第48話 始球式の行方・・
「まあ、落ち着け。まず、ポジションだがレギュラーを張っている人に守りについてもらう。」
「はい。」
「それでピッチャーなんだが・・。」
「はっ!」
チームは静まった。同時に選手達は岸田と結城の方を向いた。
「どっちが・・・・。」結城が言う。
「・・・・・やろうか。」岸田が言った。
「それでだ。以前の防御率を比べてみたんだが、ほとんど互角なんだよな。」
江藤監督も困っていたようだ。
「どっちがやる?」
「背番号1だった岸田くんで・・。」結城が言った。
「いや、結城くんのほうが・・。」岸田は言った。
「そうなると思ったんだ。2人で話し合って決めてくれ。」
「はい・・・・・・。」
そして帰り道、岸田と結城は話しながら帰った。
「聡志がやれよ。」岸田は言った。
「いや、永治がやれよ。」結城が答えた。
「知香ちゃんだって尊敬の目で見るよ。」岸田は言った。
「知香はいいの。」結城は答えた。
「投手とも握手できるだろ。」結城は続けた。
「そうだよな。」
「でも俺たちが目指しているのは始球式のマウンドじゃなくて、ラビットズドームのマウンド、そしてプロとしてそのマウンドに上がることだろ。」岸田は言った。
「そうだよな。」
「・・・やっぱり背番号1の永治だな。」
「なんか、わるいな。」岸田は困惑した。
「監督も話し合って決めろって言っていたけど本来なら背番号1の永治だろ。」
「・・・しっかりやるよ。」
「・・頼むな。」
こうして東京ラビットズの始球式は岸田永治が務めることになった。
「ただいま。」




