第63話 文化祭二日目[5]迷子センター
お久し振りです。もうすぐ夏休み。嬉しいですね。まぁだから何だという話ではありますが……。
という訳で、僕と妹の空、空の友達(僕の友達の妹)の四ノ宮奈津の三人と、迷子の「あさぎこうき」は「ひぃねぇ」を探すべく、生徒会の面子がたむろしている北校舎のとある教室へと向かった。幸いこうきの機嫌は、クレープ以降は依然として良いままだったので、この間にさっさと「ひぃねぇ」を発見したいところである。
その教室に向かうには、「一応」関係者以外は原則立ち入り禁止となっている区域に進入する必要があるのだが、原則よりも優先される事態だと思い、勝手に進入することにした。
こうきは暗い所も好きみたいで、終始キョロキョロと辺りを見回している。
しばらく行くと、昨日、生徒会のメンバーに連れてこられた教室に到着する。
「一応、ここが生徒会の人間のいるとこだけど……」
空と奈津、こうきに道を譲り、ドアに手を掛けるように催促する。
空は怪訝そうな顔つきになる。
「何でお兄が開けないの?」
「えぇ……いや、知らない人ばっかだし……」
顔を逸らしてボソボソと答えると、空は呆れたような口振りで言葉を返した。
「それ、アタシたちも一緒なんだけど」
「えぇ……? 良いじゃん。お願い、頼むよー」
手を合わせてお願いすると、空はウヘェと一歩後退する。
「キモ……。はぁ……まぁ良いや」
空はそう言うと、一回深呼吸して、コンコンとドアをノックして「失礼します」と断ってからガガッとドアを引く。
「……あの、すみません。迷子の子が、いたんです、けど……」
最初は教室全体に届くような空の声だったが、室内の目が一斉にこちらへ向かうやいなやシュンと尻すぼみに小さくなってしまった。空は口を真一文字に結んで無表情になる。空が超絶可愛い天使だったとしても、一応僕と血を分けた妹である。緊張しやすいのは同様で、彼女は緊張するといつもこうなのだ。まぁ天使と血を分けた時点で私は天上人ということが確定してしまったね。新世界どころか、既にこの世の支配者だった。そうか僕が神だったのか……。
緊張する空だが、どうやら彼女の声に応答する者があったようで、一人の女子生徒がこちらに近づいてきた。
「……迷子って、言った……?」
低身長。ピョコンと、それぞれが自動的に動いているかのような長いツインテール。明らかな童顔。そして、その目線はスマホへ。いや、まぁこんな説明しなくても分かるには分かるんだが……。
彼女が顔を上げると、真っ先に僕と目が合った。
「……また水野か」
「悪かったな……」
こっちだって会いたくて会いに来た訳じゃない。
すると、空が小声で尋ねてくる。
「お兄、この人は?」
「あ? アレだよ……前言った取り巻きの人。だから、それ以上の説明はできない。心配しなくても僕は空だけ──」
「うん、分かった。ありがと」
バッサリ切られた。血が……血が止まらないよぅ……。
宮城島美優はさっさと僕から視線を外し、改めて空と奈津、奈津と手を繋ぐ男の子へと向ける。
「で……この人たちは……? 水野がナンパしたのか……?」
「するように見えるか……?」
「見えない。……で……迷子はその子?」
「あぁ。正面玄関のところで泣いてたもんで、そのまぁ何? 保護したっていうか……。で、何かお姉さんと離れちゃったみたいなんだよ。……何かそういう連絡って来てない?」
問うと、宮城島さんは、奈津の後ろに引っ込むようにしているこうきに近づいていき、しゃがみ込む。
こうきは驚いたようで、怯えるように少し身を引く。
「あいにく……ここは迷子センターじゃない……」
「だよなぁ……」
宮城島さんはこうきの頭に手を置き「よしよし、かわいいなー」と言いつつ撫でる。こうきもそれで安心したようで、笑顔を取り戻す。
「で」と、宮城島さんは首をもたげ、二人の女の子を見る。
「この子たちは……?」
「あぁ、えっと……こっちが僕の妹の空で、そっちが紅葉の妹の奈津」
僕が手振りを交えて説明すると、宮城島さんは立ち上がって二人に顔を近付け、フムフムと観察する。
「んー……こっちは何となく、四ノ宮に似てる気がするが……」
そう言って宮城島さんは僕と空をとを見比べる。
「そっちは……あんまり似てないな……。ホントに兄妹……?」
宮城島さんが疑いの眼差しを向けてきた。まぁ、最早神を凌駕するレベルに到達しつつある可愛い妹とそこらへんのただのイケメンの兄とじゃ、そう思うのも仕方がない。……え? イケメンがどこにいるかって? ここにいるでしょうが。
