第4章エピローグ
「ルカさん!」
ソラちゃんが心配してくれたのか叫ぶ。
「グオ……」
まさか、合体でも勝てないなんて……。
初期状態の私も弱くはないんだろうけど、あのオークには、かなわないみたい。
一体どうすれば……?
いや、諦めちゃだめだ!
マジカル☆ファイア!!
私は黒い火球を連続でオークに向けて発射した。
「ノスウウウウウ!!」
けど爆発する前に、黒い火球を握り潰して消火された。
こうなったら出力最大で10mになるしか……いやでも、あれは時間制限が短すぎるし、デカくなった所で勝てるの……?
ダンジョン内で死んだとしても、実際に死ぬ訳じゃない。
でも、ここで負けたら2度とダンジョンに入れなくなる!
そんなのは嫌だ!
って、待てよ!?
そうだ! ダンジョンを崩壊させればいいんだ!
【漆黒破壊光線】。
裏技的な感じで覚えた技だ。
これで前はダンジョンをぶっ壊すことができた。
これなら倒せるかも……!
倒せなくても、ダンジョンが崩壊すればダンジョン外に追い出されるだけで済む!
「グオオオオオオオ!!」
私はオークに向けて、技の発射準備をする。
いっけええええええええええええええええええええ!!
「グオ?」
って、なんで発動しないの!?
なんか発動条件とかある感じ!?
って、これも駄目なら本格的にマズいよ!!
「っらぁ!!」
ココロちゃんは諦めずにオークに斬りかかってるけど、ダメージはほとんどない。
むしろ、ココロちゃんの方が、オークの反撃のせいでボロボロだ。
ソラちゃんのポーションのおかげで倒されることはないけど、いずれポーションも尽きちゃうだろうし……どうすれば……!
「ルカ、一斉攻撃だ! 私とルカとライムの力を合わせるんだ!」
私は頷いた。
「グオオオオオ!!」
「【スラッシュ】!!」
「ワオオオオオオン!!」
私はマジカル☆ファイア、ココロちゃんはスラッシュ、ライムは口から光線を吐き出して一斉に攻撃したけど、あんまり効いてはなかった。
「ちっ! 強すぎるぜ!」
ココロちゃんの言う通りだ。
こんなオーク見たことがない!!
「もう一回一斉攻撃だ!」
それしかないね……いや、待てよ!?
そうだ、そうだよ!
あれがあった!
私は変身を解除して、ソラちゃんに言う。
「どうしました!?」
ソラちゃんは驚いた表情で言った。
私は勝ちを確信したような顔で言う。
「【融合】だよ!」
【融合】。
ソラちゃんが技の書で獲得した技だ。
チョココロネダンジョンで使って以来、なぜか使えなくなっちゃったみたいだけど、初期化? された今なら!
「あの技は使えなくなったハズです。……って、使えます! なるほど! オークの影響ですね!」
「うん! だから、やろう!」
「はい!」
そうと決まれば!
私はココロちゃんを呼んで、ソラちゃんと一緒に説明をした。
「そうか! あのめっちゃ強い奴か!」
「うん! あれなら勝てるかもしれない!」
私はもう1度変身する。
そしてそして!
ソラちゃん、お願い!
「【融合】発動です! 口上は忘れたので省略です!」
私は紫色の光をココロちゃんは青い光をそれぞれまとう。
そして、【融合】によって出現した上空の光に向かって、大ジャンプする。
私達は吸い込まれるように光の中に入り込んだ。
☆☆☆
ルカとココロが再び融合し、出現した融合体。
能力が初期化された影響か、大きさは前回のように大きくはなく2m程だが、それでも強大な力を感じさせる。
外見は前回と同じく、魔法少女形態ルカの体の至る所に、鋭いトゲのようなものが生え、更には体の一部が漆黒から濃い青色に変化したといった感じだ。
右手と尻尾は日本刀の刀身を、そのまま取り付けたような見た目となっている。
☆☆☆
「よしっ! 融合完了!」
私とココロちゃんは、虹色の空間にいる。
前もそうだったけど融合すると、この謎空間に飛ばされる。
ちなみにこの空間だと、私はドラゴンじゃなくて人間の姿だ。
そして、目の前には融合体が見ている景色が、映し出されている。
画質も良し!
「早速いくぜ!」
融合体は走り出し、オークに斬りかかる!
「ノスッ!」
オークは斬撃を食らい、大きく吹き飛んだ!
これならいける!
「ノススススス!」
なんだろう?
オークの体が歪んでいる……?
「ノスウウウウウウウウ!!」
うわっ! いつの間にかオークが背後に!
融合体で思い切り背後のオークをぶん殴る!
「ノスアアアアアアアアアアア!!」
オークは壁まで吹っ飛ばないで踏ん張る。
本気を出したってことかな?
それにしても、さっきは気が付かなかったけど、なるほど。
空間を歪ませて、空間ごと移動的なことをしていたみたいだね。
と、向こうが本気を出して来たんだったら、こっちも奥の手だよ!
「グオオオオオオオオオオオ!」
融合体は吠えた。
来て! ライム!!
合体!!
☆☆☆
メカキメラのライムが大ジャンプをすると、再び分離をし、融合体のサイズに自身のパーツの大きさを合わせる。
ルカとライムの合体の時のように、融合体の体に装着されていく。
そして合体の影響か右手の刀が、刀から刀型のビームソードへと変化する。
☆☆☆
「その手があったか!」
ココロちゃんがニヤリとして、私を見る。
私は頷く。
「うん! これぞテンコ盛りフォーム! アニメだったら最終回みたいな展開だね!」
「あんまり詳しくないけど、それどっちかっていうと特撮だろ! 後テンコ盛りフォームって言うほど最終回か? どっちかっていうと、終盤に追加されるんじゃないのか? 昔見てた仮面戦士とかだとそうだったぞ」
「仮面戦士!? 私も見てた!」
と、そんな話をしているとオークが融合体に向けて走ってきた!
