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日常で世界を変える(遠山編)  作者: mei


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4月9日 同期

 陽光が差しこむオフィスで、入社1目の俺と髙橋は、仕事に取り組んでいた。昨日と何一つ変わらない俺だったが、同期の髙橋は、新人とは思えぬスピードで仕事をこなしていく。パソコンのタイピングも速すぎて、俺は到底敵わないと思ってしまう。他の先輩も彼の活躍に目を奪われているようだった。

 特に、髙橋が昨日ミーティングで目標としていた村上さんは、同期の中では、常にトップセールスを記録している実力のある方だった。そんな人を堂々と超えると宣言している彼に対して、先輩たちは批判の矢を向けているものも少なくはなかった。俺は、この部署の責任者である今市のプレゼン資料に目を通していた。明快かつ説得力があり、顧客の心をつかんで離さないようだ。

 資料に目を通しながら、考えていた。髙橋の凄いところ。やっぱり、センスなのかな?大学も出ているし頭もいい。おまけに彼女もいるみたいだし。あとは、お金がくれば怖いものなしって感じなのかな?そういえば、髙橋に似たやつがいるな。俺は、聖徳高校野球部の橋本を思い出した。彼は、圧倒的野球センスで1年生からベンチ入りメンバーを勝ち取り、2年生からは、レギュラーで試合に出ることも多かった。3年生になってからは、チームの柱である3番キャッチャーが彼の聖域だった。

 そんな彼と対極的にいたのが、健太郎だ。同じチームなのになかなか試合に出られない。それでも、地道に努力しつづける。当然、それだけでは橋本の才能には遠く及ばない。新チームになってからは、悔しさから、夜遅くまでバットを振り続けていた。そして、少しずつ試合に出るようになり、最後はスタメンも勝ち取っていた。今俺が置かれているのは、健太郎の方なのだろう。決して、橋本ではない。そう思えば、もっと努力できるんじゃないか?

 目の前では、自信に満ちた口調で、顧客のニーズを的確に捉えて槙田さんと話す髙橋がいた。彼の熱意がいずれ先輩にも伝わるのだろう。俺も髙橋の才能にばかり目を向けていたが、努力を重ねているのも事実だ。加えて、自分の得意な分野で活躍しているんじゃないかとも思った。じゃあ、自分の強みって何だろうか?俺は、見つめ直した。髙橋で言えばコミュニケーション能力が高いから営業で結果を出すのも目に見える。同期の新人である髙橋と互いに切磋琢磨して活躍しないと。俺が活躍することで、俺たち部署も盛り上がる。再び資料に目を通しながら、考えていた。

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