だがしかし、僕と空はしっかりと血を分けた兄妹同士である。
大いに反論してやろうかと思っていると、思いがけず、空がズイッと一歩前に進み出る。
「兄妹です」
空は若干むくれっ面になっているようにも見えた。
あら、お兄のために怒ってくれてるのかしらん? キャー、お兄改めて空ちゃんに惚れちゃいそうだヨ。
宮城島さんは何を思ったか、ニヤリと笑い「そっか……」と一言。空は一瞬ムッとした表情になったが、大人気ないとでも思ったのか、すぐ平時の気だるそうな──実際はそんなことは思っていないのだが──顔付きに戻った。
「でもなぁ……」と宮城島さんは僕たちを見回す。
「迷子見つけたのは良いけど……。悪いけど、こっちも何もできない……」
奈津はこの言葉を聞くと、すぐに質問する。
「あの、放送を使わせていただけないでしょうか? この子の名前は分かるので……」
「あー、放送……。……多分大丈夫」
宮城島さんは考えていたようだが、OKだと判断し、廊下に出る。
「じゃあ、着いてき──」
「おーい、美優! お困りの人を見つけたぞー!」
これから案内をしてくれようとした宮城島さんを、騒がしい声が遮った。
静かな廊下に大声はよく反響する。
僕たちは揃って驚き、目を瞑り身体を震わせた。
誰がこんなバカデカい声を……と思ったのだが、それはその声と音源の姿を見れば随分と納得のいくものだった。
宮城島さんは普段から半開きになっている目をさらに細くして、こちらに向かってくる声の主を睨んだ。
「うるさい……」
「ごめんなさい」と全く謝罪の意思の見えない文句を発し、中村綾は僕たちにぶつかるすんでのところで急停止した。そして、後ろに引かれていた片手をグイッと前に出すと「ふぇぇ……は、速いです……」と目を回す女子生徒が引っ張り出された。明るい茶色のショートヘアが後ろで二つにまとめられている女の子である。
え、何? 普通に可愛いじゃないですか? 何これ、ハーレムなんですか?
「この子の弟がどっか行っちゃったみたいなんだよ。『こうき』君って言うらしいんだけど──ってアレ……? そこの子は……?」
早口でペラペラと捲し立てる中村さんは殆ど最後まで言ってから、目の前の幼い男の子に気がつく。
中村さんと目が合ったか否か──それはさほど問題ではないが──とにかく、こうきは目を輝かせて目前の元気女子よりも大きな声で叫んだ。
「ひぃねぇ!!」
女子生徒は「へ? ふぇ?」と目をぱちくりとさせて、元気な男の子に目を向ける。
そして、彼女も目を大きく見開いて「晃季!」と叫ぶ。
彼女は何かに弾かれるようにしゃがみ込み、弟を抱き締めた。
「……もう、どこ行っちゃったのかって心配だったじゃない。怖かったでしょ? ごめんね、一人にして」
女子生徒は半分泣きそうになって、弟に謝る。しかし、弟はううんと首を振る。
「お姉ちゃんたちいたから、大丈夫」
女子生徒は「え?」と言って、僕たちを見上げる。すると、はっとして、すぐに立ち上がってペコリと頭を下げた。
「あの……迷惑かけてしまって、すいませんでした。あたしが目を離したばっかりに……」
空と奈津は「いえ、そんな……」「そうですよ」と女子生徒に言う。彼女たちからしたら、恐らく当然のことをしただけという認識なのだろう。だがまぁ、僕を含めてそれを周りで見ていただけの何と多いことか……という気もしなくもない。なかなかできることではないし、彼女たちの行動はやはり称賛に値するだろう。
女子生徒は弟を見てから、恐る恐るこちらに目を向け、言葉を発する。
「あの、もしかして、この子の口の周りに付いてるのって……」
言われて彼の口元に目を向けると、なるほど、茶色だったり白だったりの付着物がある。どうやらそれのことを言っているらしかった。
僕が他人のフリをしてボーッとしていると、空がそっぽを向いたまま、肘で僕の腹をつつく。イッタ……。ちょ、もうちょい優しくして……。
どうやら、僕が答えろということらしい。まぁ確かにチビにクレープをやったのは僕だが……。えー、可愛い初対面の女の子と話すのって恥ずかしいじゃん……。
渋々受け入れ、口を開く。
「えっと、あの……クレープあげちゃったんですけど、ダメでしたか……?」
緊張のあまりゴニョニョとした声になってしまう。その内バクオングになるとかそういうことは置いておくとして、女子生徒はしばらく放心しているかのように僕のことを見つめていた。
え? 何? 顔にゴミでも付いてる? それとも目と目が合う瞬間好きだと気づいてしまったのか?
