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第十三話

オブシディアン ドールマスター スノウ(1)


「ふう・・・」

少し長めの呼吸をする。

Boss戦に関してはやはり場数を踏んでいるが緊張しないわけではない。ダンジョンに潜った初期の頃はよく大怪我もしたし、逃げ帰ったこともあった。

いまはあの頃の駆け出しとは違う。黒色の全身鎧を着たAランク冒険者なのだから。


「スノウ不味いことが起きてる、チェンジするよ」

先行しているソエルより連絡があったのだが、口調が厳しい。かなりやばい状況なのだろう。

空間魔法「チェンジ」・・・使用者の位置と指定した対象者の位置を交代する魔法。

一瞬にして視界が変わる。


視界が変わった先は冒険者を抱っこ&大きな口が目の前にありました・・・

「どっどういう状況なの?これは」

クイーンアントに捕食される寸前でチェンジって、ソエルちゃんドSの所業でしょう。


「ソエルあとでお仕置きだな」

口の中に入る寸前


「肉食系にいきなり喰われる貞操観念はねえ」

冒険者を抱きかかえているため両手が塞がっており、魔装スキルで足元にタワーシールドを3枚展開、口の中に突っ込んで離脱することで手一杯、足一杯だった。

やられた側はいきなりタワーシールド3枚を口の中に突っ込まれているもんだから、異物を取り出そうと悶絶してのたうち回っている。

抱きかかえている冒険者は瀕死状態。魔女の帽子に顔を隠す薄いベールがあることから、未婚の魔女。出血量も多く、いつ死んでもおかしくない。


「サークル・レギオン」

声を出した瞬間、武装した白い全身鎧の軍団が自分を中心に出現し円陣を組む。

「ディフェンスモード」

白い武装した全身鎧の軍団がタワーシールドと槍を持って隙間を埋めるように密集する。

端から見ると、白いイガグリが出現したようにも見える。


「これを使うしかないか」

深層のダンジョンBossでドロップした箱入りポーション。完全回復薬のエリクサーである。国宝級の回復薬、闇オークションでも超高額の取引値がつく貴重品。

ただ現状の問題点が2つ。抱っこしている魔女は瀕死状態のため自力で飲めません。加えてベールで顔を隠しているため明らかに未婚です。あとで何か言われるパターンか、これは。

人命救助ということで、ベールを外して意を決してエリクサーを口に含んで魔女に飲ませる。

左胸にあった深い傷は一瞬のうちに修復され、静かに呼吸をしはじめる。本当に状態はギリギリだったようだ。意識はまだ戻っていないようだが、ここも安全ではない。


「ソエル、いまどこ?」

この場にいない、ドSの精霊に声をかける。

「入り口付近のクイーンの真後ろにいるよ」

さすが相方、ずっと一緒に冒険しているため最高の位置取り。


「不意打ちで、クイーンやれる?」

「たぶん大丈夫」

相方の精霊の言葉で、一気に行動を開始する。


「スクエア・レギオン、突撃」

円陣状態の白い軍団が正方形の陣形になり、一糸乱れぬ動きで入り口の付近にいるクイーンアントに向かって突撃を開始する。


驚いたのは入り口付近のクイーンだろう。兵隊たちに指示を出しているようだが、正方形の陣形を組んだ軍団が止まることはない。


「ギュギュ・・・」

何かの指示を出そうとした入り口のクイーンの首が一瞬で飛んだ。

「スノウの邪魔をするものは許さない」

さすがソエルちゃん。やることが派手である。


「周りをバインドするから、下から突き刺せる?」

「問題ないよ」

阿吽の呼吸で魔力念糸を使って入り口付近の兵隊・将軍クラスのアント全部を一気に縛り付ける。


「ダーク・ニードル」

縛り付けられた兵隊・将軍クラスのアントが影から出た黒い針に串刺しにされた。


「このまま沼らせるよ」

黒い針に串刺しにされているアントたちはどんどん影の中に取り込まれていく。影の中に取り込まれたものは空間収納の中にそのまま入る形になっている。空間魔法で何となく繋げたらしい。

ソエルちゃんは日頃おっとりしているが、何だかんだ上級精霊クラス。

そうこうしているうちに、入り口付近を白い軍団が制圧したのだ。


こんにちは。何とか投稿間に合いました。2週間に1回の投稿のため休まないようにしています。

最近X(旧Twitter)のフレンドさんが増えまして、小説を読みたいと言ってくれる方が少しずつ増えてきました。読んで頂くことは恥ずかしいですが、本当に嬉しい限りです。

スプラ3は毎日やっていますので、一緒に遊んでください。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 精霊と2人で戦っている感がよかった。もはやソロでダンジョンじゃないですね! [気になる点] なんでエリクサーもってんだっけw [一言] 書ける時に書く!で大丈夫だと思いますので、無理せずあ…
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