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異世界闇教団 闇の神様から絶大な力を貰ったので異世界で闇の新興宗教団体を作ります  作者: 灼熱ひまわり
12章 いい加減ハイミル教と決着をつけよう
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12-3

ヒロトがダイスを投げたのとほぼ同時刻。


魔王種、魔王系モンスターあるいは魔王風モンスターなどと呼ばれるモンスターがとある人間の村を占領していた。

元々は鉱山で栄えた村だったが、鉱山から価値のある鉱石が出てこなくなったことにより寂れに寂れ、誰も寄り付かなくなった村である。

それでも何十人かは住んでいたが皆殺しの末、ゾンビ兵士となって村にいる。

このあたりは高温多湿なので死体は早く腐り果てるのでゾンビ兵士は既に骨兵士になっている。


サーベルと小さい盾だけ持った骨兵士が見回りをしている村の奥に魔王系モンスター達が50匹ほど集合していた。

室内にはこれらを統率する6匹の魔王系モンスターが居た。


「人間の王国で何かしていた、4本剣のやつと人形使いと、あと何人かが例の邪教のやつを襲ったら返り討ちにあったらしいな」


そう言ったのは黒色のローブを着た正体不明の誰かだった。


「ああ、だが数で押してればなんとかなってたかもしれない相手だったんだろ?」


「ああ」


「それにしてもどうする? この村から王国へと拠点を移し、王国をこの村のような状態にするという話、達成は可能なのか?」


同じような格好の者達が話している。


「王国軍10万人、神聖騎士団500人、聖女2人……1人増えてまた3人になったんだっけ? この3つの戦力がある王国に攻め込むのは無理があるだろう」


「ネフロレピス教団のほうはどうだ?」


「アイリーンというやつの調べがついた、あれはネフロレピスにつかえる元10級神だ、なんらかの理由でただの人間になっているようだがな。後ろ盾には2級神のネフロレピスが居ると思っていい、これこそ勝てる相手じゃない」


「なんらかの理由でただの人間になったアイリーンの力を元に戻した何者かが居る、下手したらネフロレピスと直接戦うことになってしまう、そんなことになったらいよいよ終わりだ、聖女10万人と戦争するほうがまだ勝算がある」


「お前、ネフロレピスを見たことがあるのか?」


「ああ、俺は亜人のふりをして居住区に住んでいたことがあったからな。そこで授与式があった、そこでメダルを貰ったのだが……その時に見た、俺にメダルを渡したあいつこそがネフロレピスに違いない」


「メダルの話はちょくちょく聞くがどんなもんだ?」


「掃除が上手くなったな、まわりのやつは身体が丈夫になったということを言っていたが俺はなんの変化も無かった、ある程度までしか上がらないらしい、あれを貰って頑丈さが上がるようなやつはここには1匹も居ないだろうな、とにかくあいつとだけは戦っちゃいけないとはっきりわかった」


そこまでビビる程の相手なのか、と思ったがそこまで言うからにはやはりヤバイやつなんだろう。


「ハイミル教にも大司祭とかいう謎の多いやつが居るがこれはどうなんだろうな?」


「ガードが固くてわからん、そもそもそんなやつ居ないのかもしれない、周囲に対するはったりの可能性がある」


「王国主導でネフロレピス教団を潰すという話で町は持ち切りだが本当にやると思うか?」


「やるだろう? 問題はやるかやらないかじゃなくて規模の問題に移ってる」


「まーた傭兵を100人くらい雇って、こいつらにネフロレピスの首をとってこいとか言うんかね?」


「無理だろ」


「冗談だよ」


あたりを静寂が支配した。


「まあ、王国は真面目に考えると周辺国への最低限の備えになる兵士だけ残して全軍前進、聖女は聖女見習いまで全員動員、神聖騎士団は見習いや訓練生みたいなやつまで動員、入り口に王国兵でも置いておくんだろう、居るのか居ないのかわからない大司祭のことはわからん、そもそもハイミル教団は謎が多すぎてうかつに踏み込めない」


「あらゆる面でザルなネフロレピスとは随分違うな」


「そいえばこのコイン、裏社会で流通しているらしいぜ。王国の警備隊がすでにいくつか押収してて出どころはネフロレピス教団ということがわかっているという、俺も入手してみたが、なんの効果も無かった、だが外の骨兵士に持たせたら不自然に頑丈になった」


