魔王と勇者2
魔王はこっそり勇者の様子を見に来ていた。
勇者は外にも一歩も出ずに生死を繰り返しているという。魔物の一匹にすら出会っておらず、冒険のぼの字も体験していない
おかしいと思って勇者の行動を確かめに来ているのである。
「お、丁度悪魔っ娘勇者の棺桶連れて教会行っとるな」
「OH 勇者よ 死んでしまうとは情けない」
僧侶がザオラ〇を唱えて勇者が棺桶からゆっくりと起き上がる。
「あー・・・何で死んでるんだっけ。悪魔ちゃん知ってる?」
「さぁ、何ででしょうねえ」
可愛い悪魔の少女は死んだ目をしている。
「悪魔ちゃん」
勇者は顔を赤らめている。悪魔っ娘は笑顔が引きつった。
「なんです?」
「手握っていい?」
「1回1000ゴールドって言いませんでしたっけ?」
「ちょっ・・・・・・もう王様からせびれないって。ムリだって。これ以上は捕まっちゃうって。殺されちゃうって!!会いに行く度白い目で見られてるから!!噂にもなっちゃってるから!!行く度衛兵さんめっちゃ怖いって!!」
「そうは申されましても、私にも生活がありますから」
「借金してるんですよね?」
「ええ、100万ゴールド程(大嘘)」
「魔王を倒したら自由になれるんだよね?」
「ええ、そのはずですわ。ですから勇者として一刻も早く街の外へ出ませんと」
「分かった、絶対魔王を倒しに行くよ!!手を握ってもいい?」
「どうなっても知りませんよ」
手を握ると、勇者は干からびて死んでしまった!!
悪魔っ娘はしれっとしている。
僧侶はあっけにとられている。
魔王は悲しみにくれている。
「アイドルオタ以下になっとるやないか!!」
魔王の叫びが周囲に轟いた。
「OH 勇者よ 死んでしまうとは 情けない 」
「それ、言わな気が済まんのか?」
勇者が復活した。
「はっ・・・僕は一体何を」
「まさかこんなしょうもない生と死の無限ループが存在するとは」
「魔王さん、何故ここに!?」
「それを断ち切る呪文を君に伝えよか」
勇者と悪魔を離して、魔王が肩を叩いて、勇者に耳打ちする。
「悪魔っ娘、500歳でひ孫もおるからな」
勇者は氷ついた。
余りのショックに勇者は思考が停止し
教会に勇者の氷像が1週間程立っていたという。




