訓練場 ジェネリックロマンス2
「おで 教えてもらったやり方で植えてみたんだな」
次の休日
ツヨイは毒草エリアで土いじりをしていた
バンダナ エプロン スコップ
どう見ても農家の様相である
「へぇ、将軍……ちゃんと育ってますね」
ハガネが眼鏡の奥の目を細める
その姿を訓練場から遠巻きに見るオーガ兵たち
「……おい、将軍マジで花育ててるぞ」
「しかも錬金術士と良い感じだし」
「でも俺は……ラベンダー的なやつとかが良いな」
休みの日が来る度に
訓練場の隅に、ちっちゃな鉢植えがどんどん並び始めた
――
翌週には――訓練場に【魔王軍ガーデニングクラブ】の立て看板
そこだけに留まらず、進軍経路にも植える奴が出始めた
「なにこれ……めっちゃ花じゃん」
「この一帯、瘴気が消えてる……?」
「ここ、魔の森だよな 幻覚か?ヤバそうだから撤退しよう」
通りかかった人間国の斥候部隊
図らずとも花壇効果により戦闘せずに追い返していた
戦闘が減った事で人員に余裕ができ、更に花壇が侵食して行く……というのは後の話し
――
訓練場の脇では休日に毒草や花を愛でるカップル数組
訓練中のオーガには、休日のドライアド軍団から黄色い声が飛ぶ
「なんじゃ……これは……」
マオが思わず一歩下がる
オーガ軍が飛躍的に成果が上がっていると報告され、視察に来てみれば何を見せられてるのか
「トップの休日取得率を誇り 敵軍撃退数も上がっているようです」
資料を見ながらキンニクが説明する
「これでか?」
思わず指差し、聞き返す
「データ上はこれでです」
本人も納得していない顔で返す
「まぁ そういう我も休日を取ってから調子が良いからの」
見た目年齢なりに頬をプルプルさせてニコッと笑う
今までのマオだと見られなかった表情だ
――
「思ってた改善と違う」
1番驚いていたのはエクセルである
MPで強くなるというはずが、まさか花壇で撃退するとは……
「これが平和をもたらすという意味か?」
マオの初対面の言葉を回想しようとした、その瞬間――
「そんな訳ないっしょ」
シエスタに思考を読まれ否定される
配下になってからはスキル【週休5日制】関係無く
いつでも出現できる【OKシエスタ】状態である
「OKシエスタ 次はどうすれば良いと思う?」
「なんか保健室が暇してるから来てほしいって」
あー戦闘で負傷しないからか~
「マオ様 保健室ってどこにありますか?」
次こそはMPで成果を出す改善に向けて
新たな部署を改革する




