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婚約破棄の瞬間に「前世の記憶」が戻りまして。〜ヒロインの座は譲りますので、私は推しキャラの側仕えを目指します!〜  作者: 綾瀬蒼


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第85話 魔王軍四天王の襲来! 推しの見せ場は邪魔させません

 お弁当を食べていたピクニックの丘の向こうの森が、ドクンッ、と脈打った次の瞬間。


 空気が、完全に変わった。


 不吉な赤い空の下、さっきまでただ不穏なだけだった遠くの森の気配が、一気に“明確な強者の敵意”へと形を持つ。

 木々の不気味なざわめき。

 魔物の悲鳴。

 そして、地を這うような重くドス黒い魔力が、津波のようにこちらへ向かって押し寄せてくる。


「……来ますわね」

 私は立ち上がり、リリアとエルを背へ庇いながら、小さく息を吐いた。


 クライス様は、すでに愛剣を抜いて私たちの前に立っていた。

 風に黒い外套の裾が揺れる。

 その背中は静かで、でも、絶対的な盾としてひどく大きく頼もしい。


「エル」

 低い声が落ちる。

「はい」

「リリアの手を離すな。結界から絶対に出るな」

「うん」

 エルはすぐに、小さな妹の手をギュッと取った。

 少しだけ緊張している。

 でも、ちゃんと敵から目を逸らさずに前を見ている。

 ああ、本当に頼もしくなりましたわね。


「おにいさま」

「大丈夫」

 エルが、リリアへ小さく、兄として言う。

「世界一強い母さんと父さんがいる」

「うん」

「それに」

 息子は膝の上の木剣を握り直しながら、ひどく真面目な顔で続けた。

「今日は、父さんの『格好いいところ』を特等席で見る日だから」

「……ッ」


 ああ、だめですわ。

 その言い方、あまりにも私の教育が行き届いて素直で尊いではありませんか。


 私は一瞬だけ、胸をギュッと押さえた。

 だが、感動で限界化している場合ではない。

 森の中からズシンッ! と音を立てて現れた“それ”は、明らかに、今までの雑魚の魔物とは格が違った。


 まず、一つ。

 黒い炎を全身に纏った、身の丈三メートルはある大剣士。

 人型だが、鎧の隙間から漏れる魔力が、ドス黒く濁っている。


 二つ。

 身の毛もよだつ長い爪を持つ、妖艶で細身の女魔族。

 紫の毒煙みたいな瘴気をまとい、目だけが獲物を狩るように妙にギラついている。


 三つ。

 巨躯の獣人。

 鋼鉄の岩みたいな皮膚と、丸太のような太い腕を持つ破壊の権化。


 四つ。

 宙へフワフワと浮かぶ、仮面の魔術師。

 顔は見えないのに、嘲笑うような気配だけが不快なほど伝わってくる。


「……まあ」


 私は、思わずオタクの目を細めた。


「出ましたわね。テンプレ通りのメンツが」

「何だ、アイツらは」

 クライス様が、剣を構えたまま問う。


「四天王ですわ」

 私はキッパリと、解説Wikiのように言い切った。

「魔王軍の幹部枠。四人で一つのセットですわ」

「幹部」

「ええ」

「つまり」

 クライス様の蒼い目が、静かに細まる。

「強いのか」

「設定上は、かなり」

 私は前世の記憶を頼りに、正直に答えた。

「突入するルートによっては、本来なら勇者パーティーが二人がかりでも苦戦する、物語の山場の中ボス格ですわね」

「そうか」

「ええ」

 私は少しだけ首を傾げる。

「でも、今の『我が家基準』のチート戦力だと、アイツらがどの程度の強さになるのか、少々測りかねて分かりませんわ」


 魔王軍・四天王。

 乙女ゲームのファンディスクにおける“隠し最終シナリオ”の、分かりやすい壁となる中ボス集団。

 一体ずつ性格も能力も違い、四連戦になるため、普通のプレイヤーなら、ここで「うわ、もう嫌だ。回復アイテムが足りない」とコントローラーを投げたくなる絶望ポイントである。


