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ワールズダスト ~砂の海と星屑の記憶~  作者: Hekuto


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第22話

 修正等完了しましたので投稿します。楽しんでいってね。





 冒険者二人に守られながら慣れ親しんだ未知との遭遇を終えたユウヒは、店員の少女に宿の部屋を案内され一休みすると、まだ日も高いうちから冒険者とテーブルを囲み、ブランと言うサルベリスのポピュラーなお酒を口にしていた。


「うまい! うまい! うまい!」


 しかしその口を主として占領するのは、ユウヒが狩ってきたカラシャガの塩茹で肉、ミーフェアを嫌がって付き添わなかったバンストも、カラシャガの味が気になったのか後から顔を出し、ユウヒの許可を得て一心不乱に大きな塩茹で肉を頬張っている。その口は肉を飲み込むたびにうまいと叫ぶ壊れた機械のようになっており、目立つ彼の姿に周囲の客は興味深げに様子を窺っていた。


「プハー……こりゃうまいねぇ」


「おいしいですぅ」


 一方、アダもカラシャガの味に頬を緩め、ブランの水割りで流し込んでは深い溜息の様に息を吐き、鼻腔を擽るカラシャガの風味と酒の香りのマリアージュを楽しんでおり、隣に座るチルは大きなカラシャガの塩茹で肉を小さく噛み切りながら、頬を大きく膨らませ笑みを浮かべている。


「うーん、大きい割に濃厚だな」


 少し食べ慣れない味だが全く気にならないほど美味しいと言う三人を横目に、甘みのあるブランで口の中をすっきりさせたユウヒは、日本で食べたカニやエビに負けないくらい濃厚なカラシャガの味に小さく唸ると、ナイフで切り分けた身をフォークで刺して口に放り込む。


「ねぇねぇユウヒちゃん?」


「なんです?」


 そんなユウヒの後ろからそっと近づく巨漢ミーフェア、猫なで声にしても野太さを消しきれない声を耳にしたバンストが思わず顔を上げ身構える隣で、甘みとスパイシーな味わいのブランで口の中を流し込んだユウヒは、いつもと変わらない表情で振り返る。


「本当に余ったカラシャガ貰っていいの?」


「あれを全部は食べられないので、干し肉にも出来ないですし」


 人が二人余裕をもって乗れそうな荷車に満載したカラシャガの肉、保温用の箱やドライアイスも入れていたとは言え、全ての肉を消費するのにユウヒ一人では無理であり、欲張っても仕方ないと今もみんなに振舞っているのだ。鮮度が命のカニ肉を腐らせては苦労して持ってきた意味がないと、ユウヒは気軽に手放す事を選んだのであった。


「そぉねぇ? カラシャガの干し肉なんて聞いたこと無いわね」


「出来なくはないでしょうけど、どうせならさっさと茹でて食べたいじゃないですか」


 干し肉に加工することも出来るであろうが、美味しく出来るか不明なものを作るのはもったいないと、なら茹でて楽しめるだけ楽しみたいと話すユウヒは、フォークで分厚い肉を刺すとまた口に放り込み美味しそうに咀嚼する。


「それもそうね、お礼はどうしようかしら? 体で払う?」


 ユウヒの考えに少し呆れた表情で同意するミーフェア、何故そんな呆れているのかと言うと、まだカラシャガの肉を譲渡した礼をユウヒが受け取っていないし、要求もしていないのだ。


「いらね」


「あらん、いけずねぇ」


 何なら謝礼を要求すると言う考えすら頭に無さそうなユウヒの素気無い即答に、ミーフェアは楽しそうに不満を口にするのであった。


「そんな事よりもう三人前くらい茹でてくれないか?」


「あら、そんなに食べるの?」


 ユウヒ達4人は6人用のテーブルを囲み、その上に大皿数枚分カラシャガの塩茹で肉を広げて食べており、分厚い殻の中に隠されたもっちり歯応えと濃厚な味わいの中からは、湯気と共に芳醇な香りが宿の食堂広がっている。


