第91話 月刊冒険者ギルド 臨時版
すぐに着替えて、場所を移動する準備をする。
さすがに騒がしい気配を感じて、ソエルも起きる。
「そういえば、月刊冒険者ギルドに面白い記事が書いてあったわよ」
小悪魔のような笑みを見せ、ソエルは雑誌月刊冒険者ギルドを渡してくる。
臨時版。
何かの特集があったのか?
「どれどれ……これやばくない?」
臨時版の特集記事を見て、唖然としてしまう。
ローレライの本名、自分の名前が写真付きで載っているからだ。
記事の内容も非常にやばい。
傾国の美女、副ギルド長が荷物運びと逃避行(駆け落ち)したことになっている。
これは大陸全土の男たちから恨まれるパターンでは?
しばらくほとぼりが冷めるまで、冒険者稼業は休みを取るしかないかも。
そもそも、ほとぼりは冷めるのか?
街中を歩いてたら、突然後ろから刺される可能性もある。
ローレライは申し訳なさそうな顔をしている。
「秘密はいつかばれることだけど、ローレライは嫌じゃない?俺との関係が記事になってしまって」
ローレライが美人すぎて、自分なんかが隣にいていいのか。
こっちがローレライに申し訳ない気持ちになる。
「記事の内容は不満です。でもスノウ様との関係が公に発表できて、私は嬉しいです」
満面の笑みで答えられたら、心配事はどうでも良くなってしまう。
「この記事をリークさせたのは、本当はあなたじゃないでしょうね?」
ソエルの疑いも分からなくはない。
自分との関係を公にしたいために、記事をリークさせて自作自演した可能性もある。
「もしリークさせるなら、ウエディングドレスを着た写真を撮ってもらいます。そもそもこの角度で撮られていることに納得できません」
ローレライはどうやら白。リークしていないようだ。
本気で撮られた写真の角度について怒っている。
「何度も言ってるけど、スノウの正妻は私だから」
ソエルとローレライの間に見えない火花が散っているようだ。
いまは痴話喧嘩で争っている場合ではない。
外では不穏な動きをしている奴が数人いる。
建物の中に、いつ踏み込んで来るかわからないからだ。
「スノウ様、どこか場所を指定しますか?」
ローレライは転移魔法を構築し始める。
「ノクティスの貴族街、マーサのところに飛んでくれ」
さすがに宿には戻れない。
貴族街の一区画、義母から貰っている住居を指定する。
「久しぶりに帰るのね。マーサに会えるかしら」
わくわくしているソエルを見ると、外見は変わっても中身は同じなんだと微笑ましい。
「では移動します」
ローレライの声で、三人は別荘から一瞬で雷龍国ノクティスの貴族街に転移した。
91話です。
皆さんおはようございます。朝から二日目のカレーを食べましたが、やや胃もたれが。
胃腸がおじいちゃん化しています(笑)。世間はシルバーウィークですが、やることがありません。
休みの日は家事→小説→珈琲→家事を繰り返しています。
小説は今後主要なキャラが出てきます。書いてて楽しいです。
明日も投稿します。よろしくお願いします。




