プロローグ
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sight 皆見凪茶
「─────ハァッ、ハァッ!! 恭平!!?」
私は病院のドアを蹴破らんかという勢いでドアを開ける。するとそこには、
「・・・・・・? どなた様でしょうか?」
ベットで目を閉じている神薙恭平と見た所30代の若い奥さんがいた。恭平の母親だろうか?
「・・・・・・あっ、はい!! 私は立正高校2年の皆見凪茶です。神薙君には日頃から・・・」
私がそこまで言うと、彼女は納得したようにあぁ、と頷く。
「なるほど、貴女が『凪先輩』ね? 初めまして、私は神薙恭平の母の奏です。いつも恭平がお世話になっております」
そこまで言って奏さんは深々と頭を下げる。私は慌ててそれを制して、
「そんな・・・やめてくださいお義母さん。こちらこそよくしていただいて・・・」
今少しおかあさんのイントネーションが違った気がしたが、気にせず続ける。
「・・・・・・それより、恭平は大丈夫なんですか? 倒れたって・・・」
私はベットで昏睡している神薙恭平を見て言う。しかも恭平が倒れたのはあの後だ。・・・・・・別にあの時私はそれほど・・・いや殆ど恭平に攻撃は当てられてなかったが、万が一がある。
「・・・・・・命に別状は無いみたい。でも、昏睡状態だからいつ目が覚めるかお医者様も分からないんだって・・・」
「・・・・・・そんな・・・・・」
私は絶句する。ということは最悪恭平はこのまま目を覚まさない、という可能性もある。
「・・・・・・恭平・・・」
静かに呟いた私に、
『助けたいかい? 神薙恭平を』
突然声が聞こえてくる。私は驚いてまず奏さんを見るが、
「・・・・・・?」
むしろいきなり振り向いて驚いたのは向こうの方、どうやら奏さんではないらしい。
『信じるかは君次第だけど、屋上に来て。詳しいことはそこで話すよ』
半分くらい面白がるような声音で話しかけてくる。私は暫く思案した後、
「・・・・・・それじゃあ奏さん、失礼します。また来ますね」
「え、ええ。よろしくね」
私は一礼して病室を後にし、屋上へと向かうのだった。
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