第四十二話 立候補者だったの?
仕事と気遣いと政治
その夜は探共の用務員室でお世話になる、藤井 智美は予備の宿直室で、一人一部屋である。
夜になると藤井 智美が用務員室へ来ると、みんな入ったので職員用の風呂へどうぞと言われる。
小さめの風呂に入りサッパリすると、晩ご飯がまだだったので外へ出ようとすると藤井 智美とばったり合う
藤井 智美
買出しに行く所なのですが、食事ですか?
丸山 岬丸
何か食べる物をと思うて、ご一緒してもよろしいですかの?
藤井 智美
はい、どうぞ!では、行きましょう
二人は宿直の女性トロール職員員に挨拶して出ると藤井 智美から話しかけられる。
藤井 智美
探共で泊めさせて頂く時は宿直の方にお菓子とかお茶の差し入れを渡すんですよ。
丸山 岬丸
心づけですな、ワシも見習うとしますかの
予算はどれくらいで買っておるのかの?
藤井 智美
高くても千円ですね。
数人が世話になる場合はGの高い探究者が買うんですよ。
あっ、でも伝説者が率先して買うべきですね。
今日は宿直が二人共、女性職員なんでお茶しながらのガールズトークが楽しみです。
以外に情報収集になるんですよ、お互いにね。
丸山 岬丸
〔ん、宿直は二人なのか?気付かなんだ。〕
なるほどの、付き合いは大事じゃの
ワシみたいなジジイだと若い職員に嫌がれたりせんじゃろか?だとしたら悲しみじゃ
藤井 智美
大丈夫ですよ、日本の話しやひまわり畑(仮)の話しとかすれば喜ばれますよ、大事なのは対等の立場で押し付けがましくならなきゃOKです。
丸山 岬丸
〔ジジイは気を付けんとイカンの、直ぐに説教じみてくる〕いや、勉強になりますの、生涯勉強じゃな。
そう言えば何か指定の依頼があったようじゃが急ぎの仕事ですかの?
藤井 智美
抱き合せ依頼で、イシンガッキー国に手紙の束、ウマルチャン国に手紙の束と書類を運ぶんですよ。
併せて2,500円です。
丸山 岬丸
次いでとは言え安くないかのう
藤井 智美
ついでの小遣い稼ぎですね。
だから指定なんですね。
こんな感じで仕事がずっと付いてくるんですよ。
で、出発前にオーキナーゼンの地への他の仕事も有ればって所ですね。
丸山 岬丸
そう言えばアサヒンカワやシーベッツン、ナヨローンにイシンガッキーやウマルチャンは国じゃが、政治体系はやはり違うのかの?
藤井 智美
原則、伝説者にはあまり関係無いのですが、国により政策や制度が変わります。
アサヒンカワは特殊軍国主義と言った所です。
王家が王族同士の争いで滅亡してからは、争いを嫌った国民の要望でアサヒンカワ駐屯地司令が国主を兼任しますが、政治自体は二院制の民主主義で自警隊の組織上、政治にはノータッチで、年始の挨拶とかをする位ですね。
司令も転勤等で変わるんでお飾り的な感じですね。
ナヨローンやシーベッツンは回りの中立都市を巻き込んだ戦争があってからは人口減や経済的なダメージに懲りたのか、終戦協定を機に両国、周辺都市と共に連邦制になり、書記長選出型の政治体系ですね。
オーキナーゼンの地のイシンガッキーは大統領選出の民主共和制です。
ウマルチャンは革命で王家が倒されてからは、選任王制度で任期が十年の王様を立候補選挙で選ぶんです。
変わった王国ですよね。
今の王様はG10でウマルチャン探共長の方で尊敬出来る方ですよ。
政治は資本主義王国と言った感じですね。
丸山 岬丸
軍国主義なのに民主主義?、立候補で王様とか地球には無い制度じゃ、色々な政治体系があるんじゃなぁ
と、アレやコレやとお菓子を買って帰り、その夜は宿直職員と楽しく話しながら、お茶とお菓子を頂いた丸山、藤井の両名であった。
次話で第三章は終わりです。




