リセマラ五日目⑥
いつまで5日目引っ張るんだとお思いかもしれませんね。あと2話で5日目は終わります(予定)。
サルスキーの首が宙を舞い、フィリスの近くに落ちる。地面に残ったサルスキーの体からは勢いよく血が吹き出し、まるで血の噴水と化している。
「なっ!」
「ひぃぃ!」
クワースたちをはじめほかの村人たちはあまりにむごたらしい光景に青ざめ、中には卒倒するものもいた。盗賊団たちでさえも血の気の引いた青い顔をして静まり返っている。
「な、何をするんだ!」
フィリスはおぞましい光景を生み出した人物に怒りを向ける。
「何って使えないゴミを処分しただけだよ。」
ゲザドルは何でもないというふうにサーベルの血を拭いながら答える。サルスキーは彼のサーベルの一振りに首をはねられたのだ。
「もうあいつは戦う気はなかったじゃないか!」
「それが問題なのだよ。ちゃんと最後まで戦いもせずにあきらめるような軟弱な部下はいらん。しかし、あいつとは長い付き合いだったんだ、悲しいよ。」
心にもないということが丸わかりの言葉を吐きながら、ゲザドルはフィリスに視線を向ける。
「それよりお前、面白そうなスキルを持っているな?どうだ、俺のところで副団長をやってみないか?」
「誰が、仲間をゴミのように捨てるやつの仲間になんかなるか!早くこの村から出ていけ!」
「そういうと思っていたよ。けど、お友達の命と引き換えならどうだ?」
サルスキーの手を離れて地面に横たえられていたティアを抱きかかえ、サーベルを突きつけるゲザドル。
「さぁ、どうする?」
「くっ、汚いぞ。」
「どうだ?仲間になるか?ん?3秒だけ待とう。3,2,1・・・」
「わかった!なる、なるよ。」
ティアの命には変えられない。また、この場をしのいでおけばいつかはすきをついて脱出できるとも考えてフィリスは仕方なしにゲザドルの要求を飲む。
「がはは、いい返事だ!おぃ、この女を見張っておけ。」
ゲザドルは人質のティアを部下に渡し、僕の肩に手をかける。
「これからよろしくな?」
「ッ!あ、あぁ」
フィリスの顔が嫌悪感に顔が引きつる。
「さぁ、では続きを始めようか?さぁ、早く金目の物を集めろ!」
「ハイっ!おらお前たちはやく案内しろ!」
部下たちに発破をかけるゲザドル。その号令を受けて部下と村人たちはまた動き始める。それをゲザドルの隣でフィリスは止めることができずに眺めるしかできない。
「あぁ、そういえば・・・」
ゲザドルは思い出したかのようにフィリスの後ろに向かって歩き出す。
ゲザドルがどこか見えないところにいくのであればティアを救い出すチャンスだ。部下だけなら何とかなるかもしれない。
そう考えたフィリスは、彼の行く先を確認しようと振り返る。
「うっかりゴミの処分を忘れていたよ。」
「なッ・・・!」
「・・・んっ。ここは?」
その時、眠らされていたティアが目覚め、寝ぼけまなこのままあたりを見回す。
「キャアーッ!!」
目を覚ましたティアの目に最初に飛び込んだのは、ゲザドルに貫かれて胸からサーベルを生やすフィリスの姿であった。




