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紅(べに)とブランディング

本作品は、中年のおっさんの個人的なAIへの興味から派生し始めたものにつき、

作者が好き放題書き散らかしています。

ですので、皆さんが普通は書かないような事にこだわったりしてしまっています。

生理描写や衛生描写等が重く書いてる本人もスカッと全くしておりません。

お気に召さねばそっと閉じていただけると登場人物たちも喜ぶと思います。

それでも、お付き合いしていただける方はどうぞよろしくお願いいたします。

あれから1週間。安宿からルナとともに小綺麗な宿に移ったリュンヌは、あの憂鬱な下腹部から解放されていた。期間が過ぎただけだが。


今日もルナからは、クソマズ粉末がリュンヌに渡される。


「....もう、終わった。....なんで、まだ....っ。」


リュンヌはぱっちりとした瞳で、差し出された「いつもの粉末」を恨めしそうに睨みつけた。


あの憂鬱な重みから解放され、身体は驚くほど軽い。期間が過ぎたと言えばそれまでだが、この一週間、ルナに強引に「コスト管理」されたのだ。


結果、肌のツヤも顔色も、路地裏で脂汗を流していた頃とは見違えるほどだ。


「あんたねぇ、喉元過ぎれば熱さを忘れるってやつ? これは『アフターケア』兼『体力増進プログラム』よ。」


意味不明語句の連発だが、リュンヌもなんとなく察せる内容でありなんかムカつく。


「来月の『定期的なコスト増(生理痛)』に備えて、今から身体の基礎数値を底上げしておくのが真のタイパでしょ。」


ルナは相変わらずの調子で、ピーチクパーチクと持論をまき散らす。


小綺麗な宿の、朝日が差し込む小さな食卓の上には、バランスの取れた朝食(もちろんルナの厳しい目利きによる自炊だ)が並んでいる。


「....でも、これ....。....本当に....マズい。....砂、....草、....煮詰めた。....。」

リュンヌは涙腺が緩んできた。


「いいから黙って飲みなさい! ほら、一気に! その『苦さ』は、将来の『健康』というリターンを生むための初期投資なの!」


リュンヌは覚悟を決め、鼻を摘んでクソマズ粉末を流し込んだ。


「.....っ!! ....う、うぅ....。....地獄....っ。」


苦悶するリュンヌを確認し、ルナは満足げに手帳へ何かを書き込む。


「よし、味覚の拒絶反応も安定してるわね。さて、身体が仕上がってきたところで、今日もするわよ。」


ルナは両腕をぐるぐる回し気合を入れて神官服を着る。

静かにしてれば清楚な可愛い神の御使いだ。


この街で同じ『辻説法』してても、市場のシェア(お布施)が飽和するだけだからね。」


辻説法しているのはルナだけだし、そもそもルス教は国教だ市場占有率なぞ関係ない。


リュンヌは「シェア」という言葉は理解不能だが、嫌な雰囲気をリュンヌの対こすぱ反応が敏感に察知する


「....え。....どこで、....嘘つくの....?」

もはや嘘決定としてリュンヌはルナに尋ねる。


「はぁ?!リアルな心からの声を皆様にお話してんののどこが嘘なのよ。」


ルナは若干キレ気味で言葉を放り投げてきた。


「もっと効率よく稼げて、かつあんたの『実戦データ』が取れる場所。つまり、広場よ広場!」


「(もはや稼ぐのは否定しないんだ....)」

リュンヌは手製の相棒の柄をギュッと胸元へと引き寄せる。


ナギナタは、今やルナの指示によってリュンヌの手で丁寧に柄まで磨かれ、心なしか以前より鋭い光を放っている。


ルナは「次はリュンヌここに座って。」と言う。

リュンヌはナギナタを元の場所に置き直して渋々従う。嫌と言っても聞いてはくれない。


ルナは、部屋の小さな書き物机の前にリュンヌを座らせると貝殻を2つ合わせた物をリュンヌの前に置く。


コトンと硬いもの同士が触れ合う音がする。

「へへーん。紅よ。」

ルナが嬉しそうに宣言する。


リュンヌはそれと自分がなんの関係があると思う。


「....べに?.... お花....?」


リュンヌはぱっちりとした瞳を点にして、机の上に置かれた貝殻を見つめる。


二枚の貝を合わせたその姿は、海のない内陸で育ったリュンヌには珍しいものだ。


ルナがそれを開いた瞬間、中に塗られた鮮やかな色彩に息を呑む。


「これ....私...?....関係ない。....綺麗なもの....、似合わない。」


リュンヌは、逃げるように椅子から立ち上がろうとする。だが、ルナのギラギラした圧まみれの視線がそれを許さない。


「いいから座るの。関係ないわけないじゃん。あんたは私の『商品価値』....じゃなくて、ルスの教えを体現する『奇跡の証人』なのよ。」


ルナはリュンヌにぐーっと迫って熱い声で酷いことを言ってのける。


「路地裏で脂汗流してた死に損ないが、私の管理下でどれだけ輝くか。その『視覚的エビデンス』を補強するのが、この紅の役割よ。」


「....えび、でんす....? ....ただの、お化粧....っ」


「ただのお化粧じゃないのよ、これは『ブランディング』よ!私とあなたはスネルじゃなかった、えっとまあいいわ高級品なの。」


ルナ、安定のいい加減さだがリュンヌ相手ならセーフだ。


案の定「....すねる。うん拗ねてる....。」リュンヌはボケていた。


「血色の悪いボディーガードなんて、雇用主わたしの能力を疑われるじゃない。ほら、顎を上げて。じっとしてて。」


ルナが細い指先に紅をとり、リュンヌの唇に触れようとする。慣れた感じにリュンヌは育ちの違いを痛感する。
























朝から激マズ粉末を飲まされ、無理やり化粧させられて、挙句の果てがお金稼ぎの広告塔って何を書いてるんですかね私。

リュンヌの意思と関係なくビジュアル改良が進んでいますがその効果はどうなんでしょう?

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