そうだね!
今は戦いの途中だ!
「ノスウウウウウウウウウウ!!」
オークは叫びながら右手にドス黒いオーラをまとわりつかせ、それで攻撃をしようと突っ込んでくる!
あれを食らったらやばい気がする!
でも、その動き! 見切った!
「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」
融合体を操作し、カウンターの体制に入る。
「ノスウウウウウウウウウウウウ!!」
オークが突っ込んで来たところに、ビームソードで腹部を攻撃!!
そして、オークの攻撃は無事回避!
「ノスッ!?」
「これで決着を付ける!」
私は融合体に武装されているライムを変形させていく!
なんで戦い方が分かるのかっていうと、脳内に情報が流れてきたからだ。
「完成!!」
「ガトリングか!」
そう! ライムのパーツの一部をガトリングに変形させ、肩に2つのガトリングを担ぐ形にした。
「必殺! ガトリングマジカル☆ファイア!!」
ガトリングから次々と弾が発射される。
けど、それ全てがマジカル☆ファイアだ!
「グオオオオオオオオオオオ!!」
「ノスウウウウウウウ!?」
ガトリングから黒い火球が次々とオークへと発射されていく。
爆発も起こっているけど、それでもオークはまだ倒れない。
「今度こそ!」
「最後だぜ!」
融合体はオークに突っ込む!
そしてそのまま!
ビームソードで斬撃を食らわせた!
「ノ、ノスウウウウウウウウウ!!」
すると、オークは光り輝き、粒子となり消滅した。
「やった!」
「やったな!」
本当にやったよ!
私とココロちゃんは謎空間でハイタッチをする。
そしてその後、私達は融合が解除されたみたいで、気が付いたらダンジョンに立っていた。
☆
私達がオークを倒した後、私達含めた探索者達の初期化された能力は全て戻り、出口のゲートも無事に復活した。
一件落着って感じだね!
完全元通りになったからまた【融合】が使えなくなっちゃたりしたのは残念だけど、無事にダンジョンを脱出できて良かった。
「一時はどうなることかと思ったぜ!」
打ち上げられている花火を見ながら、ココロちゃんは言った。
そう、今はダンジョン外に出て、再び花火を見ている。
花火の時間は数回に分けられているみたいで、もう1度こうして見ることができた。
ちなみに周りには私達以外誰もいない。
なぜ人がいないかって?
実はダンジョンから出る時に、穴場を見つけたのだ!
あっ! そういえば!
皆には話しておこう!
「実は私、あの戦いの後、新しい魔法をゲットしたんだよね! 時空間移動じゃなくて……えーと、【空間移動】!」
そう、あの戦いの後、私の脳内に魔法取得のメッセージが流れてきた。
魔法の名前は【空間移動】だった。
見て魔法を覚える通称ラーニングは、弱い魔法だけしかできないから、ラーニングでオークから取得した訳じゃないハズ。
そもそもオークは、魔法を使えないハズだ。
いやでも、特殊個体だったし、う~ん。
偶然なのか、共鳴的な何かが起きたのか、謎は深まるばかりだ。
「時空間移動って今言いませんでした!? タイムスリップですか!? SFですか!?」
「えっと、期待させてごめん……【空間移動】でした」
最初は「【時空間移動】を取得します」ってメッセージが流れたんだけど、その数秒後に「正常に取得できませんでした」って、メッセージが流れたんだよね。
時空間移動だったら、ソラちゃんもっと喜んだのかな?
残念……。
「【空間移動】ですか、聞いたことがない魔法ですね。検索してもヒットしませんし……」
ソラちゃんがスマホで色々調べてくれたけど、ヒットしなかった。
技【瞬間移動】と魔法【ワープ】ならあったみたい。
じゃあこの空間移動ってなんだろう?
一応魔法に分類されてるみたいだけど……。
「今度検証してみようぜ!」
「そうだね!」
名前からして強そうだし、楽しみだ!
「おっ! 1番デカいのが来るぞ!」
ココロちゃんがそう言うと、今までより大きな花火があがった。
本当に綺麗だ!
「もしよろしければですけど……来年もまた来ましょうね!」
ソラちゃんが言った。
「当たり前だろ!」
「そうだよ! また来年来よう! ……あっ、でも……!」
でも……。
ココロちゃんとソラちゃんが私を見る。
「どうした?」
「来年、来れるのかな?」
本当に、来れるのかな?
また、皆でこうして花火を見られるのかな?
だって……。
「来年受験じゃん! 私成績悪過ぎだし、監禁されるかも!?」
そうなったらお祭りに来れない!!
「なんだ、そんなことか……って、そんなことでもないな。まぁ、勉強は手伝うし、息抜きで祭りも悪くないんじゃないのか?」
「そうですよ! また来ましょう!」
嬉しい! そうだよね! 息抜きは大事だよね!
まぁ、私は今までの人生息抜きし過ぎてたけどね!
「じゃあ、来年もまた来よう! 約束!」
「ああ!」
「ですね!」
こうして約束をし、私は地面にゴロンと寝転がった。
花火だけじゃなくて、夜空も綺麗だった。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
まだ続きますので、もしよろしければ、これより先も見ていってください!
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ネトコン11は落ちてしまいましたが、これからも応援よろしくお願いいたします。




