68.Vtuberになるには?
ということで、後日!
私の部屋にソラちゃんが来てくれた!
なんでかっていうと、Vtuberのセッティングをしてもらうためだ。
頼りになる~!
「どうぞ! クッキー作ったから食べて!」
「え?」
私はソラちゃんが来る前に焼いておいたクッキーをお皿に乗せて、机の上に置いた。
できたてほっかほかだよ!
「どうしたの?」
「いや、ルカさんってこういうの苦手か、黒焦げにするタイプだと思っていたので意外です」
「そう? 自分で食べたいものある時とかは、たまに作るよ!」
「そうなんですか?」
「うん! 学校でのお弁当とかは、面倒だから作らないけどね!」
「そ、そうですか」
ということで、私はソラちゃんにパソコンを預けた。
「スペック……パソコンの性能は結構ギリギリですね」
「ギリギリ? いつもこのパソコンで問題なく動画編集できてたんだけど、そんなにギリギリだった?」
「はい。Vtuberというのは様々なソフトなどを一度に起動させる必要がありますからね。
まず配信録画用ソフトの“OVS”、それにウェブカメラ、更にはウェブカメラを通して2次元キャラクターを動かすソフト……とこんな感じでただ雑談配信するだけでもパソコンにかなりの負荷がかかるのですよ」
「あれ? 配信録画用ソフト? いつもそういうの使わないで配信も録画もできてるけど、Vtuberだと必要なの?」
「ルカさんの場合は、スマホのカメラを使って配信などを行っていますからね。Vtuberですと、こういったソフトが必要となってきます」
なるほど! ってそういえば!
「そのOVSと、キャラクターを動かすソフトっていうのは無料なの? 有料だったらお母さんに確認取ってくるけど」
「いえ、その必要はないです。どちらも無料です! 太っ腹ですね!」
「無料なの!?」
だったら安心だね!
「ただ」
「ただ?」
「Vtuberのモデルは有料です。あっ、モデルっていうのは画面で動かすキャラクターのことです」
「だよね。でも大丈夫! 私お年玉とか貯金してるから、そこそこお金あるよ! 全部使う訳にはいかないから……う~んと、1000円くらいあればいい?」
「せ、1000円!?」
ソラちゃんが驚いた。
1000円は、高すぎるってことかな?
「ちょっと安すぎますね」
「もっとするの!?」
「はい。と言いますか、実はさっきの話には続きがありましてですね。
モデルは本来有料ですが、今回は無料でアバターを、元あるパーツからカスタマイズして作れるソフトを使います。オリジナリティは低くなりますが、今はそれしかないでしょう!」
「そういうのもあるんだね! ちなみにモデルを買うとなるといくらくらいになるの?」
「安くて2万円くらいだと思っておいてください。10万円以上するのも珍しくありません」
じゅ、10万!?
「な、なぜそんなに!?」
「まずどんなモデルがいいのかをお客さんと相談、更にはそれに沿った絵を何パターンか描いて納得して貰い、更には絵を動かす為のパーツ分け、そしてそれが動くように組み立てます。
更には表情の差分……えーと、ウェブカメラじゃ読み取れない表情も作成します。
マイクなどの小道具イラスト、更にはキャラクターイラスト……とにかく滅茶苦茶大変です。
なので、今私が言ったことを全てやるのであれば、10万でも妥当な価格だと、私は思います」
「詳しいね!」
「実は最初、ダンジョン探索者じゃなくて、Vtuberで始めようとしてたんですよね。だから、そこそこ詳しいです!」
「なるほど」
確かにそこまで高いと、中学生には難しそうだ。
あれでも、無料のがあるんだったら、それ使えば良かったんじゃ……。
「無料のは使わなかったの?」
「今回のようなイベントでしたら、他の参加者の方もアバターにあまりお金はかけないでしょう。
ですが、実際にVtuberとして活動していくのであればそれでは厳しいです。
例えばUtubeでVtuberの動画を検索してみると分かりますが、検索上位に表示されているのはアバターのクオリティが高いものがほとんどで、かなりお金をかけられているというのが、なんとなくでも分かると思います」
「つまり、お金を沢山使ってようやくスタートラインに立てるってこと?」
「全員がそうではありませんが、そういった傾向が強いですね。
勿論趣味レベルであれば問題ありませんが、本気で有名Vtuberを目指すのであれば、初期投資は惜しまない方が良いでしょう。
まぁ、私がダンジョン探索者としての配信を選んだのは、やるならオリジナリティが欲しかったのと、ダンジョンで得た【錬金術師】スキルが気に入ったからですが!」
確かにソラちゃん、いつも錬金術で色々作ってるからね。
「後詳しくは省きますが、今のはあくまで基本セットです。
人気PCゲームをやるとなりますと、パソコンも買い替える必要がありますね
後は有名Vtuberを目指すのであれば高級マイク、据え置きゲームを実況でやるのでしたら、本体だけでは駄目なので、キャプチャーボードというものが必要になりますね。後は……」
「うん! ありがとう! よくわかったよ! とにかく本気でやるとしたら凄くお金がかかるから、今回は安価でってことだね!」
「はい! 目的は優勝賞品の温泉旅行ですからね! そもそも本気で優勝狙ったら、そのお金で温泉旅行余裕で行けちゃいますからね」
その後、30分くらいで元あったパーツからアバターをカスタマイズして無事に準備は完了した。