「ああ、あと酒も多めに……そろそろ来ると思うから」


 4人で食べるには幾分多く感じるカラシャガ肉の山では足りないのかと少し驚くミーフェアであるが、ユウヒが追加で茹でてほしいと言った肉は彼らが食べる分ではなさそうだ。酒も多めにと言われてブランの在庫を脳裏に思い浮かべるミーフェアは、返事を返すより早くその理由を知ることとなる。


「酒はここか!!」


「ちょっとおやびん! 迷惑かけるなっす!」


 突如大きな音と共に食堂の扉が開かれ、扉が開く音より大きな声が食堂全体に響き渡った。驚き振り返るミーフェアの目に映ったのは二人のドワーフ、男性と女性で見た目がだいぶ違うドワーフであるが共通する部分も多い、そんな男女はまるでコントでもしているかのように言い合いながら食堂に足を踏み入れる。


「ぬぐお!? 髪を引っ張るでない!」


 が、勢いよく走り出そうとするオーヤンは、カリナンに後ろ髪を引っ張られた事で首に痛みを感じてよろけるように立ち止まった。


「これ以上迷惑かけたら髭も髪も剃られちゃうっす!」


「ひぇ」


 しかしそこで怒鳴られたからと引き下がるカリナンではないらしく、ここ最近やらかしが多すぎるオーヤンに対して溜まっているフラストレーションによる後押しもあり、脅す様に彼を睨み髭を剃られると叫ぶ。


 ドワーフの男性にとって髭はとてつもなく大事なもので、剃られることになればまさに一生の恥である。しかしドワーフの女性にとって髭なんてムダ毛の中のムダ毛、何かあれば容赦なく髭を剃りに来るため、ドワーフの国では髭を剃られ心を折られる男性ドワーフの話が後を絶たない。


「あれ用にね」

 それ故、男たちは常に女性の機嫌に注意を払う必要があり、剃るという言葉には瞬間的に恐怖を覚えるのだ。しかし今はもっと別の事に注意を払うべきで、ユウヒの追加依頼の元に目を向けるミーフェアは静かに歩きだす。


「あらぁん、可愛いドワーフちゃんねぇ! うふふ……食べごろじゃない」


「「ひぇ!?」」


 何時にも増して野太くドスの効いた声で、何時にも増して甘ったるいイントネーションを操り話すミーフェア、突然影が落ちた事で顔を上げて目の前を見上げるドワーフの二人、そこに張り付けられた凄みのある笑みに思わず悲鳴を上げる二人は、食べごろと言って舌なめずりする巨漢の姿に思わず尻餅をつく。


「おーいこっちこっちー」


 ガタガタと震え顔面蒼白のドワーフ二人、自然とお尻に力が入る二人はユウヒの声に気が付くと助けを求めるように彼を見詰め、彼の苦笑を涙で歪んだ視界で見詰め続けるのであった。





 それから十数分後、こっぴどくミーフェアから怒られた二人はげっそりした顔で戻ってくると、ユウヒ達の隣に付けられたテーブルに座り数分かけて酒で復活を遂げていた。


「うーむ、ハンマーシャグラ本当にうまいんだな」


 それでもいつもの大声は背中に感じる恐怖故に戻らず、今は割と静かにカラシャガの塩茹で肉に舌鼓を打っている。と言っても酒の割合が多いのはドワーフらしいところである。


「うまいっす! うまいっす! うまいっす!」


 一方で酒よりカラシャガ肉の割合が多いカリナンは、バンストと同じように語彙が無くなりうまいを連呼しながら、大ぶりなカラシャガの塩茹で肉にかぶりついており、目には薄っすら涙まで浮かべていた。


「食ったこと無いのか」


「ドワーフの国は北方の山脈にあるからな、海の食いもんは中々流れてこん」


 ドワーフの住む地域は北の山岳地帯に集中しており、砂海の食材はほとんど入ってこない。入って来るとするなら食材となる中身ではなく外側の殻など武具や道具の材料ばかり、ドワーフの国に住んでいて新鮮な魚介を食べられる者は偉い人間であっても中々居ない。