「あの……?」と声をかけると、彼女は慌てて手をブンブンと振る。
「い、いえっ、と、とんでもないです……! あ、あの……ありがとうございました。……えっと、どうしよう……。あの、今、お財布持ってなくて、クレープのお金……」
そう言って、彼女おどおどとした様子を見せる。
は? 金? クレープ?
はぁ……ついに僕にもこの言葉を言う時が来てしまったか……。キャー、陸くんイケメン! 紳士! カッコいい! 心の声が騒がしい。ふ、まぁ騒ぐな。僕がイケメンなのはこの世に生まれ落ちる前から分かってることだし、紳士なのは長年の鉄道ファンとしてのルール遵守の精神があるからだし、カッコいいのはいつも孤高の戦士だからだ。クゥ、僕カッケェ。
「いや、別に良いですよ、お金なんて。……腹空いてたみたいだったし。ちょうど口つけてなかったのがあったので、それをあげただけですよ。いや……まぁ当然のことしたまでです」
そして最後に、ジェントルマンらしく微笑む。
カァーッ、言ってしまったぁーッ。いや、もうこれ、勝ち確でしょ。そこの読者さん、惚れてしまったでしょ。いやぁこれが僕の魅力なんですよ。さすが僕! 周りの人間にできないことを平然とやってのけるッそこにシビれる! あこがれるゥ!
空がシラーとした目を向けてきたので、思わず目を逸らす。少し違ったことを言ってしまったが、それでも殆どホントのことだ。こうきは腹を空かしてたし、ちょうど新品のクレープがそこにあったし、別に、僕は特に食う気もなかったからくれてやっただけだ。
もしここで「はい……僕が食べようと思ってたんですけどね」なんて言えたらソイツのハートはいよいよダイヤモンドでできているということになる。まぁダイヤは摩擦には弱いのだが……。
彼女は少しばかり申し訳なさを滲ませながらも「そうですか……」と引き下がってくれた。
これ以上僕と話されてもなぁと思い、話を空と奈津に差し向ける。
「それよりも……こうきくんに良くしたのはその子たちなんで、僕よりも彼女たちに礼を言ってやって下さると……まぁ僕としても、ありがたいです」
そう促すと、女子生徒は空と奈津にペコリと頭を下げ「ありがとうございました」と感謝を述べた。そして顔を上げると、彼女は僕に向かって「先輩も、ありがとうございました」と伝えてきた。
い、いやぁ……どうも……。
こういうことで感謝されたことがないので、何だかこそばゆい感じだが……まぁ悪い気分ではない。
女子生徒は弟の頭に手を置く。
「晃季も、『ありがとうございます』って言って」
チビッ子は姉に言われると、僕たちを見回して「ありがとうございます」と、はっきりと言った。空と奈津は嬉しそうに口元を綻ばせ、中村さんは「良かった良かった」と一人でうんうん頷いている。
最後に宮城島さんが「ウチの生徒……。一応……確認のために、HRと名前を」と言う。口べたか、というツッコミはしてはいけない。
女子生徒は頷き、こう答える。
「12HRの浅黄燿です」
「12の……浅黄さん……と。……今日は見つかって良かったけど……これからは、気を付けて」
宮城島さんはどこからかメモ帳を取り出し、情報をサラサラっと書き出す。後で確認するのだろうか。さすが生徒会。融通は利かないのに、ネチネチしている。おっと、悪口じゃないよ?
