それからそれから
前の話を大幅修正いたしました。見てない方は、そちらを見てからの方がわかりやすいかと思います。
遅くなりました。
野上さんの返事。
あの日から数日。
冬休みに入りました。
一応、創也にあの日のことを報告した。
野上さんとぎこちなく話すこともなくなった。
まだ返事はもらえてないけど……。
で、今日はクリスマス。
クリスマスでも、学生には課題というプレゼントがあるので、前にも勉強した図書館で、四人で勉強している。
創也とおれ、野上さんと唐崎さんで向かい合っている。
「……よし。終わった」
「もう?! 創也手伝って」
「嫌だね。早くやれよ」
と創也は課題をしまって言う。
ずるい……。
「……わたしも、終わり」
「ええ?! 由里葉も?」
「うん。頑張って」
野上さんも終わったらしい。
おれと唐崎さんは、終わった二人に応援されながら、終わらせた。
「……さて、どうする?」
「買い物!」
と創也の質問に即手を挙げて、唐崎さんは言った。
「今日クリスマスだし、プレゼント買ってよ。それで、交換しよう! いいよね、松木」
「何でおれ?! ……まあ、いいよ──」
野上さんにプレゼント買えるし……//
「じゃあ決まり! 行こう行こう!」
「……はぁ」
創也のため息が唐崎さんに届くことはなく、おれたちは近くのデパートに向かった──
*
「じゃ、由里葉と買ってくるから、矢倉たちも買っておいてよ! またね──!」
と着いてすぐに、唐崎さんは野上さんを連れ立って行ってしまった。
「……早いなぁ」
「……じゃ、俺たちも探すか──」
並んで店を探しながら歩く。
すると、創也がふと訊いてきた。
「野上から、返事もらったか?」
「ん? あー……まだ」
「そっか──ま、大丈夫だろ」
「創也……」
「あそこ、女子たちに人気らしいぞ」
創也が指差した方には、ピンクを基調とした可愛らしい店があった。
お客さんは、女子や女性ばっかりだった。
「……入るの?」
「……仕方ないだろ──」
恥を捨てて、お店に入った。
店員さんはちょっと驚いてから、何か納得したように笑っていた。
そして、素早く品を見定めて買った。
「恥ずかしかった……」
「ああいうとこは、女子がいなきゃダメだ──」
二人で近くのベンチに座って休憩。
創也が、連絡いれるわ。と唐崎さんに連絡して、待ち合わせることになった。
*
「……創也は唐崎さんに告白とかしないの?」
待ち合わせの場所で立って待ちながら、創也に訊く。
「は? ……じきにする。てか、お前が告白したとか言うから、俺もしないとなって思った。いつまでも友達でいたら、友達のままで終わる気がするし」
「そっか──」
創也も考えてるんだ。唐崎さんが知ったら、きっと喜ぶだろうな……。
「プレゼント、喜ぶかな?」
「どうだろうな──」
おれは、クマの模様のシャーペンと、四つ葉の柄の消しゴムを買った。
実用性重視で、使ってもらえるかもしれないからね!
創也は、何かよくわからないカエルのキーホルダーを買っていた。
頭を軽く押すと、カエルの唄が流れる仕組みになっている。創也が流して遊んでいた。
きっと、唐崎さん怒るだろうなぁ──
「おー! いたいた! 買ってくれた?」
と唐崎さんと野上さんが来た。
二人もプレゼントを買ったのかな──
「おう。はい──」
と創也は唐崎さんに袋を渡した。
俺も袋を渡す。
「はい。気に入ってくれるかわからないけど」
「ありがとう──」
そう言って、野上さんは袋を開けた。
すると目が輝いてきて、
「わぁ、可愛い! 使うね!」
と笑顔で言ってくれた。
「うん//!」
「ナニコレ〜!!」
隣から、案の定唐崎さんの不機嫌な声が聞こえた。
「ありえない! これで女の子が喜ぶと思ってるの?! もうサイテー!」
「頭押してみ」
「は?」
ぽちっと頭を押すと、カエルの唄が流れ出した。
「カエルの唄」
「聞けばわかるよ! そうじゃないよ?! もうっ、何で松木もとめないの!」
「ええ?! そんなこと言われても……」
ちらりと創也を見ると、創也はけらけらと笑っていた。
もちろん、それで唐崎さんの気が鎮まるわけもなく。創也は、猫のぬいぐるみを買って渡していた。
唐崎さんは、嬉しそうに笑っていた──
*
「じゃ、またな」
「またー」
帰り道。野上さんと唐崎さんと別れて帰ろうとしたとき、野上さんが唐崎さんに何か言ってから戻ってきた。
「どうしたの?」
「……ちょっと」
と野上さんは言ってから、創也に目で何か訴えていた。
……何だ?
すると創也は何かを察したのか、
「幸多、俺先行ってるわ」
と言って、行ってしまった。
「……松木くん、これ──」
創也がいなくなってから、野上さんはカバンから紙袋を取り出した。
「プレゼント。気に入ってもらえるかわからないけど──」
確かに唐崎さんに気を取られていて、プレゼントをもらっていなかった。
創也は、唐崎さんとお揃いのストラップだったっけ──
「ありがとう──」
袋の中を見てみると、紺色のマフラーだった。
「もしかして……作ってくれたの?」
そう訊くと、野上さんはコクンと頷いた。
「……ありがとう//スッゴい嬉しい! 使うよ!」
「……うん//……あとね──あれから、色々考えて、わかったよ……//」
そう言って野上さんは、おれをしっかり見て、ゆっくり口を開けて言った。
「わたしも……好き、だよ……////」
……『好き』その言葉が、何回も何回も頭の中でリピートされる。
嬉しい……//スゴくスゴく、嬉しい──!
「ほんとに……//?」
わかってるけど、確認したくて聞き返してしまう。
「うん……//」
「……そっか……//これからも、よろしく//」
「うん……よろしくね──//」
マフラーを抱きしめると、袋がクシャクシャッと音を立てた。
胸の中がぽかぽかと温かくて、冬なのに全身が熱かった──
休日投稿です。




