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第十五話

オブシディアン ドールマスター スノウ(3)


「ソエルの魔力は大丈夫?」

相方の精霊に聞いてみる。


「ほとんど減ってないけど?マナキャンディーだけはなめとくかな」

さすがに上位精霊クラスの魔力量は半端ない。あれだけの戦闘でも魔力はほとんど減ってないんかいってツッコミしたいのだが。

空間収納はお互い共有しているので、消耗品は勝手に使って良いことになっている。マナポーションを飲んで、口の中にマナキャンディーを入れる。さっきのレギオンとハッキングで自分の魔力はそれなりに減っている。


「ソエルちゃんあの特殊個体どう思う?何か毒持ってそうじゃない?」

普通の灰色クイーンならば状態異常の攻撃はない。初めて戦う特殊個体は何を持っているかわからないため用心に越したことはない。


「怪しいよね。エアクリーンかけておくね」

そう言うと状態異常に対して無効化できる魔法を自分に触れてかけてくれる。


「乱戦になるけど、兵隊は片付けしだいどんどん沼らせていいから」

そう言って魔装スキルで空間収納の中にある武器を装備する。

自分の両手には特殊な大鎌(戦鎌:ウォーサイズ)を持つ。黒い全身鎧に大鎌を持つと見た目が死神っぽく見えるが、その圧倒的な存在感と大鎌の一振りは乱戦時には重宝する。


「首なしクイーンはこのまま突撃して場を荒らすから」

首なしクイーンの亡骸を暴走させた状態で、元同胞たちに突撃させる。相手からしたらたまったものじゃないだろう。首なしクイーンは死んでいるため痛覚もなく、体をどれだけ傷つけられてもその暴走は止まることはない。疲れを知らないゾンビ化したクイーンは元同胞だったストーンアントたちに無慈悲な一撃を繰り出している。

 その後ろから魔力念糸による拘束でどんどん兵隊の動きを止めつつ、大鎌を振り払う。精霊の魔法である黒い針が影から串刺し+そのまま地面に沈めていくという相手からすると悪夢の惨劇が広がっているだろう。

 さすがにゾンビ化したクイーンでも将軍クラス3体に抑えられたら動きが止まってしまう。残りの将軍クラス2体はクイーンたちの護衛で動く気配はない。ゾンビクイーンを抑えつけている将軍クラス3体をそのまま貼り付けるように拘束して身動きをとめる。拘束された将軍クラス一体ずつの首に大鎌を入れて、果物をもぐように首を跳ねる。

役割を終えたゾンビクイーンといま首を跳ねた将軍クラス3体の塊はそのまま影の中に沈んでいく。


「あと少しだね」

部屋を掃除した程度の口調で話すのでやや緊張感がなくなるのだが、将軍クラスの首を跳ねている間に兵隊のストーンアントはすでにこの場から居なくなっている。いつもは面倒だから~とか手抜きしていることも多いのだが、今日は掃除名人ソエルちゃんになっている。終わった後に何をお願いされるのか本当にこわいのだが・・・。

 特殊個体のクイーンアントを含めてあと4体で殲滅完了なのだが、このまま戦闘継続ができるほど自分の魔力量に自信があるわけではない。再度マナポーションを口に入れるがお腹の中がさすがにちゃぽちゃぽしてきている。Bossエリア前でのお茶会の紅茶がいま頃ボディブローになってきているのかもしれない。


「ねえ、あの特殊個体動かないよ。変じゃない?完全に様子見してる?」

これだけ派手に戦闘しているのにもかかわらず、特殊個体は全く動く気配がない。


「毒系の範囲攻撃でも来ると警戒してたんだけど」

大鎌を空間収納に戻し、2枚のタワーシールドを魔力念糸で浮かせる。タワーシールドは自動防御モードに移行させ、右手にメイス、左手にバトルアクスを装備する。

 動かない特殊個体を守る様に、残った灰色のクイーン1体と将軍クラス2体は前に立ちはだかって壁になっているのだが一向にこちらを攻撃する気配がない。明らかに時間稼ぎをしているようにもみえる。何故動かない・・・いまさら時間稼ぎ・・・。そして最悪の答えにいきつく。

Bossエリア前のお茶会で索敵していた時の違和感・・・Bossが3~4体いる感じがすると。

特殊個体の腹部の大きさ・・・まさか。



こんばんは。12月初旬ですが寒くなりました。北海道は朝方-10℃近くになります。

ウインタースポーツの時期が近づいてきていますが、休日はこたつから出たくない病にかかります。

皆さん体調管理に気をつけてください。今後もこの小説をまた読みたいと思って頂けるように頑張りたいと思います。

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