62.煽りすぎ
私の魔法【マジカル☆ファイア】
それを5連射で発射する、ゴリ押し技だ!
これで一気にHPを削りきる!
いっけええええええええええええええええ!!
5つの黒い火球が、エラードラゴンに向け連続で発射され、それを……避けない!?
なぜかエラードラゴンは避けようともしない。
一体どうして!?
まさか、耐え切るつもりなの!?
「エラァァァァ!!」
なんと、エラードラゴンが黒い火球が爆発する前に、自らの腕で弾いて空に飛ばした!
確かに私のマジカル☆ファイアは爆発すれば凄く強い魔法だけど、爆発しなければ威力を十分に発揮することはできない。
いやでも、当たっただけでも結構なダメージがあってもおかしくないハズなのに、ほとんどダメージを与えられていない……!
これがチャンピオンのテイムモンスターの実力ってこと!?
「実質的にプレイヤーであってもその程度か」
痛い所を突かれた!
いや、まぁ、うん……確かに私の場合、実質プレイヤーだしちょっとズルいけどさ。
「格の違いを思い知るがいい……やれ」
エラードラゴンはデス抹茶さんが「やれ」と言う前に、動き出す。
「エルルルルルルァ!!」
爪による一撃を、衝撃波のように飛ばしてきた。
今までだったら耐えるのは余裕だったけど、今度の相手はそうはいかない可能性が高そうだ。
私はそれをジャンプしてかわす。
そして、魔法【スター☆カッター】を発動。
両手に1つずつ出現した星型の手裏剣を、上空から投げつける。
当たった!
けど、エラードラゴンには大して効いていないようだった。
体に刺さったそれを、余裕で取り、地面に捨てた。
「ほとんど効いてないだと!?」
ココロちゃんも驚いていた。
私だって驚きだ。
それにしても、この耐久力はいくらなんでもやばすぎない!?
「どうした? それだけか? 流石ただ運が良かっただけの魔法少女は違うな」
デス抹茶さんなんか楽しそうだ。
っていうか、確かに私は運だけだ。
ダンジョン内でここまで強いのも、魔法少女としての力がたまたま強かっただけだ。
うん! ……うん!
技術面はソラちゃんに頼りっぱなしだし、ダンジョン外ではココロちゃんに守られっぱなしだ。
言い返せないっ!?
正論に意見を言いたい時って、どうすればいいのぉ!?
って、そんなこと考えてる場合じゃないね!
「言いたい放題言いやがって! くそっ! これが試合じゃなかったら私が加勢するってのによ!」
確かに、ココロちゃんとのコンビネーションならなんとかなるかもしれない。
けど、これは試合だからそれはできない!
「なに言ってるんだ? キミなんか、余計に相手にならないよ? 自分が強いと思っている。強いと1人で思い込んでいる。哀れだな……客観的に自分を見ることができない……。本当弱すぎるぞ……キミ」
「はぁぁぁぁぁぁ!? うっっっっぜー!」
デス抹茶さんがココロちゃんを煽った。
デス抹茶さん、口悪いね!?
ココロちゃんは結構頭にきたようで、思わず地面を強く踏みつけた。
そして、そんな中エラードラゴンは口から、白い光線を吐き出してきた。
なんという極太光線!
回避は難しそうだ……!
こうなったら!!
受け止めるしかない!!
私は【マジカル☆ファイア】を両手にまとわりつかせる。
そして……それを前に出し、まるでゴールキーパーがボールを取るように、受け止める!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!
足に力を込めているけど、どんどん後ろに下がっていく。
けど……この勝負! 絶対に負けられない!!
止めてみせる!!




