメン屋さんへ!
丸山 岬丸
おっ、遂にラーメンが食べれるんですな、楽しみにしてましたぞ!
店は決まってるのかの?有名店とか?
藤井 智美
いえ、歩きながら決めようと思います。
まずはアバズレシリ経由でイシンガッキーへ向かうと伝えときます。
そして、二人は何店舗か店先を通るが藤井 智美がピンと来ない。
丸山 岬丸は藤井の仕事に同行してるだけなので余計な発言を控えてついてゆく、かれこれ1時間は歩いただろうか?その店はあった。
藤井 智美
うん、古過ぎず、新し過ぎず、丁度良い店構え
昼前だか、常連、旅人とリピーター、新規とがそこそこ入ってる。
ここにしよう、と暖簾をくぐる。
店員
いらっしゃいませ!お二人様ですね。
空いてる、奥の席へどうぞ!
席に着くとおしぼりと水が出され、ご注文、決まりましたらお教えください。と、店員は離れる。
藤井 智美はニヤリとしながら小声でしゃべる。
ほう?「いらっしゃい!」では無く「いらっしゃいませ」ときたか、メニューもラーメンだけでなく、定食やザンギや餃子、焼きめしに炒め物に野菜スープに味噌汁や蟹汁、豚汁かぁ!
いいね、お高くでもなく、へつらうでも無いメニューに言葉使い、うん、当たりだな。
丸山 岬丸
〔仕事だとやはり真剣じゃ、まるで別人じゃ、二人なのに孤高のゴローさんじゃ!〕
藤井 智美
朝食もまだな事だし、そこそこガッツリ行こうかな?
さて、何を頂こう、おまかせツマミセット350円?酒は飲まないからなぁ、しかし、コレ、頼もう!
さて、肝心の麺はと、ん、カレースープアサヒンカワらーめん?気になるなぁ、850円か、アサヒンカワらーめんで有る事に違いは無いし、コレにするか!
丸山さんは決まりましたか?
丸山 岬丸
同じらーめんの大を頂こうかな?と思うております。
〔良かった、孤高から戻って来んかと思うた〕
藤井 智美
アノ、すいません
わたしはカレースープアサヒンカワらーめんを
後、おまかせツマミセットで
丸山 岬丸
同じらーめんを一つ、大で!
店主
あいよ!
おまかせツマミセット一つ、カレースープアサヒンカワらーめんを一つ!大を一つ!
有難う御座います。
藤井 智美
景気良く「あいよ!」で入りつつ、最後はちゃんと「有難う御座います。」か、うん、こう言う店のおまかせは外れは無いぞ、おまかせツマミセットが楽しみだ。
店員
お待たせしました、お先におまかせツマミセットです。
藤井 智美
ほう!皿にザンギ2個と餃子3つ、にらニンニク炒めが入って350円!量は大当たりだ、どれ、味の方はと
まずは炒めから行くか、パク、ムシャしゃき!うん、ニンニク醤油の香りに、にらのシャキリ感、わずかな唐辛子の辛味も良い!後、なんだこのコクと独特の香り・・ナンプラー?いや、ニョクマムでも無い。んー、参ったな!
大将さん、この炒め物、魚醤ぽいの入ってます?
店主
おっ、わかるんですね、少しだけ「しょっつる」使ってるんですよ。
藤井 智美
しょっつるかぁー、高級調味料じゃないか!なるほど、このコク、旨いはずだ。
次はザンギをパク、カリッハフハフジュワー!
驚いた、ピーナッツクラッシュとニンニクオイルか!
それに回りの衣、少しだが、じゃがいもを使ってるな?素晴らしい香味じゃないか!
よし、餃子は酢と胡椒で頂こう。
なっ、小さいながら帆立の貝柱入り!コレはたまらん。っとと、おまかせツマミセット、完食してしまったぞ、うーん、もう少し味わえば良かったなぁー
やはり、当たりだった、コレはらーめんも期待大だな
店員
お待たせしました、カレースープアサヒンカワらーめんです、大はこちらの方ですね。
お熱いのでお気を付けください。
藤井 智美
絶妙のタイミングで、きたな!
カレースープに麺、チャーシューでは無くゴロってした肉が数個、キクラゲの千切りに青ネギ、なると、味の想像が出来んな、何はともあれ、スープからいってみよう。
ずずっ、ずー、ゴクごっくん、フー
旨い、魚介系豚骨をカレースープでブレンドしたのか!ヤバいな!コレ旨いぞ!
よし、麺だ!ずるっ、ズズーちゅるん!ハフハフ
ストレート太麺に味が染みる。なるほどの味だ!
キクラゲのしゃきしゃき感、カレーの染み込んだサイコロ肉、アクセントの青ネギ、大き目のなると、イカン、ご飯が欲しくなる。
丸山 岬丸は言葉を忘れてひたすら食べている。
そして、ほぼ同時に完食!
御馳走様でした、美味しかったです!また、来ます。
と、会計を済ませて外へ出る。
藤井 智美
丸山さん、運輸系の仕事の醍醐味として、その土地のグルメや店の開拓があるんですよ。
同じ運輸系探求者が一緒になるとグルメ話しになるんですよね。
今回、私的には当たりでした。
丸山さんはどうでしたか?
丸山 岬丸
いや、夕方も来ようかな?って感じですじゃ!
御馳走様でした。
藤井 智美
丸山さん、名残り惜しいですが、出発します。
運輸系探求者ですので、また、会う事も有るかと思います、私はイシンガッキーが拠点ですが移動続きで居ない時の方が多いですが、オーキナーゼンの地に来たら、訪ねてみてくださいね。
丸山 岬丸
勿論じゃ、是非、訪ねさせて頂きますぞ!
色々と教わる事が多く、ワシにとっての探求者の師匠じゃ!有難う御座いました。
藤井 智美
師匠ですか?w
時間が有れば闘いの方の師匠をお願いしますね。
そして、二人は笑顔で別れ丸山 岬丸はアサヒンカワ駐屯地へ、藤井 智美はレポートを書きながらオーキナーゼンの地へ向かうのであった。
第三章終わりです。
参照
網走市
https://www.city.abashiri.hokkaido.jp
 




