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コインが2枚用意された、本当にただのコインである。流通している通貨ではない。
「ハイミル教じゃ神聖騎士団の力はハイミル様から授与されたものだと公言しているがまさか本当だったじゃん? ありえないじゃん? ハイミル様とか実在するのか? じゃん?」
最後のじゃん? はちょっと無理やりだったような気がするがそんなことはことはどうでもいい。
「さあこのコインを、まず君が受け取りたまえ」
「えっ俺?」
それまで黙って座っていた大男にコインを渡す、こいつは交渉じゃなくて純粋に護衛としてついてきているようだ。
「それを持っていれば頑丈になれるよ」
このコインには『頑丈』2の技能が含まれている、持っていれば『頑丈』2の効果が出る。
防具につけようと思って研究していた技術だがこんなところでやくにたった。
ちなみに本人に『頑丈』3、防具に『頑丈』3をつけても3より上がらない。
防具が『頑丈』3で頑丈になって、身体も『頑丈』3で頑丈になるかなと思ったがそうはいかないらしい、3が上限だ。
なんでそうなるのかわからないが実際にそうなるんだからしょうがない。
逆に言えば身体につけてもいいし防具につけてもいいしコインにつけてもいい。
神殿からある程度離れると3ヶ月で効果が消えるのは相変わらずだけど。
ちなみにミニ神殿を離れたところに作って離れたところにコインを放置して観察したところ3ヶ月経過しても効果は消えてなかったのでこのネフロレピス神殿を沢山作れば3ヶ月縛りからも開放されそうだ。
「このコインを持っているだけで?」
大男は恐る恐る受け取った。
「腰のサーベルで自分の手を少し突付いてみたりして確かめてみなよ」
大男は言われた通りにサーベルで自分の手をツンツンしてみる、やがてテーブルの上に自分の手を置いてもう片手でサーベルを持って力いっぱい突き刺してみる。
「なんともない、傷一つつかない」
「怪我だけじゃないぞ、睡眠不足、飢え、食べすぎ、疫病、暑さ寒さ、疲労、毒……様々なものに対して頑丈でいられる、護衛やっているんなら持っていた方がいいかもな」
「ちょっ、ちょっと、これ凄いじゃん? でもなんかヤバイ副作用とかあったりするじゃん? ないじゃん?」
「あえて問題点をあげるとすればこの神殿から離れて3ヶ月で効果が消えることかな」
「ふーむ、3ヶ月じゃん、わざわざこんな遠くまで3ヶ月に一回来るって大変じゃん?」
「ミニ神殿を自宅に作ればいいよ、わざわざここまで来る必要がなくなる」
「そんな簡単なことでいいじゃん?」
「簡単なことではあるけど自宅に闇の新興宗教団体ネフロレピスのミニ神殿作ってるってバレたらヤバイんじゃない?」
「ヤバいヤマならいくらでも踏んでるじゃん、郊外の廃墟にミニ神殿作っても効果あるじゃん?」
「あるね」
「これは欲しがるやついくらでもいるじゃん、むしろ社会の裏で生きてるやつでこれを欲しがらないやつのほうが少ないじゃん」
「頑丈になるといっても不死身になるわけじゃないし、限度はあるよ」
「それでも問題ないじゃん、既に怪我している人や病気の人がこれを持つとどうなるじゃん?」
「新しく怪我したり病気の進行を抑えることができる、身体が基本的に頑丈になるので怪我や病気の治癒も早くなる、ただ切断された腕が新しく生えてきたりとか……そういうのは無い」
「怪我の治りが早くなり病気の進行を抑えて治癒しやすくなるじゃん、そんなの凄いじゃん、買いたがる人、王国内にとどまらず世界中に居るじゃん? 私が商会に持って帰れば裏ルートで今月中にコイン1000枚はさばけるじゃん」
よし、いい感じだ。
この調子でネフロレピス神殿を増やして、コインを風見鶏に売って資産を増やして、そして居住区や軍隊の設備を充実させよう。




