1、咲けよ若者
みんなは花を誰かに送ったことはあるだろうか。
恋人や家族、友達とかに送っちゃったり、
大切な人が笑顔になると嬉しいよね
でも、、、、、
「、、、、起きて、、、、、ん」
「、、起きて、、、、ひ、、くん、、」
「起きて、ひーくん」
2026年 8月26日 午前7時
春の朝日を浴びつつ、唸りながら起き上がる。
「、、、久しぶりに見たな、あの人」まだ寝ていたいという気持ちもあり、二度寝しようとしたところで、
「おい!何寝ようとしてんだ!さっさと起きろ!」
すごい大きな声が聞こえた。
「、、、もう少しだけ」
「何言ってんだ馬鹿野郎!今日は大事な日だろうが!」
「、、、、ごめん、ごめんそうだった。、、、、起こしてくれてありがとう。まるちゃん」
まるちゃんとは陽向が飼っているペットだ。ペットと言っても動物ではなく植物だが。サボテンのまるちゃん。陽向が生まれる前からいたらしいが何歳か聞けていない。だいたいの植物はみんなおとなしいんだけどな。
「、、でもまるちゃん。昭和のおっちゃんみたいだね」
「うるせー。さっさと支度しろ!」
(、、、、素直じゃないんだか何だか)
なぜか照れ臭そうにしている。いわばツンデレだ。きょうもかわいいなと思いつつ陽向は朝の支度を済ませる。陽向に親はいない。施設で育った天涯孤独だ。でもまるちゃんがいるから大丈夫。
「いってきます!まるちゃん」
「さっさといけ!ばか陽向!」
口は悪いのに挨拶したらなんだかうれしそうにするんだよなーと思いつつ、目的の場所へ向かう。
今日は植物の研究施設「フラニーチェリ」で大切に育てられている夕胡蝶を見学することができると胸の高鳴りが止まらない。夕胡蝶は夕方ににだけ咲くとても美しい花。しかしその花はこの研究施設でしか咲くことのできない。温度管理や水分調整などいろいろ大変らしい。メディアでさえ入ることのできない秘密の場所。こんな機会めったにないから、知り合いに感謝だ。
どんな色をしてるのかな
どんな姿をしているのかな
期待でいっぱいになる。だがここではありえないことだが、もし悲痛な声が聞こえたらどうしようか
先日アルバイトの休憩時間に植物の観察をしてたら、植物たちの悲痛な声が聞こえてきた。
「助けて」
「苦しい」
「もう嫌だ」
とりあえず応急処置程度の世話をしたが、もしかしたらまたあの環境に陥っているかもしれない。そう考えただけで吐きそうだが、、、今吐くわけにはいかない。
期待と不安で押しつぶされそうになりつつ、到着する。それはとても大きな研究施設であり、誰かから守るような建物であった。しばらくすると眼鏡をかけた髪の長い女性が出てきた。
「百瀬様でお間違いないですか、、、顔色が悪いようですが、大丈夫ですか」
「は、はい、、、大丈夫です、、お気遣いなく」
「、、、そうですか。ではこちらへ」
百瀬陽向、17年間生きてきた中で一番緊張しています。