「北なのか」


「なんだ、うちに来るのか?」


 旅続きで食の質が落ちていたところに降って湧いた高級料理、若いカリナンには少しどころではない衝撃だったようだ。そんな、涙しながらカラシャガの肉を頬張るカリナンの姿にリスを幻視するユウヒは、北にあると言うドワーフの国について考え込む。


「ちょっと探し物があってな」


「遺物か?」


 ドワーフの国に関心を示すユウヒに目を向けたオーヤンは、ストレートブランで口の中のカラシャガを流し込むと、ユウヒの探しものと言う言葉にぱっと遺物が思い浮かんだようだ。


「うーん、遺物かもしれないけどちょっと危険な物かな」


 出会いからして遺物繋がりであるユウヒとオーヤン、さらに探し物でドワーフの国を気にするならそれはもう遺物しか考えられない。そんな表情を浮かべるオーヤンの視線に眉を寄せるユウヒは、詳しい内容を暈かして危険物だと話す。


「危険物? 事と次第によっては黙っておらんぞ?」


「どこから目線っすか」


 塩茹で肉を食べながら危険物と話すユウヒに、目を細めるオーヤンは身を乗り出し睨むと声を低くして呟く。誰だって危険な事に手を出す者を警戒しないわけないのだが、散々やらかした後のオーヤンに対してカリナンは呆れた表情を浮かべている。


「うーん、ちょっと神様から頼まれてね」


「え?」


「神だと? おめぇまさか神罰でも起こすつもりか!」


 呆れるカリナンを他所に睨み続けるオーヤンは、ユウヒの言葉に目を見開くと勢いよく立ち上がり叫ぶ。どうやら神と言う言葉には彼らを刺激する何かがあるらしく、隣に座るカリナンも少し驚いている様だ。


「しんばつ?」


 神様からの頼まれ事だと言って神罰に繋がる理由がわからないユウヒは、疑問に眉を寄せるとオウムのように聞き返す。


「神を降臨させる事っすよ、昔っから神を降臨させようとするやつは多いっす。でも必ず神罰が降り注ぐっす」


「ほーん?」


 神の存在しない砂の海と言う地域では、昔から何度となく神降臨の儀式が行われて来た。それは権力者が振るう力として、革命家が起こす革命の狼煙として、または神の声を聞いたという宗教家の手によって、しかしその儀式は尽く失敗に終わり神罰と言う災害を引き起こす。


「おめえには恩もあるがそれだけは許さんぞ!」


 そんな話にユウヒは気の抜けた声で返事をすると、訝し気なカリナンから視線を外して何か考えるように天井を見上げる。如何に迷惑をかけた上に恩まであるユウヒであろうと、神罰を起こすような行動をとるなら容赦しない、そんな表情で机を強く叩くオーヤン。


「ユウヒは神を呼ぶ気なのかい?」


「そんな気は無いけど?」


 一方でユウヒはいつもと変わらぬ覇気のない表情でテーブルを見詰めると、顎を支えるように頬杖を付き小さく唸る。そんな彼に、水割りブランを飲み干したアダは何でもないように神を呼ぶのか問いかけ、その問いかけにユウヒは肩を竦めそんな気は無いと答えた。


「じゃあなんだって言うんじゃ!」


 ユウヒの返答に満足したアダが新しいブランを頼む中、オーヤンは未だに感情を昂らせたまま大きな声で問い質す。ドワーフの国で探し物、その理由が神絡みであれば何としても辞めさせたい、そんな意思が伝わって来るオーヤンを困った様に見詰めるユウヒは、小さくため息を吐くと短く説明する。


「神様から危険物を回収してほしいと頼まれたから探してるんだよ」


『…………』


 神から頼まれた内容だと、簡単にアミールからの依頼について触れ、それ以上は言えないと言いたげにブランを一口飲んで、静かになるテーブル中央の大皿から取ったカラシャガを頬張った。


