新幹線~いざ関西へ~
新幹線から家の近くまで来た話です。
マスターと主人公の初接触です。
マスターの役割はまだ決めていませんが、ちらほら出そうと思います。
「次は~、名古屋~、名古屋~。」
実際聞こえてはいるが、頭まで入ってこないアナウンスが聞こえてくる。
俺は教授から話を聞いた後は正人と沙織に連絡は入れたものの会っていない。なぜか嬉しそうに遊びに行くと言っていた。
あの話を聞いた次の日に再度教授のところに詳細を聞きに行き、俺はすぐに行くと言った。
さすがにすぐには厳しかったらしく結局2週間ぐらい待たされた。俺はその期間暇だったため行く高校「旭谷高校」について調べていた。
大体の年間スケジュールはわかった。しかし、せっかくなので部活に入った方が面白いかなと思った。
中学校の時にソフトテニス部にだったため、存在するか調べたらなんと奇跡的にあった。硬式テニス部はあるが軟式はない、女子はあるが男子はない、のようなことが多い。少し楽しみである。
どうやらテニス部の合宿が7月末にあるらしい。参加できるか?と考える。
問題なのは俺が編入するのは9月1日なため、まだ入部することができない。
ならば部員としてではなくたまたま会った風に装えば俺の存在をいち早く覚えてもらって編入した後も気軽に生活ができそうだ。
そう思って調べたが、合宿があるという情報しかなく、場所などは書いていなかった。当たり前である。
悪いと思いつつ、府立旭谷高校のサーバにハッキングして行く場所を調べた。学校の管理しているサーバなど正直ザルである。実際校長の連絡先は知っているため聞けばわかるだろうが、こっちの方が手っ取り早かったためしてしまった。まぁ、悪いことには使ってないからいいだろうと自分に言い聞かせる。
しかし、そのまま行ければいいのだが、合宿と私の到着日が一日ずれてしまっている。とりあえず大阪で一泊してから合宿に行くことにした。
今考えれば旅館で1日多め宿泊すればよかったとも思うのだが。合宿に必要な荷物はすべて旅館に送ってしまっているのでどうしようもない。
パソコンでシゲからメールで添付してもらった詳細のファイルを見返していた。とりあえず、正体がばれることと犯罪は起こさないでくれというだけの2点である。あとは他愛のないことばかりだった、中には八橋をお土産で勝ってこいなど関係のないものまであった。
それ以外ならば恋愛だってしていいし、何でもしていいそうだ、これだからシゲはいい。
品川駅から新大阪駅までの約二時間半、俺はパソコンで内容を確認した後、俺は新幹線から流れる景色をお茶と幕の内弁当を食べながらひたすら楽しんでいた。都会から途中でどんどん建物が少なくなっていき緑が多くなっていく景色がたまらなく好きである。
新幹線に乗る時は窓側を必ず取るようにしている。隣のOLは全然興味がないのか、疲れているのかずっと寝ている。
夕方の4時過ぎに新大阪駅に到着した。俺はこれから自分の家となる場所に行くために電車をいくつか乗り換え、比較的空いている電車の中で大きい荷物を持って大体1時間ぐらいで旭谷駅に着いた。
地下鉄から階段を上がり外に出た時にちょうど夕焼けが目に染みた。道路では交通量が多く、周りは寺が多いようだ。駅を出たすぐ左隣には喫茶店があり、さらにその隣にはパン屋がある。どっちかによろうか迷い、一服するために喫茶店に入った。
もしかしたら来客対応も関西弁なのか?と思ったが、そんなわけがなく、普通の標準語っぽい接客であった。特に飲みたいものがなかったが冷たいもので喫茶店に来ているのでアイスコーヒーを頼む。
アイスコーヒーが来るまでタバコを一本と思い、口に咥えて火をつけたあたりでコーヒーが出てきた。
オイ、イマツクッタヤツジャネエダロ?
いちいち文句を言う気もないので添えられていたミルクやガムシロップを入れないでストローを入れてそのまま飲む。
はい、すごいおいしいです。
正直若干引いた。なんてこった、こんなおいしいコーヒーを飲んだことないよ?頭の中でぐるぐる回っている。マスターを見ると完璧なドヤ顔をしている。
ドヤ顔が気にならない程おいしい。コーヒーを少しずつ飲みながらタバコで一服。
幸せである。
するとマスターが
「どうだい、スーパーのコーヒーは?」
「市販のものかよ!?」
思わず突っ込みを入れてしまった。
「ハハッ、冗談ですよ。アイスコーヒーは朝と昼と15時に作ることにしているんですよ。」
「驚かさないでくださいよ、ってあれ」
何かが引っかかる。あっ・・・
「マスターはなんで関西弁じゃないんですか?」
マスターが苦笑しながら
「私は元々東京都出身だからね、小田急線沿いに住んでたよ」
鷹士は冷や汗をかきながら言った。
「小田急線ですか・・・、差し支えなければ駅名聞いてもいいですか?」
「ん?君は知ってるかわからないけど、登戸駅だよ、そういえば君も標準語だね。住まいが近かったのかな?」
どーしたものか・・・
「えぇーと・・・、」
マスターはすかさず、
「差し支えありそうだからまた今度でいいよ。」
「そうしてくださると助かります。」
マスターがイケメンに見えてしまった。
またこの喫茶店には来よう、なにせ家から近いみたいだし。
「また来ますよ。お会計お願いします。」
残りのコーヒーを飲み干し、席を立った。
「ありがとうございます。お会計350万円です。」
「昭和時代みたいなギャグを飛ばしますね。」
「関西だからボケておかなくてはと思ってね。」
350円支払い、店のドアに手をかけたところで
「自分、三浦鷹士って言います。また来ます。」
マスターはにっこりと笑い、
「私はしがない喫茶店のマスターです。名前は清水昭です。」
鷹士はぺこりと軽く会釈をしてドアを開けて気温のぬるい外に出た。
主人公とマスターの絡みが楽しくなって長くなってしまいました。
誤字脱字等指摘いただければと思います。
ちなみに感想や希望、意見いただければより一層気合はいります。