浅黄と名乗る女子生徒は、立ち去り際にもう一度こちらに頭を垂れ、弟と手を繋いで歩いていった。弟はというと、見えなくなるまで度々振り返っては手を振ってきていたので、空と奈津、中村さんは振り返していた。
二人が見えなくなると、中村さんは誰に向けるでもなく、お気楽そうな言葉を口にする。
「いやぁ、これで一件落着だなぁ──って、その二人誰?」
「中村……それは私が説明する。……水野たちはもう帰ってよし。……ご苦労様バイバイ」
宮城島さんは中村さんを強引に教室に引きずり込んで、無表情のままドアを閉める。
何か感謝の言葉とか、別れの挨拶とかが聞こえた気がしなくもないが、殆ど閉め出された状態だったので全然そんな気分にはならなかった。
僕たちは暗い廊下の中、しばらく立ちすくんでいたが、誰からということもなく、元来た道を引き返し出した。
空と奈津は前を行き、こうきや浅黄さんについて話をしている。
僕もまさか「ひぃねぇ」=「ひかり」で、この学校の生徒だとは思いも寄らなかった。まぁ、こうきが自発的にこの文化祭に行きたいと言い出したのなら、母が仕事の合間に連れてきて、娘に託したのは納得できる。だが、一応彼女も生徒は生徒であるし、何かクラスの仕事を任されている場合もなくはないだろう。そういった時、今回のような事態に陥る恐れがあるのもまた事実だ。割とリスキーな行動に出たものである。
それにしても、彼女、なかなかの美人である。くりりとした大きな深い琥珀色の瞳。背は総じて平均少し上くらいだろうが、腕や脚はしなやかさを持っていてスタイルの良さが窺える。最近美少女が周りに多くて困る。嬉しい。
しかし、彼女には幾つか気になる点がある。
まず、こうきによると、もう一人姉がいるらしい。彼の「どっち?」という発言がその証拠だ。まぁ彼は幼児であるため少々怪しいが、逆にわざわざ嘘をつくようなこともしないはずなので一応の信憑性は担保されていると考えて問題なかろう。しかし、もしそうだと仮定すれば、もう一人の姉の年齢はこうきよりも年上ということである。浅黄さんの少し上か、それよりも下と考えるのが妥当だろう。そうすると小学生~大学生ぐらいの年齢のはずだ。だとすると、こうきの言っていた「あっくんはいっつもおうち」というのに引っ掛かる。姉ちゃんなのに「あっくん」? というのもなくはないが、それよりも「いっつもおうち」の方が重要である。学生の年齢で「いっつもおうち」って不登校、つまり引きこもりという奴である。まぁもう一人の姉が社会人だったらニートという呼び名が正解だ。いずれにしろ家にずっといる訳だ。通信制の学習や、家でもできる職に就いているということもあろうが、可能性からしてこちらはあまりなさそうだ。しかも「姉妹」の参加している文化祭にも来ず、弟をわざわざ母に送らせるというのも、僕たちのような学生ではあまり考えられない。もし引きこもりであるならば、まぁまぁな重症である。
次に、浅黄さんが僕と話していた時の、あの放心していたような様子。弟が見つかって動揺しているというのも分からなくもないが、放心に至るタイミングがおかしい。仮にも僕が回答しようとしている最中にその状態になってしまったのである。しかも、僕の顔を見つめていたのである(べ、別に、勘違いなんかじゃ、全然ないんだからねっ)。僕の顔にゴミがついている、もしくは僕の顔がゴミであるということを発見していないとすると、絞られるのは、たまたま僕の顔を見たまま何か思いに耽っていたのか、それとも僕の顔を見たが故に何かに思い至ってしまったのかの二つに一つである。前者であるとすると、その場の思考の内容は往々にしてその場と関係ないことが多い。つまり、こうきが行方知れずになったことや、こうきが発見されたことなど、それらに関連していないことを考えていたということである。だが、探していた弟がようやく見つかったあの状況で、そういった状態に陥るとは考え難い。ならば後者か? となるが、僕の顔を見て何かを思い出したり考えつくことなんてあるのだろうか? わぁあの人超イケメンヤバいとか、あの人超絶ブサイク(笑)などと、こういうことを考えていた訳でもなさそうだ。ちょ……二個目何?
