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40.いつも通りの配信だよ!

 私の名前は、龍崎ルカ!

 現代のインターネットにまだまだ不慣れな中学2年生だよ!


 けど、前に比べたら慣れたんだよ?

 こうやって1人で配信の準備もできるしね!


 前まではインターネットに関しては本当に無知で、配信者はピカキンさんくらいしか知らないレベルだったよ。


 そんな私がどうしてネットに興味を持ったかっていうと、友達のココロちゃんにダンジョンに誘われたのが始まりだった。

 そこから配信することになって、今にいたる。


 今も配信の準備中。


 え? 今私がどこで配信しようとしてるかって?

 ダンジョンだよ! ダンジョン!


 ダンジョンってなにかって?

 改めて説明すると、10年前に現れた不思議な空間だよ!


 そして、そこに入ると、人間は「スキル」っていう不思議な能力を授かる。

 私のスキルは……【魔法少女】って言って、その名の通りのスキル。


 魔法少女に変身できるのだ!

 でも、ただの魔法少女じゃないんだよ。


 なんと、見た目は完全にドラゴン!

 私は魔法少女だって、言うんだけど、リスナーの皆は信じてくれないんだよね。


 と……こんな感じでいいかな?


 私は成績が悪過ぎて、数週間ダンジョンを禁止されていた。

 かなり久しぶりの配信だから、配信前に話す練習をしていたのだ。


 もうすぐ5月も終わり。

 それを考えると、4週間くらい配信してなかった。


 皆私のこと覚えているかな?


 私は配信をスタートさせる。


「みんなー! 久しぶりー!」


 私は空中を自由自在に移動するスマホに向けて挨拶をした。


 ダンジョン内になぜか唯一持ち込むことのできる道具、スマートフォン。

 それにダンジョン内で入手したとあるアイテムを取り付けることによって、スマホが空中を自由自在に自動で移動し、1人でも不自由なく配信をすることが可能だ。


・『覚えとるよ』

・『久しぶりー!』

・『引退したかと思った』


「みんな覚えててくれたんだ! ありがとう!」


・『初見っす』

・『同じく初見』


 初見さんだ!

 ファンが増えるのは嬉しいね!


「初見さんいらっしゃい! 初見さんでも楽しめる配信にするから、最後まで見ていってね! 後、できればアーカイブとかを見てくれると嬉しいな! 高評価もしてくれるともっと嬉しいな!」


 アーカイブは基本残すようにしているからね。

 もちろん、今回の配信から見ても楽しめるようにはするけど、アーカイブも見てくれたらもっと楽しめるかな!


・『ちゃっかりしてるなw』

・『それでこそ破壊龍ちゃんだぜ』


 破壊龍ちゃんっていうのは私のハンドルネームだよ。

 インターネットの掲示板でそう呼ばれていたから、そこからそのまま取ったよ。


 さてと、そろそろ進もうかな。


「マジカルチェンジ!」


 私を紫色の光を包み込み、変身スタート。


 そして一瞬のうちに、2m級の漆黒の龍の姿に変身完了!

 相変わらず、魔法少女って見た目じゃないね。


・『キタ!』

・『出た! 破壊龍ちゃんの破壊龍モードだ!』

・『けど、変身すると喋れなくなるからなぁ。俺は破壊龍ちゃんとお話ししたいから来たんだけどなぁ』


 昔であれば、私は変身解除しないと喋れないから不便だったけど……。


『みんなありがとう!』


・『喋っただと!?』

・『どういうことだ!?』


 今の私は魔法【テレパシー】を取得している。

 友達のソラちゃんから聞いたんだけど、実はこれスマホに向けてそれを使うと、なぜかリスナーさんにも伝わるし、動画としての音声も残るみたいだ。


 謎だね。


『テレパシーを取得したからね。配信で披露するのは今回が初めてかな? これで喋るとき、変身解除しなくて済むね!』


・『ずっとその姿かw』

・『むしろこっちの姿の方がいける』


 好評みたいだね。

 とりあえず、下層まで一気に進んじゃおう!


 今潜っているダンジョンのボスは、メタルスパイダー。

 ソラちゃんが言うには、「ルカさんには弱すぎるボスだと思います」って言っていたよ。


 ちなみに「ボスが弱すぎるって、ボスが弱すぎるって意味だよね?」って訊いたら、「そうですけど……」って返されたよ。


 さて、ボス部屋前まで来たよ。

 道中のモンスターも魔法を使わずに倒せた。


 ダンジョンにも色々種類があるけど、ここのダンジョンはポピュラーな洞窟のダンジョンだよ。

 ボス部屋については、かなりの大部屋になっているから、飛んだり跳ねたりの大暴れが可能になっている。


 私がボス部屋に入ると、粒子が集まり、モンスターの形を作り、色がついていく。

 5秒くらいであっという間だ。


 相変わらずゲームみたい。


「ギュア!!」


 名前の通り、鉄の蜘蛛が出現した。

 大きさは変身した私と同じくらいだね。


・『がんばれー!』

・『魔法使え!』


 やっぱり、皆魔法を期待しているみたいだね!

 久しぶりにやっちゃおうか!


「ギュアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


 と思っていたら、向こうの先制攻撃だ。


 メタルスパイダーは糸を吐き出してきた。

 私の体をぐるぐると糸で巻き付ける。


・『うわ!』

・『その糸かたまると鉄になるんだよな。まぁ、変身解除で脱出してすぐに再変身すればOKか』


 私を巻き付けていた糸が固まり、鉄に変わる。

 私は力を込め、そこから脱出。


 結構簡単だったね!


・『ゴリ押しw』


 そう、私はゴリ押しスタイル!

 ゲームも下手だし、頭も良くないからね!


 そして、メタルスパイダーが突進攻撃を仕掛けてきた。

 私はそれを口で受け止め、魔法を発動させる。


 【マジカル☆ファイア】


 私が使うとなぜか凄まじい破壊力となる。


 口内に黒い火球が生成されていく、そしてそれを思い切り吐き出す。

 メタルスパイダーを口で受け止め、噛みついている状態ということもあって、超至近距離での攻撃だ。


「ギュアアアアアアアアアア!?」


 メタルスパイダーは黒い火球と共に大部屋の端まで吹き飛び、壁に叩きつけられた。

 そして、大爆発を起こし、メタルスパイダーは散った。

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