4月12日 乾杯2
昨日、夜遅かったけど髙橋は、朝から何事もなかったように働いている。やっぱり、体力があるんだな。コイツ。
ー4月11日ー
俺 「いつくらいに辞める予定なんだ?」
髙橋「んー。2.3年くらいかなー」
俺 「すげーな」
2.3年くらいって、もうすぐ。俺は、笑いそうになっていた。
髙橋「ここにいても仕方ないなって思ったら辞めるかな」
俺 「お前が辞める頃には、俺もできてないとな」
ポテトフライを食べ過ぎていたせいか、もうジンジャーエールがなくなりそうになっていた。
髙橋「ハハハハ。随分、目標が低いな」
俺 「どういうことだよ?」
笑いながら髙橋の顔を見た。
髙橋「もっと意識高くやってるのかと思ったよ」
俺 「そんなことねぇよ。俺は、昔からマイペースでやるんだよ」
髙橋「なるほどな」
これは、長野にいた頃からよく言われていた。もっと真面目にやっていると思われているみたいだ。
俺 「もともと、東京出身でもないしな」
髙橋「そうなんだ。どこから来たの?」
俺 「長野」
少し驚いているみたいだ。
髙橋「長野なんだ。意外だな」
俺 「そうか?」
ジンジャーエールがなくなった。
髙橋「ああ。俺は、ずっと東京で育ってきたからな。他の所も憧れるよ」
俺 「そんなもんなんだ」
俺は、あの田舎のところには憧れないな。
髙橋「東京の人な、多いと思うよ」
俺 「へぇー」
髙橋「また、長野行く時、呼んでくれよ」
コイツが本気で言っているのか嘘で言ってるのかわからない。髙橋は、店員を呼び、俺のジンジャーエールを頼んでくれた。
俺 「いいぜ。髙橋って、どこらへんの高校なの?」
髙橋「俺は、柏第一だぜ?」
俺 「えっ?まじ?」
驚いた。まさかの母校。そんなことありえるのだろうか?
髙橋「お前は?」
俺 「俺も柏第一」
髙橋「まじかぁ。知らなかったな」
年齢的に言えば、4つくらい上だから、知らなくても当然なんだけど。
俺 「でも、俺の場合は、残り1年くらいでこっちに来たんだけどな」
髙橋「そうだったんだ」
俺は、自分が東京に来た経緯を説明するのがめんどくさくなっていた。
俺 「ああ。5月くらいかな」
髙橋「じゃあ、俺にも会わないな」
お前には、絶対会わないだろ。自分の中でツッコンでしまった。