「熱でもあるっすか?」


 一拍、二拍……静寂の後、最初に口を開いたのはカリナン、その言葉は何とも辛辣で、ユウヒが正気かどうか疑うもので、彼の顔を覗き込む表情は実に懐疑的で不安そうである。


「ふーん……」


「ゆ、ユウヒさんは神と対話したことがあるんですか?」


「あるよ」


 次に聞こえてきた声はアダの声、真意の掴めないその呟きに顔を上げたチルは、好奇心に目を輝かせながら神と対話した経験があるのか問いかけ、その軽い返事を聞いて口元に笑みを浮かべると瞳を大きく開いて輝かせ、心なしか白に近い灰色の髪がふわりと浮いて見えた。


「馬鹿な、ここは神に捨てられた巨人の砂場だぞ」


 しかしそんな話など信じられないのがドワーフ、嫌われることが拒絶へと繋がる短慮な性格の者が多いドワーフ中では、今も尚この地は神が見捨てた地であると信じられており、神の名で行動を起こす者を等しく詐欺師だと考える傾向がある。


「何でもかんでも否定するドワーフだねぇ」


「んだとこのエルフ野郎!」


「アタシは女だよ、目まで悪いのかい」


 一方でエルフにはそう言った傾向は無いらしく、寧ろ何か嬉しそうな表情を浮かべドワーフを貶すアダは、噛みついてくるオーヤンを見下ろすと呆れた様に鼻で笑って見せ始めた。


「あんだと!」


「なんだい!」


 しかしどうにもドワーフ相手だと火が着きやすいのか、単純にオーヤンが気に喰わないのか声を荒げると互いに睨み合いを始める。


「エルフとドワーフって仲悪いのな」


「ええ、まぁ……それよりユウヒさんが会った神様はどんな方なのですか?」


 小柄なチルを挟むことで辛うじて理性を保ち睨み合うだけに留まっている二人、その間でユウヒの言葉に苦笑を浮かべるチル。カリナンから目で謝罪を受ける彼女は笑みを浮かべながら好奇心に突き動かされ質問を始める。


 神様の話に過剰反応するのはドワーフなど一部の種族や、神降臨の犠牲になった地の者達、一方で魔法の神髄を目指す魔法士や魔法使いにとっては、より深い神秘に近付く話として興味を持つ者が多い。


「もしかして蠍の女神じゃないだろうな?」


「蠍の女神は知らないけど、兎の神と蛇の神とは仲良くしてるつもりだよ」


 チルの質問に小さく唸って考え込むユウヒに、被害国に属する故の恐怖から確認をとるバンスト、彼等の心にトラウマを残すほどに神罰とは恐ろしく、しかし蠍の女神に会ったことの無いユウヒは首を傾げると仲良くさせてもらっている神に触れる。


「二柱も!?」


「マジかよ」


「ほんとっすか?」


 何でもないかのように兎の神と蛇の神について触れ、仲良くしてると言う彼に、チルは驚きに目を見開き笑顔で声を上げ、ユウヒの隣でバンストは顔を引きつらせた。明らかにユウヒが神と交友があると言う話を信じているバンスト達に対して、カリナンはまだ懐疑的なようだ。


「うん、俺に加護をくれてるのは兎の神だけど、その姉が蛇の神で何だかんだ……あ、あと二人のお母さんと言う豊穣の女神とも会ったような」


「「「……うそぉ」」」


 さらには神から加護を貰ったと軽く話し、兎と蛇の神が姉妹であると言って何かを思い出すと、さらにビッグな女神と会った事があると言って微笑むユウヒ。当時の事を思い出して懐かしんでいるユウヒの一方で、情報過多により想像が追い付かないバンスト達は、色々な感情が混ざった声を小さく洩らす。


「ほんとなんだけどなぁ、あと一人二人三人、話したことだけならあと何人か?」


「正気かユウヒ?」


 さらに管理神まで含めれば神様の知り合いが思ったより多いユウヒ、正気かと問われてしょんぼりした表情を浮かべる裏で、下手すると友達の数より神様の知り合いの方が多くなるのではないかと若干の恐怖を感じて余計に表情が萎んでいく。


