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倫子とノブオ、人面犬との遭遇③
「ノブオさん、私にやらせて!!」
ノブオの手から鍵の束をひったくると、倫子はさっさとウサギ小屋のものを見つけた。
「ありましたよ!!」
そして、金網の扉についている小さな錠前に鍵をさすと、くりッと回す。
カチッと小気味良い音がして鍵は外れた。倫子が急いで扉を引く。
「おぉ!! ジュンジ、開いたぞ!!」
ノブオが叫ぶ。
すると、ウサギたちをかき分け、慌てて小動物が一匹、飛び出してきた。
それをウサギたちも追って小屋から出ようとするが、倫子はいいタイミングで再び扉を閉め、錠前を戻した。
飛び出してきた小動物は、そこでゼェゼェ息を切らしている。
その姿は全体的に黒っぽい色の、足の短いダックスフントだった。
「お前、ダックスなのか? っていうか、ジュンジなのか?」
こちらに背を向けていたそいつに、ノブオは恐る恐る声をかけた。
ダックスはゆっくりこちらを振り返る。




