5月16日 その先
俺 「それで、わかったのか?」
髙橋「明日、シロクロはっきりつけてくる」
俺 「無茶だけはするなよ」
髙橋「ああ」
コイツにとっては、何が無茶なのかよくわかってないのだろうけど。
俺 「お前は、どっちだと思ってるんだ?」
髙橋「俺は、若佐だと思ってるよ」
俺 「なんでそう思うんだ?」
髙橋「カンだよ、カン」
コイツはカンという曖昧なもので判断するような奴ではない。
俺 「明日は、両方会うのか?」
髙橋「いや、明日は若佐だけだ」
俺 「ってことは、明日会ってどっちか決めるってことか」
髙橋「ああ、そういうこと」
俺 「気をつけろよ、お前はすぐに目をつけられるから」
髙橋は、全くそう思ってないようだった。
髙橋「大丈夫だよ、そんな心配しなくても」
俺 「だと、いいんだけど」
髙橋「今は、何人かで探してるらしい」
俺 「じゃあ、幹部かお前かどっちが先に見つかるかだな」
髙橋「ああ。そんな感じだろうな」
俺 「先に見つける自信はあるのか?」
髙橋「まぁ、同期だからな」
大した自信だな。
俺 「もしもだけど、同期じゃないって可能性はないのか?」
髙橋「それはないと思うけど」
俺 「なんでだ?」
なぜ、そうなるのか俺にはわからなかった。
髙橋「そりゃあ、カンだよ」
俺 「また、カンかよ」
髙橋は、何かを隠している。俺はそう思っていた。
髙橋「とりあえず、俺は明日中には見つけて、そいつと今後どうするか考えるよ」
俺 「どういうこと?」
何を言っているのか全然わからない。
髙橋「見つけて終わりというわけではないだろ」
俺 「じゃあ、どうするんだよ?」
髙橋「見つけたら、そいつが辞めるのか残り続けるのかハッキリさせるよ」
そんなのお前の仕事じゃねぇのに。どうするんだよ?
俺 「それ、お前が介入していいのか?」
髙橋「どうせ、幹部陣がやっても俺がやっても変わらねぇだろ?」
俺 「それは、そうかもれないけど。あんま無理すんなよ」
髙橋「ここで無理しないと、いつやるんだよ?」
いつ無理をすると言われてもなぁ。コイツの気持ちにイチイチ共感してたら、心臓がもたねぇよ。
俺 「わかったよ。俺もできるだけサポートするよ」
髙橋「サンキュ。やっぱりお前に尽きるよ」
俺と違ってコイツは、ずっと先のことを考えているようだった。