そして三つ目、こちらの方が恐ろしい。「先輩も、ありがとうございました」と彼女──浅黄燿は言ったのだった。果たして、彼女は12HRで、僕は21HR。先輩後輩の関係である。しかし、僕は彼女に自分が二年だとは言っていないし、この学校の制服には学年を示すものはないので、外側から察するのも無理だ。もしかしたら中村さんと宮城島さんのどちらかの学年を知っていたのかも知れないが、僕が彼女たちと話していた様子も見られていないので会話から推し量ることもできないはずだ。しかも彼女の言い方として、僕に学年を確認することもなく、すらすらとしゃべったように思われた。あてずっぽうにしてはよくできたものだが、恐らくあてずっぽうなどではないだろう。何て言ったって初対面である。テキトーに学年を言うなんてことはないはずだ。つまり、彼女はこの場の以前から僕の学年を把握していたということになる。僕はそこまでの有名人でもないが、名前くらいはテストの上位者表には殆ど掲載されている。そこをちらと見れば「水野陸」という文字は容易に発見できるだろう。しかし、だからと言ってその名前から顔を同定するのは困難だ。ならば、一体どこで僕を知った? まさか、初対面ではなかったなんてことはあり得るのだろうか……? 僕が忘れていただけで、彼女は覚えていた? 何それどこのXYサトシ? だが、小学校、中学校時代の後輩にも見覚えがない。これって、僕、見られてる……? ヒェェッ……。
背筋がゾクッとしてブルブルと身体が震え出した。
「どうしたのお兄?」
空が後ろを振り返って尋ねてくる。
「いや、ちょっと……気分悪くなっちゃってさ……」
「大丈夫ですか? どこか休憩する場所は──」
「あぁ、いや、大丈夫。それには及ばないから。それよか、もうすぐ吹部の演奏あるらしいし、なっちゃん行ってきたら? 僕は調子戻るまでぶらぶらしてくるから」
そう言うと、奈津は「そうですか……?」と気遣うような目を向けてくる。いやぁ嬉しいな~。
僕が空を向いて「空ちゃんもなっちゃんと行ってきな」と促すと、空は少し僕と目を合わせてから「うん」と頷いた。「大丈夫?」と聞かれたので「大丈夫」と答えた。兄妹はアイコンタクトで会話することができるのだ。
「じゃ、行ってくるね、お兄。行こ」
「うん。じゃあ、また」
「あぁ、いってらっしゃい」
二人が体育館に向かうのを見送って、廊下に立ち尽くす。
これで独り。他の仕事は片付けた。
さて、頑張りますか。
朝から──いや、ずっと前から後回しにしていた仕事を、ようやくする気になった。
完読ありがとうございます。
ようやくダラダラパートが終わりました。お楽しみいただけましたか? いや、まぁもうちょっとしたら楽しくなると思うんで……しばしお待ち下さい。
テストが終わって、夏休み。本気を出すと言ったな。……アレは嘘だ。
ということでまた次回!
一週間と少し前、京都アニメーション第1スタジオ炎上。死者は現時点で35人を数えています。
私も京アニの作品は幾つか見たことがあり、もうすぐ上映予定である映画も、非常に楽しみにしていました。京アニの作品は他のアニメーション制作会社とは一風違った、繊細さや美しさのようなものがあり、京アニは好きなアニメ会社の一つでもあります。
そんな会社に火が放たれ、多くの方が亡くなりました。非常に残念で、悲しい気持ちです。容疑者の男性には、どうしてこんな惨事を引き起こしたのかと、怒りを覚えます。男性には、罪の重さを理解すると共に、相応の償いを求めたいです。
最後に、火災に巻き込まれ亡くなった方のご冥福を心よりお祈り致します。また、一刻も早く負傷された方が回復し、京都アニメーションが今までのような姿に戻ることを願っております。




