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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
コンサルタント編
53/123

サラリーマン、出向先の業務概要を知る。

新章突入です。

書き始めてみたらちょっと楽しくなっちゃって、年100万文字ぐらいのペースになってて自分でもびっくりです。

おかげで寝不足気味ではありますが。

再び商会外部での仕事が決まった俺は、家に帰るとレイナさんにバース商会について聞いてみた。


「というわけで、しばらくバース商会で仕事をする事になりそうなんだけど、どんな商会か知ってる?」

「えっ…。」

やめて。「マジかコイツ。」みたいな顔はやめて。

さっき、ガストンさんにもその顔されたの。


話を聞くと、バース商会はハンターから獣を買い取って解体し、肉や素材を街の色々な店に売っているそうだ。

なんか…商会というよりハンター協会とかって言葉の方がしっくりくるな。


そして、バース商会は納品の早さを売りにしていて、解体した肉は直ぐに肉屋や料理屋へ運ばれるし、朝に素材の注文をすると倉庫にあるものは昼には届くらしい。

それを支えるのが大量の解体職人と、街中を走り回る配達員だそうだ。


街の北東の外れには巨大な解体所と素材倉庫があり、俺が仕事をするのはそこじゃないか、と。


妙に詳しいレイナさんだったが、それもそのはず。

ハンターだった彼女の父はバース商会に獲物を売りに行っていたし、彼女の勤め先である素材屋はバース商会から仕入れをしているのだ。


しかし巨大な倉庫とスピード納入と聞くと、密林の名前を冠したネット通販企業が思い出されるな。

配達員はどちらかと言うと、自転車で食事を届けて回るところの人に近そうだが。



そんなこんなで簡単に商会の情報を聞いた次の日の午後には、ガストンさんに連れられてバース商会の倉庫へやってきていた。


「ガロンだ。素材の納品に遅れが出る様になっちまってな。よその商会員に頼むのも情けない話だが、よろしく頼む。」

バース商会長はボディビルダーでもやってそうなムキムキのおっさんだった。

腕太すぎだろ。商会員というよりハンターにしか見えない。


「ヤマダです。私が出来ることがあるかは分かりませんが、何か手助けができればと思います。とりあえず今日は解体所と倉庫を軽く見せて下さい。明日から10日ほどは倉庫とそこで働く人の様子を見ながら考えてみようと思いますが、それでいいですか?」

「あぁ。こっちが頼んでる立場だ、好きにやってくれ。」

という事で今日は職場見学からだ。


外から見たときに分かってはいたが、倉庫はバカみたいにデカかった。

デパートのワンフロアぐらい広い建物内に、素材が所狭しと並ぶ。小物類は棚にぎっしりと詰められ、毛皮などの大きな素材は木の板に載せて床に置かれている。

倉庫内では4名の商会員があくせくと素材を探して動き回っていたので、挨拶だけさせてもらう。

ガロンさんから事情は伝わっている様で、「あぁ、アンタが。」といった反応が多かった。


そして、すぐ隣の建物が解体所となっており、広さは倉庫の半分ぐらいだった。

解体所では100人近い商会員が獣の解体に勤しんでおり、血の匂いが屋内に充満していた。割とグロい光景がそこかしこで見られて、ちょっと気持ち悪くなってしまった。


また、頻繁に配達員らしき人が現れては、倉庫から探し出された素材や解体所の肉を運んで行った。


しかし、夕方になると倉庫では倉庫担当者から素材が渡されるのを今か今かと待つ配達員が列を成していた。


なるほど。この待ち行列を無くすべく、倉庫の整理をしたいというのが今回の依頼ということか。

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