第4話 疑惑
ちょっと手こずりました。
如月日向視点
兄さんの看病のおかげで、2、3日で夏風邪が治りました。兄さんには感謝ですね。あと、かなり前にショッピングセンターで会った小鳥遊和也さんが兄さんの手伝いをしてくれたらしいです。なので、その時交換したコネクトで感謝を伝えました。そのあとすぐに釘を刺しましたが。兄さんはお礼に「なんでもする」とか言いそうなので。まぁ、もともと何もする気がなかったみたいで、「何もしない」って返ってきました。実際「何もいらない」って言ってるみたいなので、安心しています。
夏風邪が治ってすぐをそんなふうに過ごしてから、1週間が経ちました。
「日向、エアコン寒くない?大丈夫?」
「大丈夫です。」
「もし何かあったら、遠慮なく言ってね。日向は病み上がりなんだから。」
「兄さん、もう1週間経ってるので、病み上がりじゃないですよ。」
あれから、兄さんはずっと私の体を気遣ってくれてます。まぁ、兄さんは普段も気遣ってくれるんですが、風邪が治ってからは1時間ごとに聞いてくれます。
あと、よく兄さんの膝に座らせてもらうことがあるんですが、私を温めるためなのか、いつもより強く抱きしめてくれるんですよね。兄さんと密着するのは好きなので、これからもずっとこれくらいの強く抱きしめてほしいんですが。
でも、兄さんの服が薄いから密着できてますが、冬だとそんなに密着感はないかもしれません。今の兄さんはおへそが見えそうな丈の短い薄いTシャツと股下が10cmくらいしかなさそうな短いズボンを履いてるだけなので、服越しでも体温を感じられるんですよね。あ、流石に外に出る時はもっとちゃんとした格好に着替えてもらってますよ。そんな格好で外に出したら兄さんに変なことをしようとする人もいそうですからね。流石に兄さんを危険に晒せません。
・・・そういえば、兄さんが私を看病してくれてた時、こんな感じの服装だった気が。流石に気のせいですよね。病院にも行きましたし。
「兄さんに聞きたいことがあるのですが。」
「なに?」
「兄さん、和也さんに来てもらってた日って、部屋着から着替えました?」
「・・・あれ?」
私がそう質問すると、兄さんが不穏な声を上げた。
「そもそも、パジャマから着替えたっけ?」
「兄さん?」
流石にそれは着替えててほしいんですが。
「あの日、日向に歌を歌うまで、どうしようかわからなくって、頭ぐちゃぐちゃだったから、その時までのことを全然覚えてないんだよね。」
確かに、あの日の朝の兄さんは今までに見たことがないくらいうろたえてましたけど。
「和也くんに聞いてみるね。」
その日、兄さんがどんな服装だったかは和也さんの記憶に頼ることになりました。せめて部屋着でいてほしいです・・・。
「あ、和也くんから連絡が来た。」
兄さんが和也さんに連絡してから、1時間くらい経った時に、兄さんのスマホが鳴ったので確認すると、和也さんから連絡が来てたみたいです。
「えっと、『ラフな格好だったが、寝巻きではなかったはずだ。まぁ、1週間前のことだから、違うかもしれねぇが。』だって。よかった〜。」
「よかったです。」
本当によかったです。部屋着だったみたいですけど、それでもパジャマよりは全然良いですからね。・・・もし次私が風邪をひいたときに、落ち着いてもらえるようにいろいろ対策をした方が良いかもしれませんね。
本来はゲームの話から次の話までの間に話はなかったんですが、間に話を入れたいなと思って作ったのが前回の風邪の回だったんです。ただ、前回に作ったちょっとした設定のせいで、前回からその次の話を直接繋げるとちょっと微妙になってしまったんですよ。なので、1話さらに間に入れようとしたんですが、夏休みのせいでキャラを出しにくいんですよね。結果、かなり手こずることになりました。




