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「パラボラパンデミック」  作者: ののむらハル
第一章 アウトブレイク編
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第二話「VS.メッセージ」



差出人ーー『Reo』


うそっ!Reoってあいつじゃん⁉︎

あのエイリアンなったやつじゃん⁉︎?



あの悲惨な映像が頭の中に浮かび

息を飲む。


「姉ちゃんメッセージ来てるよ、開ける?」

弟がゲームをプレイしながら話す。


えっ⁉︎


「いや!いや!いいよ!開けなくて!」

「へ?」

オーバーリアクションな私を見て弟はキョトンとする。

「あれだもん!ほら!ゆうとゲームしてんじゃん!無理しないで!ね!」


めっちゃ動揺してる!私!


「ふーん」

弟はテレビ画面を見てゲームの続きをする。


弟に問い詰められたらどーしよ〜!


「ナナ!あんた体調悪いんでしょ⁉︎

さっさと寝なさい!」

母が台所から険しい表情で出てくる。


あっ!そうだった、インフルエンザっぽい言ってたんだ。



「あ〜、姉ちゃん寝るわおやすみ。」

「はーい、おやすみー」






夜の11時17分


もちろん眠れるわけない。


もぅみんな寝ただろうなぁ…


あのエイリアンなんだったんだろ、

今日見てたら何も起きなかったけど…

怖いなぁ…。

普通にゲームしたいよー

普通に楽しみたいよー


やっぱイベント?

あのメッセージもイベント系の通知かなんかかなぁ?


よし!


ベッドから起きて真っ暗な居間に行く。


やっぱ、みんな寝てるかぁ…



ゲームの電源に手を伸ばす…


…スー




なんか…電源押せない。


ううっ…みっ水飲もう!



やっぱり怖がってるよ〜自分。




ああ〜どーしよ〜


台所の冷蔵庫を開けたり、閉じたりする。

なんだか冷気がふわってきて気持ちいい。



あっ〜どーしよ〜。




翌日



「おはよ〜ナナ〜!」

「おはよ、ナツ」

結局いつもの朝が来た。


「何〜?今日も寝不足〜?」

今回の寝不足は前よりひどい。

あれからメッセージは見れず、居間を行ったり来たり。



とほほ…。




「恋多き女の子は大変だね〜!私が力を貸してあげよう〜!」

…ナツは相変わらずだね。



「よう!ナナ!部活に入る決心はついたか?」

あんたも相変わらずだね、

アホりゅうじ…。




「まぁ何かあったら話せよな」



ん?


りゅうじは何かに気づいたのかな?

さすが元キャプテン!



でも…

言えないよ。

言っても信じてくれないだろうし…

その前に!

このこと話したら私がゲームしてるのバレるじゃん‼︎

嫌だよ恥ずかしいよ〜!


バレたら一生カレシできないだろうなぁ…

うぅ。




夕方6時56分


「ただいまぁ〜」

「お帰りなさい」

台所から母の声が聞こえる。


早めの帰宅、今日はバイトがないのです。


「あれ?ゆうとは?」

居間にいつもいる弟の姿が見えない。

「今日、少年野球の日よー」


ああ、週何回かあるやつね。

最近始めたんだっけ。



居間のソファーに腰かけるとゲーム機が見える。


なんか嫌だなぁ…。


「ナナ、お母さんゆうと迎えに行ってくるから。」

台所から出て来て母は言う。

「え?お母さん迎えに行くの?」

「最近物騒でしょ?すぐ帰ってくるから、

帰って来るまでに着替えてなさいよ!」


母が迎えに行くとは…

ちびっ子が一人で歩けない世の中になってしまったのか。

…なんてこった。





居間に一人。




メッセージ見るなら今しかない!



迷わずゲームの電源をオンにする。

弟がいない時に見るほうがいいよネ!

がんばれ私!できるぞ私!



メッセージ画面を開く。

『Reo』の文字。


あぁ〜怖い…。



ゲームのコントローラを強く握る。



『Reo』を選択…。



テレビ画面に映された文字を見る。





*つづく*

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