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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
コンサルタント編
55/123

サラリーマン、奮起する。

なんとなくだが、倉庫での仕事を把握した俺はスネイルさんに具体的な話を聞くことにした。


「しかし、中々にハードな仕事ですね…。素材の置き場は覚えてたりするものもあるんですか?」

「覚えていても、他の素材を探す過程で目についたものぐらいですかね…。種類ごとに解体員が置いていく場所が大体決まっているので、そこから探してるだけですよ。ただ、彼らもそこが埋まっていると、別の空きスペースに置いていくことになります。だからいつもの所で素材が見つからないと、結局ぐるっと1周探すことになりますね。」

うーん、なるほど。


「最近引退された方がいて、一気に手が回らなくなった、と聞きました。その方はやり方が違ったんですか?」

「あー、タタンさんですか…。あの人は正直に言って別格ですね。多分何がどこにあるかほとんど把握していたんじゃないかなぁ。タタンさんが引退するときに2人増やしてもらったのにこの状況ですからね。」

超人だったらしい。

倉庫では新人とは言え、熟練の商会員2人分以上の仕事をしていたとかすごいな。


「参考までにタタンさんが仕事をするところを見せて頂いたりって、できないですかね。」

「引退したとはいえ街には居ますし、商会長から頼んだら1日ぐらいは来てくれると思いますよ。」


ということで、早速事務所でガロンさんにお願いした。

「タタンさんなら孫の世話してるだけだろうし、1日ぐらいは構わんと思うがいつがいいんだ?」

「明日はスネイルさんが休みなので私も休みを貰いますが、明日以降ならいつでも大丈夫です。」

「分かった、頼んどいてやるよ。」


望みは薄そうな気もするが超人から何かヒントが得られるといいな、などと思いながら帰宅した。

すると、先に帰っていたレイナさんに部屋へ呼び出される。

ずいぶんと嬉しそうだが、何か良い事でもあったんだろうか。


「ハヤトさん。あの…、子供ができたかもしれません!」

「いっ…!?そうなの!?やったね!」

突然の報告にびっくりはしたが、とりあえずギュッと抱きしめる。


レイナさんと結婚して約半年、週に2,3回もやることやってりゃ、そりゃできることもあるだろう。

言われてみればここ最近は生理による休戦期間が無かったような気もするな。


そういえばひとつ、聞いておかなければいけないことがある。


「えっと…、失礼なことを聞くようだけど、レイナさんて妊娠とか出産の経験はあったりするのかな…?」

聞いた事は無かったが、気になってはいた。レイナさんの前職のことで、どうなんだろうと。

客として行った時には、当然の様に避妊具なぞ無かったので。


「えっ、無いですよ…? あ、なるほど。娼館では仕事が終わったら、お腹に魔素を当てて冷やして貰って、妊娠しないようにしてるんですよ。ちょっとお腹が痛くなりますけどね。」

なんだそれ、内臓とか子宮に悪影響は無いんだろうな。ちょっと怖いぞ。


「そっかそっか。これからはお腹を冷やさない様にしないとね。」

「はい!任せて下さい!」

うっ、満面の笑みがまぶしい。

俺も嬉しくはあるが、レイナさんは子供好きそうだもんなぁ。


バース商会の仕事、頑張らないとな。

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