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「パラボラパンデミック」  作者: ののむらハル
第二章 ゆうと編
12/21

第十二話「子供の夢」



「俺も終わりだ…」



龍二はそう呟き

羽交い締めをしていたエイリアンを放す




追ってきていた数匹のエイリアンも

近くまで来ていた




龍二は目をつぶり

床に膝をつく




…母さん、親父、ごめんな


ナナ…

最後に会いたかった…。






ペタペタっ…ーーー






「…?!」




エイリアンの足音が遠のいていく





目を開けると目の前にいたエイリアンはいなくなっていた



「あっ…あれ?」






プーッ!!


正門入り口付近から聞き覚えのあるクラクションが響いた





正門に走ると父親が窓から顔を出す



「龍二!早く乗れ!」


龍二は素早く扉を開け、乗り込む




「はぁっ!親父!優斗は⁉︎」


「ああ⁈ゆうと?誰だ?」

父親は運転しながら聞き返す


「ナナの弟だよ!さっきまで一緒だったんだ!来てないのか⁉︎」

後部座席から体を乗り出し父親に

問い詰める



「誰も来てないぞ!」




「…くそッ!!」

龍二は座席をグーで叩く




「今、戻っても殺られるだけだ!

とにかく家に帰るぞ!」

父親はそう言ってスピードを上げていく




ーーー









「お母さんどこ…?」


周りはすっかり日がくれていた




「お母さん…」

茂みの中で身を隠しながら

母親を探す



優斗はまだ総合体育武道館の敷地内にいた



「お母さんを置いて行けないよ…」



何もない駐車場を見る



エイリアンが数匹歩いていた




「どうしよう…」




身を潜めながら進む





進む先に大きい建物があった




周りを確認し

扉に近づく



ギィー…




ここ、空いてる…





優斗は中に入り周りを見る





わ〜

僕の学校と同じだぁ〜




建物は体育館だった





扉の横にある体育倉庫に入る





よいっしょ!




倉庫の扉を閉め

奥にあった跳び箱の中に身を隠した




お母さん…、お姉ちゃん…






跳び箱の中、床に座り

葬式用の黒いブレザーを脱ぐ



「ふぅ…」




ブレザーを膝にかけると

少しだけ懐かしい匂いがした




…お母さんの匂いがする






そのまま優斗は眠りにつく…








……




タッタッタッ…




一人の男の子が走る…




後ろからはエイリアンが…





距離が近づく…





エイリアンの触手が男の子の肩に…






触手が身体を包み込む…







「助けて!!」


優斗は目を覚ました




「はぁぁ夢かぁ…」




小窓から

明るい日差しが入り込む




「あっ!お母さんを探さなきゃ」




跳び箱から出て来た優斗は

体育倉庫の扉をゆっくり開ける




…ヤツらいないぞ





舞台袖に行き、母を探す



「いない…」



舞台から広い体育館を見渡した




…お母さんどこ?




「…あっ!そうだ!お母さん、かそうばに行ったのかもしれない!」



バスの中で誰かが火葬場に行くと話していたことを思い出す




優斗は舞台から降り走り出す




お母さん待っててね!







*つづく*

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