 だが、今この場にいるのは。

 普通のレベルのプレイヤーではなく。

 理不尽なカンスト戦力を誇る、最強の『我が家』だ。


「フハハハハ!」

 宙に浮いた仮面の魔術師が、いかにも三流の悪役らしい甲高い笑い声を上げた。

「ついに見つけたぞ! 世界の理を乱す、異界の大魔力を持つ女! そして、その隣に立つ小癪な剣士!」

「異界」

 私は小さく瞬く。

「私の転生チートに気づくとは。案外、魔王軍は察しがよろしいですわね」

「貴様らの圧倒的な力、我らが魔王様の復活の障害となる!」

 黒い炎の大剣士が一歩前へ出て、大地を焦がす。

「我ら四天王が、ここで貴様らを塵一つ残さず消してくれる!」

「あと」

 細身の女魔が、長い爪で舌なめずりでもしそうな気配で言った。

「その後ろにいる子どもたちも、魔力が豊富でなかなか美味しそうね。絶望に染めて喰ってあげるわ」

「…………」


 はい。

 今、言いましたわね。


 我が家の可愛い可愛い、目に入れても痛くないお子たちへ向かって、親の前で非常に聞き捨てならない台詞を。


「ルシア」

 クライス様が、ひどく静かな、絶対零度の声で呼ぶ。

「何ですの」

「……アイツらは、俺がすべて一人でやる」

 その瞬間。

 私の脳内で、何かのフラグが弾けた。


「――ッ!!」


 出た。

 出ましたわ。

 出ましたわよ!!


 私は思わず、その場で両手をギュッと胸の前へ祈るように握りしめた。


「ここは俺に任せろ」

 クライス様が、子どもたちと私を背に完全に庇うように、片手で剣を構えて一歩前へ出る。

「お前たちは下がっていろ」


「~~~~ッ!!」


 だめですわ。

 本当に、だめですわ。

 今の台詞。

 今の完璧な構図アングル

 完全に、乙女ゲームの“推しの名セリフ(激熱イベントスチル)”ではありませんこと!?


 前世で。

 モニターのゲームの中で。

 徹夜で何周したか分からないほど見た、そして毎回死ぬほど興奮してスクショを撮った、あの最高に格好いい名シーン系の空気が、今、目の前で完全再現されている!


「おかあさま?」

「母さん?」

 子どもたちが、突然身悶えし始めた私に不思議そうな声を上げる。

 でも、そんなことへ構っていられない。


 だって、目の前で。

 最推しが。

 最愛の夫が。

 父として、夫として、愛する家族を背に庇って、“ここは俺に任せろ”と最高のトーンで言ったのだ。


 何ですのその破壊的な尊さは。

 オタクにとって致死量ではありませんこと!? 録画機材はどこですの!?


