初めての水族館。初めての魚
魚がプカプカ浮いている。
見たことのない魚だ。虹色の尾を揺らして泳いでいる。
その他の魚も見たことがない魚を泳いでいた。
「水族館へようこそ」
係員と思われるエルフに挨拶される。
ユキと一緒にクエストをこなして、とある町にいた。
その町の水族館に僕たちが来ていた。
来た理由はクエストではなく、ユキの希望だ。
「この水族館で自分だけの魚を手に入れられるんだって!」
ここでは、一匹だけ描いた魚を水族館で泳がせることができる。
そして、僕は椅子に座っていた。目の前の机には紙と鉛筆と消しゴムがある。
どんな魚を描こう。目立つ魚がいい。いや、目立つと敵に襲われるか?
ここは水族館だ。愛される魚を描こう。
僕は最高の魚を描いて、神を係員に渡した。
「ありがとうございます。最後にお時間いいですか」
係員に連れられると、水槽の中に一匹の魚がいた。
「私の一番好きな魚なんです」
係員のエルフはほほ笑んでいた。
水族館を出ると、まだ昼で太陽の光がまぶしかった。
「ユキは何してたの?」
僕が魚を描いているときに、ユキは傍にいなかった。
「ちょっと手続きをしていました」
どうやら、係員の登録をしたらしい。
「私が係員になったら、シュウスケの魚を紹介しますね」
あの係員のエルフも自分のパートナーの魚を紹介したのだろうか。
「そん時は、自慢してね」
「はい!」
僕たちの冒険は続く。僕が描いた魚はゆらゆらと永遠に水槽を泳いでいるだろう。




