表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

【1話】よくある転生ものだと思っていたのに……

見つけていただいてありがとうございます、拙い文ですが楽しんでいただけたら心より嬉しいです。

スマホのシャッター音、野次馬の悲鳴、泣きそうな顔でこちらに手を伸ばす小さな女の子、その膝からは俺が突き飛ばした際に出来た傷から血が見えていた「あ、ごめ──」そんな俺の小さな声も虚しく、けたたましく響くトラックのブレーキ音にかき消され俺は……どれくらいの時間が経ったのだろう、それすらも分からないほど何も感じない真っ暗闇で、立っているのかも横になっているのかも分からないまま俺はぼんやりと考え込む、何もしてこなかった人生だったが、こんなあっさりと終わってしまうなんてそれに……ちゃんと謝りたかった、あの子泣いてたし痛かっただろうな、2度と叶わない事実だけが重くのしかかり、俺はため息をつくばかりだった

すると突然この状況に似つかわしくない元気でうるささを覚えるほど明るい声が俺の背後から語りかける「あ! ごめんよ最近転生者多くってさ〜だいぶ後回しになっちゃった!」俺はびっくりしてバッと後ろを振り返る

するとそこには白く光る球体が浮かんでいた、「な、なんだお前」突然の状況に動揺したが、よく見ると背中?から小さな羽のようなものが見えた、その羽は残像が見えるほど高速で動いていた、まるで本物の虫のようで、気持ちの悪さを覚えた、球体はまるで俺の心でも読んだのか「もー、気持ち悪いって酷くない?僕はこれでも神様なんだけどな」先程と変わらない様子で神と名乗る球体は俺にお構いましに喋り続ける、こいつ何なんだよなんで俺が思った事が分かるんだよ……気味の悪さを覚え顔が引きつる、球体は1回転をして「初めまして人間君、単刀直入に言うけど君はこの後異世界転生するから」あまりにもあっさりとまるで友達が明日引っ越すと急に言い出すような衝撃を俺に与えた、「は?」本来なら喜ぶ話なのに今はただ困惑しか増えていかなかった、「僕ね大きなドラゴンとかがいる世界も良いなって思うんだ、でも魔法世界でもいいね!」相変わらず自分のペースで話し続ける球体に嫌気がさしてくる「いい加減に……」と俺は声を荒げようとすると、球体は突然俺の目前まで迫った、「ヒッ、な、なんだよ」俺はびっくりして悲鳴をあげそうになったが何とか持ちこたえた、球体はじっと俺の頭ら辺をしばらく見つめやっと口を開く「なるほど、君の世界ではそんなゲームが流行っていたんだね」ゲーム? ゲームなんて対人やホラーやら色々と流行っていたからどれの事かさっぱりだった、「うんうん、じゃあ女の子から寄られちゃうくらいモテモテな世界に転生させてあげる!」と球体は言う、女の子、モテモテ、まさかそんな言葉が出てくるとは思わず先程とは変わり俺の気持ちは期待と高揚感に包まれていった、当然、付き合ったこともなければ女の子と話したこともないピュアボーイだからだ「ありがとうございます! 神様」やっぱり神様っているんだな、俺は手のひらを返し「先程までの無礼な態度を許してください神様! これからは毎日神様を思ってお祈りします!」とキラキラした目で神様を見つめた、神様はブツブツと「これがモテて……」「こっちの調整を……」と呟いていたが先程とは違う意地の悪いような言い方で

「それじゃあ頑張ってね──オーク君」何か嫌な単語が聞こえた気がするが、ジェットコースターに乗ったようなふわっとした浮遊感を体に覚えた直後──俺の体は真っ逆さまに落ちていった

「うわぁぁぁ!」俺はベッドから飛び起き慌てて自分の胸に手を当ててみる、『ドクンドクン』と強く、死んでしまうかと思うくらい鼓動は強く鳴っていた、さっきまでいた暗闇とは違い、また自分の部屋にいるわけでもなかった、どうやら夢ではなく本当に異世界に来れたらしい、ひとまず安堵しふと両手を見てみると、前の手とは違いとても大きくゴツゴツとした立派なまさに『漢』の手だった、でも少し変な色をしている、緑がかっている?いや気のせいだそうに決まっている、俺は落ちる直前で神が言っていた事がよぎり、嫌な予感がしたがただの聞き間違いという事にした、そうしたかった、そんな事より早くどんなイケメンになれたかこの目に焼き付けようじゃないか、俺は周りを見渡し鏡を探した、小さな空間に俺が今座っているベッドと机と椅子がそれぞれ1つずつ置いてあり、机の上にはフード付きの上着と目元がくり抜かれている仮面と小さな手鏡が置いてあるだけであまりにも質素すぎる、まあ今はこんな部屋でもいつかは豪華で広い家で俺はハーレムを送れるんだ、俺はベッドから降り机に置いてある手鏡に手を伸ばし顔を鏡に写した──そこには目つきが鋭く、耳はエルフのようで、口からは鋭い2本の牙を覗かせ、顔が緑がかった『オーク』がいた、俺はあまりにもショックで鏡を落としてしまった、鏡は割れ、床に散らばり割れた破片は緑色の醜い体を晒しだした、信じれなかったいや信じたくなかった、鏡に映る化け物が俺自身ということに

前言撤回だあれは神じゃない邪神だ、ふざけやがって、俺は頭を抱え何度も夢であってくれと祈ったしかしそんな祈りも虚しく、扉をノックする音が突然響く、俺は硬直した、まずいこの姿で対応していいのか?扉を開けたらオークがいたなんて事があってもいいのか?いやでも俺はハーレム状態であるんだ、もしかしたら女の子が俺に会いに来たかもしれない、そんな呑気な事を考えている間に先程より少し強いノック音が響く、考えさせてくれる暇もなく絶望的な状態で俺の異世界ライフは始まってしまった。

最後まで読んでいただきありがとうございます、少しでも面白いと思っていただけたら嬉しい限りです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