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閑話4  星神様になろう 一

仕事で遅くなりました。

ここで、一度章を切りたいと思います。


※閑話、星神視点です。

[世界人口が百億人を突破しました!]


「おー、今回は早かったなー」


 俺は、今流行中の惑星環境シミュレーションゲーム”プラネットメーカー”のゴール基準である人口百億人突破のメッセージと、スタッフロール画面を見ていた。


 今回は戦略を練りに練って、早い時間での突破を狙ったプレイだった。

 食糧問題、戦争回避、文明加速等、様々な要素を誘導していかなければいけない。


「んー、次はどうやって遊ぼうかねぇ?」


 俺は、すっかりぬるくなったコーヒーを飲みつつ、うすぼんやりと考える。

 スタッフロールの後も成長を楽しむことができるが、消化試合感が強くていつもここで終了させている。


「んー、災害オプションてんこ盛りのマゾプレイでいくか?」


 と、そんなことを考えていると、画面には見慣れないメッセージが表示されていた。


[新たなるステージへ旅立ってみませんか?]

[はい/いいえ]


「なんだこりゃ……隠し要素か?」


 俺は攻略Wikiを開き、書き込みがなされてるかを確認する。


「どこにも無いな……」


 見つけた奴が居ても、あえて書き込まなかったのか?

 んー、まぁいいか。


「面白そうだし、ここは、はい、だな」


 俺はマウスを動かし、はい、をクリックした。


――ビリッ


 その瞬間、俺の身体は動けなくなる。


 な、なんだ!?


《ようこそ、新たなる星神よ》


 な、なんだこれは!?

 なんだか、脳内に知らない男の声が響くぞ?


《という訳であなたには星神になっていただきます。否はない》

 

 えっ、ちょっと意味がよく――


《だいじょうぶじゃ、あっちでもそれと同じことをすればええ》


 あっちってどっちよ!?


《ぽちっとな》


 なっ――


 俺の意識はそこで途絶えた。







「ん……? ここはどこだ?」


 そこは暗黒の空間だった。


「だ、誰かいないのか~~~!?」


 俺はありったけの声で叫んでみる。


《こちらナビゲーター。星神候補の存在を確認しました》


 なんだ? 脳に直接声が聞こえた気がするぞ?

 ナビゲーターって何だ?


《質問。星神としての活動を開始しますか?》


 謎の声と同時、目の前に未来的な画面が出現した。


[開始しますか?]

[はい/いいえ]


「しますかと言われてもよ、はい、しか無いよな……?」


 ……いいえを選択したらどうなるんだ?


「質問なんだが、いいえを選択するとどうなるんだ?」


《解答。その場合は、貴方の魂が抹消されます》


 抹消……だと?


「選択肢が無いのと同じじゃないか!」


《応答。過去に、いいえを選択した星神候補が存在します》


「……そうか、状況に絶望したとかか。まあいい、俺はやってやろうじゃないか」


 おれは[はい]を押す。


《入力を確認しました。惑星生成プログラムを起動します》


――ブワッ


 押した直後、ナビゲーターとやらのアナウンスと共に、目の前には見慣れた画面が展開されていた。

 やたらと現実感があるが有るものの、”プラネットメーカー”の初期設定画面だった。


 惑星の大きさ、海面陸地比、公転周期や地軸の傾きといった、百数十にも及ぶ入力項目の並ぶパネル群が立体的に宙に浮いていた。

 自由度が高いのが特徴だ。


《初期パラメーターを入力して下さい》


「これは……すごいな」


 あの”新たなステージ”とはこれの事だったのか。

 ここが現実かどうかなんて事は、俺にもよくわからないが。

 だが、ゲーマーの血が騒いで仕方がない自分に、苦笑いしているのも事実だ。


「よっしゃ、やってやろうじゃないの!」


 俺は次々と入力していった。


「公転周期はどうするか……現実と同じじゃありきたりだし、五割増しぐらいでいいか」


 一日は二十四時間がわかりやすくていいからそのままで……。

 大陸は乱数発生で……んー、これでいいか。 

 あれもこれも……。

 それから……。







「よし、基本設定はこれでいいだろう!」


 俺は数時間の格闘の後、[確定]の枠を押した。


《基本設定の入力を確認しました》

《惑星を仮想表示します。確認後、次の項目に移動して下さい》


 俺は、仮想表示された惑星を拡大したり、回転させたりしてイメージ通りに生成されたかどうかを確認する。


「うん、いい感じなんじゃないか?」


 確認し終わった俺は、[確定して次へ]を押した。



《この先は元に戻れません。本当に次へ進みますか?》


[はい/いいえ]


 大丈夫だ、問題ない。

 俺ははいを押す。


《惑星の生成を開始します、完了までしばらくお待ちください》


――ブオン……ブオン……


 ナビの声が聞こえた直後、圧倒的現実感を持って惑星が作られ始めた。

 動画を高速再生している感じで、めまぐるしく状況が変わっていく。


「すごい……なんだこれは……」


 惑星の核に幾つもの物質が纏わり付き、様々な形に変化しては次々とその姿を変えていき、赤黒い球体へと落ち着いた。


「あれは……月の素か」


 別の空間から引き寄せられた天体が作成中の惑星に当たっては離れを繰り返し、やがて衛星の形をとって軌道を回り始めた。


「ゲームではここから地殻変動が起こるんだったな」


 やがて地表が動き出し、マグマが噴出し、膨大な蒸気や灰が吹き上がる。

 雨が降り、やがて海が出来、大陸が移動していく。


「お、晴れてきたな」


 やがて原始的な微生物が発生し、植物が生まれ、様々な動物が世界に散らばっていった。

 それから時が経ち、様々な動物から人型へと進化するものが現れる。


 時の進みが等倍に戻り、世界の雛形が完成した。


「おお、指定した通りの惑星になった!」


《惑星の生成が終了しました。惑星世界に名前を付けてください》


[惑星世界名:       ]

[完了]


「名前かぁ」


 どうするかね?

 今までいくつも名前を付けたけどどれも捨てがたいんだよなぁ。


 ……よし。ここは初心に帰ってこれだ。


[惑星世界名:エクスペリ  ]

[完了]


 ”プラネットメーカー”で最初に付けて大失敗した星の名前だ。

 こいつでリベンジと行こうじゃないの。


「よし、完了だ」


 俺は[完了]を押す。


《確定します、宜しいですか?》


 もちろん[はい]だ。


《惑星世界名を”エクスペリ”に設定しました》


 ふう、初期段階終了だな。

 まあ、ここからが本番なんだが。


――ブォン


《文明の設定を入力してください》


 ほらきた。


「さて、まずは初期開拓団の設定だよな」


 再び目の前に並べられた画面群を操作する。


「んー、コッチでも最初は普通の人間しか無いのか」


 ゲームでは、文明が進んでいく程に、様々な種族を投入していけるシステムになっていたのだ。


「まあ、先は長いんだ。気楽にやろう」


 俺は、慣れた手つきで、いつもの様にキャラを作りあげた。


「よし、まずはこんなもので。投入先は……小さい方の大陸で良さそうだな」


 おれは入力完了のボタンを押す。


《エクスペリに初期開拓団を投入します》

《初期開拓団は直接操作が出来ません、宜しいですか?》

[はい/いいえ]


「よし! 楽しい惑星世界造りの始まり始まり~!」


 俺は[はい]を押し、星神としての第一歩を踏み出した。

次回は少し間が開くかもしれません。

だいたい忘年会シーズンのせいです(>ω<)

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