勉強会!
フライング
走行訓練も整備も終わり、
食堂の一角に6人が集まっていた。
明日は 学科テスト。
- エンジン基礎構造
- 姿勢と重心
- コーナリング理論
- 安全規定
- フラッグルール
- 整備基礎
などなど、覚えることが山ほどある。
高梨「よーし! 勉強会だぁぁぁ!!」
相馬「お前が一番声デカいんだよ……」
ひかり「うるさいから静かにして。集中できない」
まどか「え、えっと……みんなでやれば、きっと大丈夫……!」
三浦「僕はすでに8割覚えたけど、復習に付き合うよ」
成瀬「(黙ってノートを開く)」
6人の“性格バラバラ”な勉強会が始まった。
三浦が問題を出す。
三浦「じゃあ問題。
一周何mでしょうか?」
高梨「はいっ! 400m!!」
ひかり「バカなの?」
相馬「500mだろ……」
まどか「……しらなかったんだ……?」
成瀬「……(呆れたため息)」
高梨「えっ……まじ?」
ひかり「そんなレースあるわけないでしょ」
三浦「じゃあ次。
オートレースのハンデは何mごと後ろに区切られてる?」
まどか「……10mごと、に……です」
三浦「正解。
桐生さん、覚えるの早いね」
まどか「えへへ……」
相馬「桐生、すげぇじゃん」
まどか「そ、そうかな…………」
ひかり(心の中)
(……まどか、こういうの強いのね)
三浦「じゃあ次は“コーナリング理論”。
外→内→外のラインを使う理由は?」
ひかり「遠心力を最小限にして、
旋回半径を大きく取るため」
三浦「完璧」
相馬「さすが白石……」
高梨「なんかムカつくくらい正しいな!」
ひかり「うるさい」
三浦「じゃあ成瀬さん、内線・外線突破とは?――」
成瀬「走路の内線・外線を踏み越えて、内部・外部回避帯を通過する行為のこと。
これを犯すと、反則失格となる。」
三浦「正解」
相馬「すげぇ……全部分かるのかよ」
成瀬「普通だよ笑」
高梨「普通じゃねぇよ!」
まどか「成瀬さん、すごい……」
ひかり「(この人、地味に勉強できるのよね……)」
三浦「じゃあ相馬くん。
“キャブレターの役割”は?」
相馬「空気と燃料を混ぜて、
エンジンに送り込むため」
三浦「正解。
相馬くん、エンジン系は強いね」
相馬「整備好きだからな」
まどか「相馬くん、詳しい……」
ひかり(心の中)
(……ふーん)
三浦「じゃあ高梨。
“赤旗”の意味は?」
高梨「えーっと……
がんばれだろ?」
ひかり「違う」
相馬「フライングや事故で続行が不可だよ!」
まどか「高梨くん……頑張って……」
成瀬「……(無言で教科書を指差す)」
高梨「うぅ……みんな冷たい……!」
三浦「よし、今日はここまでにしよう。
みんな、だいぶ理解できてきたね」
相馬「なんとかなるか……?」
ひかり「あなたはもっと復習しなさい」
まどか「私も……もう少し頑張ります……!」
成瀬「寝ますか」
高梨「おい成瀬さん! 置いてくな!」
三浦は微笑みながらノートを閉じた。
「明日、全員で頑張ろう!」
6人はそれぞれの気持ちを胸に、
静かに部屋へ戻っていった。
赤旗




