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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
コンサルタント編
56/123

サラリーマン、異世界のお祝いに困惑する。

レイナさんから懐妊の知らせを聞いた俺は、夕飯の席で家族(+お隣さん)にもそれを知らせた。

まだ大丈夫だろうけど、いずれは色々世話して貰うだろうし。


「おめでとう。何か最近姉さんが機嫌いいなとは思ってたのよね。」

「男か女、どっちだろう!?オレ、弟がいいな!」

イルよ、男の子だとしても弟でなく甥だぞ。


「へぇー、そりゃめでたいな。それで、こんな高い酒持って来たのか。」

「おめでとう。あと、この酒は美味いな。肉によく合う。」

エルクとカインも祝ってくれるのは嬉しいが、2人とも半分は酒の話じゃないかい。確かに「めでたい事があったんだし」と、結構高いのを持って来たんだが。


そんな話で盛り上がり、夜も遅くなってべナとイルが先に家に帰ると、エルクが爆弾を投下した。


「そんじゃあ、来月あたりにお祝いで俺が奢るから、また一緒に娼館行こうぜ。」

「行かないよ!俺は結婚してるんだぞ!?」

レイナさんの前でなんてことを言うんだ。

「「えっ」」

困惑の声を発したのはエルクとレイナさんだった。

えっ…?


なんでも、この世界では妻が妊娠して欲を発散できなくなった夫が一時的に娼館に行くのは割と一般的らしい。

だが、子が産まれたらお金も入り用になるので、そう頻繁に行けるわけでもない。そこで、夫の友人がお祝いとして連れて行ったり、それ用の金券?を贈ったり、というのはよくある事なんだとか。


「えっと…それ、レイナさんは嫌じゃないの…?」

「嫌も何も、私もそういった男性の相手をしていたのですが…。」

おっと、そうだよね。だから詳しかったんだね。


「えーと、俺の世界ではそれは浮気にあたるといいますか…。」

「異世界の話だろ?それだとレイナさんは浮気しまくってた事になるじゃねーかよ。」

そうか。そうなっちゃう、のか…?


「じゃ、来月が俺で再来月がカインな。」

「分かった。任せろ。」

なんかもう決まってるし。郷に従っていいんだろうか。


「れ、レイナさん?行く直前には許可を取るから、ちょっとでも嫌なら言ってね。ホントに。」

「え?はい。あ、″夜の都″に行くならお客さんからの評判も良いですし、クロエさんがおすすめですよ。」

えぇ…。妻からおすすめの風俗嬢を教えられてしまった。

レイナさん、本当に全然気にしてないんだな…。


「ま、まあ、それはまた来月考えるとして、レイナさんは仕事はどうするの?」

「あと半年ほど働いたら辞めようかと思ってますけど、いいですか?」

「うん。別にいつでもいいから、体がキツくなる前に辞められるように、ソーヤさんに伝えておくんだよ。」


あと、何か準備できる事はあるんだろうか。

子供が居るって言ってたし、ネルソンさんに雑談がてら色々教えてもらうか。

スミナ商会で勤務してたら、レジーナさんに色々聞けたんだけどな…。

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