「ク、クライス様……!」

 私は震える声で名を呼んだ。

「何だ、下がれと言っているだろう」

「今の」

「……」

「スチルとして、最高に格好いいですわ」

「今言うな。気が散る」

「無理です」

 私は即答した。

「今、この瞬間の熱量だからこそです! 好きですわ!」


 四天王たちが、一瞬だけ「こいつら、戦闘前に何をイチャついてるんだ?」と怪訝そうなアホ面をした。

 あら。

 失礼ですわね。

 こちらは今、命懸けの戦闘よりも、とても大事な『尊さの供給(推し活)』を摂取している最中なのですけれど? 空気をお読みなさい。


「ふざけるな!」

 巨躯の獣人が怒鳴り、大地を割る。

「我ら四天王を前に、そのような舐め腐った余裕――」

「余裕ではございませんわ」

 私はニッコリともせず、冷酷に遮って答えた。

「純粋なオタクの感動です」

「何を言っている!? 狂ったか!」

「推しの最大の見せ場ですもの」

「は?」

「貴様らのような噛ませ犬の三流悪役のセリフで、邪魔させませんわよ?」


 その瞬間。

 私の中で、親としての理性と、限界オタクの情熱が、非常によろしくない形で悪魔合体(融合)した。


 ――推しの名セリフ。

 ――父としての絶対の責任感。

 ――最愛の家族を背に庇う、完璧な雄の姿。

 ――しかも、戦闘直前の緊張感。


 ああもう、無理ですわね。

 この完璧な流れで、私がただ黙って見ていられるはずがないではありませんか。


「おかあさま、おめめがこわいです」

 リリアが小さく、私のスカートを握って呟く。

「ええ」

 エルが、妙に冷静な悟った声で続けた。

「リリア、よく見ておきなさい。だいたいこういう時、母さんは絶対になんか『すごいこと(やりすぎ)』をするから」

「エル」

「何?」

「その的確な分析力、大変よろしいですわ。母は誇りに思います」

「ありがとう」

「今、褒めてる場合?」

「最高の見せ場(場合)ですわ」


 私は扇を広げ、一歩前へ出た。

 クライス様の斜め後ろ。

 背後の子どもたちを私の魔力で完全に庇える位置。

 でも、彼の見せカメラアングルを絶対に奪わない、完璧なアシスト位置。


「ルシア」

 クライス様が、私の不穏な魔力の高まりに気づき、少しだけ振り返る。

「何ですの」

「お前、一体何をする気だ」

「もちろん」

 私は心の底から、邪悪に笑った。

「愛する推しへの、全力の『応援バフ』ですわ」


「……応援」

「ええ」

「嫌な予感しかしない」

「失礼ですわね」

 私はすでに両手の指先へ、規格外のチート魔力を集めて限界突破させていた。

「ただ、ほんの少しだけ、あなたの剣をサポートするだけですわ」

「お前の“少し”で済んだことが、今まで一度でもあるか?」

「今回は多分、比較的」

「全く信用できん」

「でしょうね!」


 四天王たちが、こちらの夫婦漫才の会話を理解できないまま、苛立ちを募らせて殺気を放つ。

 大剣士が黒炎を膨張させ、仮面の魔術師が空へ即死級の呪紋を展開し始めた。


 ああ、いけません。

 本当にいけません。

 こんな小者連中のせいで、クライス様の“ここは俺に任せろ”の最高に見栄えのする見せ場が、万が一にも怪我で濁るだなんて、オタクのプロデューサーとして絶対によろしくない。


