55.邪道なフェンリル
修行で身につけた、私の新たな戦法だ!
私はマジカル☆ファイアを、普段口から発射しているけど、今回は右手にそれを発生させ、更にその黒炎を右手にまとわりつかせる!
このアレンジにより、また違ったかっこ良さが生まれるのだ!
私はそのままフェンリルに低空飛行で突っ込み、また向こうも突っ込んできた為、フェンリルの体と私の右手がぶつかる形になった。
「グルァ!」
『うおおおおおおおおおおおおおお!』
フェンリルの水色のオーラが更に出力を上げたのか、迫力が更に増した。
「グルルルァ!?」
けど、私の魔法がそのオーラを破壊した!
その衝撃とマジカル☆ファイアの爆発により、フェンリルは吹っ飛んだ。
フェンリルから戦闘に必要な力が感じられない、おそらく弱っているのだろう。
「よしっ! この勝負、ルカの勝ちだな!」
『そうだね!』
流石に弱っている相手を一方的に散らすのは、気が引けた。
それに、ココロちゃんの体を乗っ取っていたとはいえ、人間の言葉で話した相手だし。
「グルルルルァ!」
まだやる気!?
フェンリルは、私に飛びかかって来た。
と思ったら、ニヤリと笑った。
『いてっ!』
尻尾でペチンと叩かれた。
痛くはなく、見た目通りもふもふしていた。
『もふもふだ!』
「!?」
なぜかフェンリルは驚いたような顔をした。
フェンリルはその後素早く、ココロちゃんの所に移動する。
「ぐああああああああああああっ!」
ココロちゃんも同じく、尻尾で軽く叩かれたけど、なぜか壁に吹っ飛んで壁にめり込んだ!?
ギャグ漫画のように、壁にココロちゃん型の穴ができていた。
『大丈夫!?』
その後フェンリルは洞窟の出口方面へと、去っていった。
「糞野郎!!」
ココロちゃんは壁から抜け出すと、そう叫んだ。
「今度会ったら容赦しねぇぞ!」
どうやら怒っているみたいで、洞窟の出口方面をココロちゃんは睨みつけた。
『ココロちゃん……あれ!』
私は部屋の出口を指さす、テイマークリスタルがなぜか2個ある。
フェンリルが落としていったのかな?
というか、これで……!
「おお! これでテイマークリスタルが8個揃ったぜ!」
そう、私達は本選に進むことができる!
『おめでとうございます!』
私達はクリスタルを全て出して確認すると、そこからホログラム映像みたいなのが出てきた!
そこに映っているのは運営さんだ!
『あなた達が15組目です! おめでとうございます!』
ってことは、結構危なかったんだね……。
確か本選に進めるのは16チームだけだから、本当にギリギリだった。
『危なかったね』
「だな」
ホログラフィック映像は消え、テイマークリスタルは破壊された。
その後は気が付くとワープしていたみたいで、予選会場から強制的に追い出された。
「それにしても、なんだあのフェンリルは!」
「なんだったんだろう……」
私達は椅子に座って、予選が終わるのを待っていた。
私は変身を解除して、ココロちゃんと一緒に水を飲んでいた。
「あれはフェンリルなのか!? フェンリルってのはこう……神秘的で、もふもふしてるもんじゃないのか!?」
「もふもふは、してたよ?」
「確かにそうだけど、あいつ口から触手吐き出してたぞ! 更には毒ガスに超音波! 最終的には乗っ取りときたもんだ! これがフェンリルか!?」
「た、確かに! 一般的なフェンリルとは違うのかも……?」
なんらかの闇の組織のメンバーにいても、おかしくないね。
「予選突破おめでとうございます!」
と私達が話していると、ソラちゃんが来た。
今ここにいるってことは!
「ソラちゃんも予選突破したんだね!」
「はい! 上手いこと戦闘をせずに集めきりました!」
ココロちゃんも「やるじゃねぇか!」と、ソラちゃんに対し言った。
「後は師匠だけだね」
「あっ、カガミさんとは先程会いました!」
「そうなの!?」
じゃあ私達のクラン、全員本選に進めたってことだね!
楽しみで、燃えてきた!




