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日常で世界を変える(遠山編)  作者: mei


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4月19日 観葉植物

 部屋の中に置かれた観葉植物が、静かに息をしているようだ。長い間、誰かが来るのをずっと待っているようだ。まだ誰もいないということもあり、冷たい空気に満ちあふれていた。俺は、カーペットの上をゆっくり歩きながら自分の机を目指していた。壁に掛けられた時計は、ちょうど7時を過ぎたくはいだった。窓からは、薄明かりが差し込んでいた。先輩たちのデスクには様々な資料や本が置かれていた。一方、4月に入った俺の机には何もない。このままだったら、いつになっても仕事ができないままだ。俺は、パソコンを出し電源を入れる。

 モニターの画面には、最近設定したアイコンが現れた。先輩のタイピングの速さを目の当たりにしていた俺は自分を認めることはできない。なんか、パソコン使えないってやっぱりダメだな。俺は、今市先輩に教えられたタイピング画面にログインした。画面を進むと、文字が現れる。なるほど、タイピングをしてこの文字を打つということか。なんとなく文字が流れていくのを目にしていた。一番初めが、kiseki。二番目がsamui。三番目は、manga。これを早く打てる様になれば、俺ももっと成長できるのではないいかと思っていた。

 要領がわかったところで、今度は今市先輩から貸してもらった本を見つめた。貸してもらった本は、『タイピング先生』。この本によると、タイピングは手の使い方が一番大事らしい。俺は、この本を見ながらなんとなく手の位置を確認していた。これは本を読んでいても知識だけが入る気がした。それではいけない。実践してこそわかるんだろう。俺は、再びパソコンに目をやりゆっくりとタイピングをし始めた。やはり、最初だからか思う様に打てない。時折、間違ったキーに触れてしまい、打ち直しがおきる。速さを意識するとこうなるのか。俺は、小さく息を吐き、再び集中した。パソコン画面に浮かんでくる単語を見ながら、打ち込んでいく。先輩たちは、こんなんじゃない。なんていうか、こうあの人たちはキーボードを滑るように動かしているんだ。

 俺は、タイピングの速度を上げるために、頭をフル回転させていた。そして、最後に力を込めてenterボタンを強くたたきこんだ。画面には、45点と表示されていた。100点中なので決していい点数ではない。すると、ドアが開く音が聞こえた。誰が来たのだろうか?俺は、ゆっくりと後ろを振り返った。俺の次に来たのはあの男だった。

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