「その問いは割と失礼じゃない?」


「魔法使いならありえるのかな……」


 バンストがユウヒの正気を疑いジト目を向けられる一方で、真剣に話を聞いていたチルは、対面に座る魔法使いの異常性を上方修正して行く。良い意味なのか悪い意味なのかは別にして、彼女の中でユウヒの評価はぐんぐん上がっていくのであった。


「あー魔法使いっすか、それならありなんすかね?」


 チルの発言にユウヒが魔法使いである事を思い出したらしいカリナンは、腕を組むと少し俯き加減に頷き、魔法使いなら何でもありだからと自分を納得させる。アダは驚きはしているが否定する気は無い様子で、こうなって来ると多数決でユウヒの発言は本当と言う事になり不安が増してくるバンスト。


「蠍の女神は駄目だからな?」


「お、おう……」


 混乱する頭の中で唯一はっきりしているのは『蠍の女神、ダメ、ゼッタイ』と言う事だけ、念を押す様にユウヒの肩に手を置くバンストの言葉に、ユウヒも思わず引いてしまっていた。


「しかし危険物か……国で封印指定受けた遺物ならゴロゴロあるが、あれは一般公開できんからなぁ?」


 血走った目で迫ってくるバンストを落ち着かせるユウヒ、その様子には流石のオーヤンも引いたようで、若干冷静さを取り戻した彼は背後からの視線に気が付くと静かに着席、お尻に心持ち力を込めながらユウヒの探し物について考え始める。


「ちょこっと見るだけでも良いんだけど」


「ふむー」


 どうやらドワーフの国には、様々な遺物を発掘、調査、運用する際に使用禁止の判定を受ける遺物が多数あるらしく、封印指定をされた遺物は危険物として扱われる面もあるが、それらは当然一般公開不可の代物であった。ちょこっとでも言われてすぐに許可が下りるわけも無く、しかし何か可能性が有るのかオーヤンは悩まし気に唸る。


 そんな様子にアダは口元に笑みを浮かべると口を開く。


「ドワーフはケチだねぇ」


「あんだと!? 実績ありゃ誰でも見れるわい! しかし、ドワーフじゃないとのぉ……」


「実績?」


 それはユウヒへの援護と同時にオーヤンを揶揄うのにはもってこいのネタ、アダの言葉に瞬間沸騰するオーヤン曰く、実績があれば封印指定された遺物の回覧は可能なようだ。しかし実績と一言で言ってもどんなものが必要なのか、見当のつかないユウヒは落ち着いたバンストと一緒にオーヤンを見詰める。


「偉業を成したり、すごいもの作ったり、強かったりするとマスターギルドで表彰されるっす! みんなの目標っす!」


 ユウヒの疑問に答えたのはカリナン、ドワーフ達にとって実績と言えばマスターギルドからの表彰が最も分かりやすい。国の運営にかかわる重大時に貢献、またはドワーフ達誰もが驚く様な物を作り出したり強かったり、指折り例えを上げたカリナンはユウヒに笑み浮かべ、自分も目指していると目を輝かせた。


「あぁ、マスターギルドでシルバーランクくらい貰えば回覧許可は貰えると思うが……」


「マスターギルドか……」


 度々彼らとの会話で話題に上がるマスターギルド、どうにも怖い場所と言った印象の残るギルドを調査先候補に入れるユウヒ。彼の表情から何か感じたオーヤンは酒を一気に飲み干し、アダは目を細め楽しそうに微笑み、チルは好奇心に目を輝かせ、バンストは心配事が増えて胃を押える。


 新たな旅の方向性が見えてきたユウヒは、少しすっきりした表情でカラシャガの肉を頬張り、カニは好きだが殻を剥くのが嫌いな母と妹を思い出し、静かにブランの入った緑の木製カップを傾けるのであった。



 いかがでしたでしょうか?


 どうやら異世界の巨大ヤドカリは美味しいようです。いろいろなファンタジー世界に行けたら、現地の美味しいもの食べてみたいですよね。と言うわけで次回もお楽しみに。


 それでは、今日はこの辺で、皆さんの反応が貰えたら良いなと思いつつ、ごきげんよー

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