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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
世界のハマダ編
84/123

サラリーマン、海外へ旅立つ。

祝 10万文字。

ランポートへ旅立つ日の朝、アスツールの入口には16名の人と6台の馬車がずらりと並んでいた。


人の内訳はスミナ商会から商会長のガストンさんを筆頭にレジの訪問販売員2名と行商員4名に俺を加えた計8名、″ハマダ″魔道具工房からはメアリを連れたハンナさん一家3名、ガント商会から鉱石祭の案内役としてトトさん、そして護衛兼野営補助としてハンターが4名。


馬車は6台の内3台は新製品のジテンがみっちりと積まれており、馬2頭立てだ。2台の馬車には水樽や野営具が積まれており、最後の1台にガストンさん、俺、トトさんとハンナさん一家が乗る。他の商会員は馬車の運転で御者台に、ハンターは各自自前の馬に乗っての移動だ。


スミナ商会員の内3名とハンター4名とは初めての顔合わせのはずだったのだが、見た顔が居ることに気付いた。

「あれ、ワットさんじゃないですか。この間はどうも弟が失礼しました。」

「ああ、アンタか。素材の補償までしてもらって助かったよ。スミナ商会の人だったんだな。」

「ええ。今回は旅の中で何回か野営の機会もありそうだと聞いています。旅や野営には不慣れなので、その際はよろしくお願いしますね。」

「はっ、これだけ物資もあって、おまけにランポートまで何度も行ったことのあるハンターが4人だ。困る事なんざありゃしねぇさ。」

そういうものだろうか。

モネアで船を見たことはあるが、今回は初めての船旅もあるから結構怖いんだが。


というか、ここ100日ほどでジテンを400台近く作ったのだが、あれは売れるのだろうか。全然売れなくて、半分以上持って帰って来るとか嫌だぞ。



馬車の周りでスミナ商会の行商員達が慌ただしく積荷の確認をしていた様だが、それも済んだみたいだしそろそろ出発だ。


道中はロナウ内を陸路で5日、そこから海路で10日かけてランポートに入り、また陸路で5日の予定だ。

この世界の地図を見たことがあるのだが、今回の移動で世界を3分の1周ぐらい回るはずなので、この星は割と小さいのかも知れないな。


馬車に乗り込むとガストンさんとトトさんは真面目な顔で何やら商談めいた会話をしており、ハンナさんの一家は旅行にはしゃぐメアリの話を両親二人がニコニコしながら聞いていた。

ハンナさんの所は家族旅行みたいでいいなぁ…。今回は俺も開発者枠だから家族同伴でも良いと言われたが、鉱石祭のタイミングが悪かったな。


ウチもタカヤがもう少し大きくなったら、どこかに連れて行ってあげようかな。

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