 でしたら。


 推しの格好よさを、私のチート魔法で、さらに天井知らずに盛って(バフをかけて)差し上げるまでですわね。


「《全能力強化・極 (フル・ブースト)》!」

「《身体加速・神域 (ヘブンズ・スピード)》!」

「《剣圧増幅・百重 (オーラ・マルチプライ)》!」

「《闘志高揚・祝福反転 (ホーリー・リバーサル)》!」

「《必殺補正・臨界突破 (クリティカル・オーバー)》!!」


「ルシア!?」

 クライス様が、自身の身体に漲る異常な力に驚愕して、本気でこちらを振り向く。

「何ですの」

「お前、今俺に何を重ねてかけた!」

「少しだけ、オタクの愛の魔法ですわ」

「少しではない! 力が溢れすぎて身体が爆発しそうなんだが!?」

「でも、推しの見せワンパンに妥協はできませんもの! 気合いで堪えてくださいまし!」

「母さん」

 エルが、結界の中からポツリと言った。

「父さん、力が溢れすぎて、全身がなんか光ってる」

「そうですわね!」

 私は扇で口元を覆い、大きく興奮して頷いた。

「大変よくお似合いです! 伝説のスーパー騎士ですわ!」


 実際、クライス様の周囲には、今、私の込めた淡い銀青の濃密な魔力が、オーラとなって渦巻いていた。

 でも下品な輝きではない。

 むしろ、氷の騎士の研ぎ澄まされた美しさを何十倍にも引き上げる、神々しいまでの『戦闘補助演出エフェクト』である。


「おとうさま、ぴかぴか!」

「すごい、きれい!」

「……」

「……」

「だめですわ」

 私はとうとう、推しの神々しさに口元を押さえてしゃがみ込んだ。

「今のオーラ全開のクライス様、格好よさがカンストして規格外です。スチルが欲しいですわ」


 四天王の方は、その異常な光景に完全に一拍遅れてドン引きしていた。

 いや、仕方ない。

 辺境伯夫人が、夫へ向かって、明らかに世界を滅ぼすレベルの過剰な高位支援魔法をぶち込みながら、「推しの見せ場ですので」とか真顔で言っているのである。

「こいつら、魔王軍よりヤバいんじゃないか?」と混乱するなという方が無理だ。


「き、貴様ら……!」

 仮面の魔術師が、焦って叫ぶ。

「ふざけるな! 舐めるな! 我らは魔王軍四天王だぞ!」

「ええ、存じておりますわ」

 私は余裕の微笑みを浮かべた。

「でも、今の私のバフを全乗せしたクライス様の前では、あなた方の登場は、少々タイミング(運)が悪うございましたわね」

「何を――」

「だって」

 私はニッコリと言い切った。

「今日は、世界最強のパパの格好いいところを、子どもたちへ見せる記念日ですもの。モブは秒で退場なさい」


「は?」


 その、あまりにも間の抜けた、一言が、四天王の生涯の『最後の台詞』になった。


 次の瞬間。


 光り輝くクライス様が、視界から消えた。


 いえ。

 消えたように見えた。

 それほど、圧倒的に速かったのだ。


「――ッ!?」

 黒炎の大剣士が、防御態勢に反応するより早く。

 クライス様の神速の剣が、横一閃に空間ごと走る。


 ゴォォォォッ!! と。

 斬撃というより、竜巻のような圧倒的な『剣の圧』が通り過ぎた。

 黒炎ごと、大剣士の上半身が呆気なく吹き飛ぶ。


「な――」

 細身の女魔が悲鳴を上げる暇すらない。

 二撃目はもう来ていた。

 踏み込み。

 返し。

 紫の毒の瘴気が、彼女の身体ごと、きれいに真っ二つへ裂ける。


「ば、馬鹿な! 我ら四天王が――」

 巨躯の獣人が、焦って丸太の腕を振り上げる。

 遅い。

 スローモーションのように遅すぎる。

 今のバフ全開のクライス様へ、その程度の反応速度で間に合うはずがない。


 三撃目。

 膝の関節を粉砕。

 四撃目。

 喉元を正確に貫く。

 巨体が、悲鳴も上げずにそのまま地面へドスンと沈んだ。


 最後の仮面の魔術師が、パニックになって慌てて自爆の詠唱に入る。

 だが、その言葉の半分を唱えたところで、クライス様が剣を振った『風圧』だけで、術式がガラスのように吹き飛ぶ。


「う、そだろ――」

「終わりだ。消えろ」


 冷徹な、低い死神の声とともに。

 五撃目。

 仮面ごと、魔術師は脳天を割られて空から真っ逆さまに落ちた。


「「「…………」」」


 静寂。


 本当に。

 見事なまでの、秒殺の静寂だった。


 四天王。

 世界を滅ぼす魔王軍の最強の幹部。

 本来なら、物語を彩る中ボス格。

 隠し最終シナリオの山場前に立ち塞がる、絶望的な強敵。


 それが。


 私の最愛のクライス様に。

 しかも私の超絶チートバフ込みとはいえ。

 一瞬で。