「どういう販売経路で売ってる? お前でも調べられないのか?」


「駄目だ、売ってるやつを問い詰めたらこれを売れと上に言われて、販売額の半分を貰えるという約束だったらしい、上のやつを見つけたらがこいつは借金に借金を重ねてやらされてるだけの奴だった、毎日定時に見回り人がきてちゃんとやっているかどうか確認して、そして販売するコインを渡すやつがいるらしいがこいつは金で買われた奴隷だった、自分の主人とは一度も会ってないらしい、コインは別の誰かが不定期にやってきて受け取るのだという、こいつも下っ端っぽい……そんなことをやっているうちに販売経路を探している俺んところの部下を探しあてられて皆殺しにされてしまった」


「ザルなネフロレピス教団らしくないな」


「……授与式と同じものが配られてるのに噛んで無いわけがない、それにザルというのも本当かどうか怪しいもんだ。蜘蛛みたいに巣を作ってそれに引っかかる戦法かもしれない、それに同じものが配れてれるから噛んでないわけない以外では辿りつけないようなセキュリティでものを売れるのにただザルなだけとは思えぬ」


「ああ」


「裏社会でのコイン流通、王国よりハイミル教団が嫌がっている節がある理由はわからん」


「いずれ状況は動くだろう、その時は俺達も動くぞ」


「一番攻めたいのは王国だな、こっちにとって危険な戦力が居ない、人が多いから骨兵士の補充もできる……弱くて倒せばうま味、狙わない理由がない、次点でハイミル教団、色々な秘術が眠ってそうだしもしここを潰せれば大きい、一番戦いたくないのはネフロレピスだな、いろいろな意味で」


「確かあそこ軍隊とか作ってたよな? どうだった?」


「居住区に居た時、一番下っ端のやつに声をかけて練習用の武器で模擬戦闘をしてくれないかと申し込んだら、こっちは真剣でも鋼鉄の槍でもなんでも使っていいし防具も好きにつけていい、俺は上半身裸で素手で相手になるってんでちょっと戦ってみたら一瞬で投げ飛ばされてた、何をされたのかもわからなかった。握力もスピードも俺のほうがあるはずなのにこっちのパンチは目を瞑ってっても避けられる、寸止めされたパンチは何百年もパンチの修行だけしてたようで、狂気すら感じた、そいつが特別なのかと思って他の兵士にも声をかけてみたらそいつもそうだった、次のやつもそうだった。身体の頑丈さも俺とそんなに変わらなかった、こんなのが何百人も居るとしたら驚異だぞ」


「まるで神聖騎士団だな、対神聖騎士団として用意したのか?」


「神聖騎士団の最上級のやつと戦ったことあるけど、あんな狂気じみたパンチや剣は使ってこなかったぜ……たしか騎士団は500人だったか? ネフロレピスの軍隊が何人居るのかは居住区に居たんじゃわからなかった、ひょっとしたら万単位で居るのかもしれない」


「だいたいわかった」


「当面の狙いは王国だな、近いうちにネフロレピスと王国、ハイミル教団の連合軍が激突するだろう、その時がチャンスだ」


「王国の唯一の強みはハイミル教と密接に繋がっていることだからな、逆にいえばそれだけだ」


「俺達の意見が一番、一致するのはネフロレピスに喧嘩を売るのは止めろということか? それに挑むとは人間は莫迦なのか?」


「人間は莫迦だろ」


「人間が莫迦じゃなかったことなんかあったか?」


「それはいいが、仮に戦うとしてネフロレピスやハイミルが直接出てきたらどうするんだ?」


「その時は我々のボスであるアルト様に任せるしかないだろうな、あのお方は女神を殺して力を全て奪った『神殺し』だ、もっとも神々が直接人間界に介入することはないだろう、何故なのかはわからないが神々は人間の世界には限定的にか介入してこない、アルト様も女神と会う為にわざわざ神々が住むという神界へと行ったらしい」


「その女神ってのがとんでもない性悪で、俺達のようなモンスターのことなんか虫けらみたいに見てたらしいな」


「侮られたら終わりである俺達をそのような目で見るとは、殺されて当然だろうな」


「ハッハッハ」


魔王系モンスターの作戦会議? はその後も続いた。

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