 本当に、呼吸をするような一瞬ワンパンで、全滅した。


「あら」

 私は扇の奥でパチパチと瞬いた。

「思っていた以上に、見事なワンパン(即死)でしたわね。四天王とは何だったのかしら」

「母さん」

 エルが、結界の中から小さく言う。

「今の、やっぱり母さんがバフ盛りすぎのすごいことした?」

「ええ」

 私は大きく頷いた。

「でも、ワンパンで倒したお父様が、最高に格好よかったでしょう?」

「うん」

 息子の目が、父親への憧れで完全にキラキラと輝いていた。

「すごかった。一瞬だった」

「そうでしょうとも!」

 リリアも結界から出てきて、両手をパタパタさせる。

「おとうさま、さいこう! むてき!」

「ええ、最高で無敵ですわ!!」


 クライス様が、剣を鞘に納め、ゆっくりとこちらへ戻ってくる。

 剣についた瘴気は、私の祝福バフの効果で、すでに浄化されてほとんど消えていた。

 その歩き方はいつも通り静かで、でも、今の一連の神がかった動きを見た後だと、もう何をしても「格好いい(尊い)」としか言えない。


「クライス様」

「何だ」

「最高でしたわ」

「……」

「今のトドメの“終わりだ。消えろ”のセリフも含めて、大変にオタクの心に刺さりましたわ」

「……お前」

「はい」

「バフを、盛りすぎだ」

「どこがですの?」

「全部だ。木を斬るのに名刀を使うような真似をするな」

「あら」

「身体の制御が効かんところだったぞ」

「でも、推しの見せ場ですもの。絶対に怪我させたくないですし」

「もう少し加減しろ」

「難しいご注文ですわね。愛故に」


 クライス様は、やれやれと小さく息を吐いた。

 だが、その耳の先が少しだけ照れて赤い。

 ああ、ええ。

 分かりますわよ。

 家族にちゃんと褒められていることは伝わって、嬉しく思っておりますわね。


 エルが、興奮を抑えきれない顔で前へ一歩出た。

「父上」

「何だ、エル」

「今の」

「……」

「すごかった」

「……そうか」

「うん」

「すごく」

「……」

「世界一、格好よかった」

 クライス様の目が、息子の真っ直ぐな称賛に、ほんの少しだけ父親の顔でやわらかくなる。


「そう思うなら」

「うん」

「今の太刀筋、よく目に焼き付けて覚えておけ」

「……うん!」

 リリアも負けじと、短い手を上げて叫ぶ。

「リリアもみた!」

「そうか」

「おとうさま、ぴかぴかで、ばーんってして、すっごくつよかった!」

「……そうだな」

「母さんが、もっとおとうさまをぴかぴかにした!」

「ええ」

 私はフンスと自慢げに胸を張った。

「お父様の見せ場を、ママが最大火力で演出いたしましたわ」

「だから加減しろと言っているだろう」

「次は善処いたします」

「少しも信用できん」


 私はクスクス笑いながら、地面に倒れ伏した元・四天王たちの残骸を見た。

 まだ黒い魔力の残滓が漂っている。

 だが、もうピクリとも動かない。

 完全に消滅して沈んでいた。


「しかし」

 私は少しだけ、今後のバランス調整に首を傾げた。

「魔王軍の幹部である四天王が、この程度のバフでワンパンで沈むとなると」

「……」

「やはり、我が家基準(カンスト戦力)が、この世界においてだいぶ狂っておりますわね」

「最初からだろう。今さら何を言っている」

 クライス様が呆れて言う。


 それはそうかもしれませんわね。


 でも。

 それでいい。

 うちのチート基準など、今さらまともである必要はない。


 だって。

 魔王だろうが四天王だろうが、世界の危機だろうが、全部まとめて。

 推しと家族の穏やかな老後計画(日常)を邪魔する、ただの『駆除すべき害虫』にすぎないのだから。


 私は、四天王の残骸をゴミを見るように見下ろしながら、静かに、そして楽しげに思った。


 ――ええ。

 この調子なら、魔王本体も、思っていたよりずっと早くサクッと駆除(お掃除)して、家族温泉旅行へ行けそうですわね。



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― 新着の感想 ―
四天王にもバフかけてあげてwww
魔界の神獣?腹見せシッポブンブンワンちゃんが出て来そう( ≖ᴗ≖)ニヤッ ルシアさんのチートでギッタンギッタンのフルボッコ期待♡
こんばんは。 この瞬殺劇を魔王が本拠地で見てたら「ふざけんなボケ、おかしいだろ」ってキレてそうww そして魔界に帰った神獣は「魔王アホやなぁ…」って呆れてそう(笑)
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